ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

相模原殺傷、弁護側の医師が証言「被告は大麻精神病」

2020年02月12日 13時07分26秒 | 障害者の自立
 相模原市の「津久井やまゆり園」で2016年7月、知的障害者ら45人を殺傷したとして、殺人罪などに問われた元施設職員植松聖さとし被告(30)の裁判員裁判第13回公判が10日、横浜地裁であった。弁護側証人として出廷した医師が「被告は大麻精神病で『自分が殺すしかない』との妄想に行動を支配されていた」と説明。争点の「刑事責任能力の有無と程度」に関して、事件当時の被告は心神喪失か耗弱の状態だったとする弁護側主張に沿う証言をした。
 医師は弁護側の依頼を受け、検察側や裁判所が実施した精神鑑定とは別に被告の精神状態を診断。その結果として、被告が大麻の常用によって異常な精神状態が持続する大麻精神病だったとし、「障害者に否定的な感情を持つのは環境や経験からあり得ることだが、殺害対象とするのは明らかに飛躍がある。現実を検討する能力も喪失している」と説明した。

 前回公判では、起訴後の精神鑑定を担当した別の医師が検察側証人として出廷し、「被告は大麻精神病ではなく、パーソナリティー障害」と証言。事件は妄想によってではなく、被告の偏った人格傾向と施設で働いた経験などが結びつき、強い意志に基づいて行われたとの見方を示していた。

 12日の次回公判では、遺族らが心情などについて陳述する予定。

2020/02/10    読売新聞

相模原殺傷、弁護側の医師が証言「被告は大麻精神病」

2020年02月12日 13時07分26秒 | 障害者の自立
 相模原市の「津久井やまゆり園」で2016年7月、知的障害者ら45人を殺傷したとして、殺人罪などに問われた元施設職員植松聖さとし被告(30)の裁判員裁判第13回公判が10日、横浜地裁であった。弁護側証人として出廷した医師が「被告は大麻精神病で『自分が殺すしかない』との妄想に行動を支配されていた」と説明。争点の「刑事責任能力の有無と程度」に関して、事件当時の被告は心神喪失か耗弱の状態だったとする弁護側主張に沿う証言をした。
 医師は弁護側の依頼を受け、検察側や裁判所が実施した精神鑑定とは別に被告の精神状態を診断。その結果として、被告が大麻の常用によって異常な精神状態が持続する大麻精神病だったとし、「障害者に否定的な感情を持つのは環境や経験からあり得ることだが、殺害対象とするのは明らかに飛躍がある。現実を検討する能力も喪失している」と説明した。

 前回公判では、起訴後の精神鑑定を担当した別の医師が検察側証人として出廷し、「被告は大麻精神病ではなく、パーソナリティー障害」と証言。事件は妄想によってではなく、被告の偏った人格傾向と施設で働いた経験などが結びつき、強い意志に基づいて行われたとの見方を示していた。

 12日の次回公判では、遺族らが心情などについて陳述する予定。

2020/02/10    読売新聞

「久遠チョコレート」はなぜ人気となったのか

2020年02月11日 15時25分49秒 | 障害者の自立
「SDGs」に取り組み、スタッフの7割が障害者
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
「ビジネスとしてパンを販売しようと思えば、日に50種類はラインナップし、開店の10時にはお店に並べていなければならない。当然スピードが要求されるし、スピードについてこられない人は排除することになる。障害のある方の働く場を目指して始めた事業として、ジレンマを抱えていました」(夏目氏)

障害者が働く事業所として、なぜかパンやクッキーなどの工房が多いイメージがある。しかしそれは、支援を目的とした事業所に限った話。

夏目氏はまさに自らの経験を通じて、実際には難しい面が多いことに気づいた。例えばパンなら、食パン、クロワッサン、惣菜パン、菓子パンなどなど、パンによって工程が異なり、オペレーションが複雑になる。仕込みからパンを窯に入れる、出す、並べるなど、動線も絡み合っていて、スピードが要求される現場では、1人の作業の遅れが、全体のオペレーションに大きく影響する。

材料の配合や練り込み、温度管理などが難しく、生地の発酵を含めて仕込みに1晩かかるのに、焼き上がってみると失敗していた、ということも多い。おのずと、パン作りには緊張が伴う。

一方で、日常的に食べられるパンはそれほど高価なものではない。当時の地元の最低時給(681円)を確保するべく、自分が借金まみれになった。しかしスタッフが自立するほどの工賃を支払うことはできなかった。そんなジレンマを断ち切り発想転換するきっかけとなったのが、ある職人との出会いだったという。

ある「ショコラティエ」との出会い

久遠チョコレートのホームページでもショコラティエとして紹介されているのが、野口和男氏。元々お菓子の製造機械の職人だが、欧米では一般的な「ショコラティエ」つまりチョコレート職人の存在が、日本のチョコレート文化では希薄であると感じ、自ら勉強してショコラティエに転身した。

現在、自身では店舗や工房を運営してはいないが、さまざまな食の業界で商品をプロデュースする、知る人ぞ知る存在という。

「野口さんが言ってくれたのが、『正しい素材を正しく使えば、おいしいチョコレートは作れる』という言葉です。ケーキとチョコレートは難しいと思い込んでいたので、まさに“目から鱗”の一言でした」(夏目氏)

2019年9月にオープンした東京・浜田山店(筆者撮影)

日本で高級チョコレートと言えば、生チョコやボンボンショコラが思い浮かぶ。混ぜ合わせる素材によっては生地が分離してしまったりと、温度管理が難しい。また、使う食材や姿形などでいかに付加価値を表現するかが、ショコラティエの発想であり、腕の見せどころともなる。

しかしチョコレートそのものは基本的に、材料を溶かす、型に流して固めるという単純な作業の繰り返しでできあがる。カカオの種類を変えたり、さまざまな食材を混ぜ合わせたりすることで、バリエーションを無限に広げられる。
さらに、高単価で労働生産性が高い。ギフト菓子で、贈る人も贈られる人も笑顔になる。夏目氏の目的にぴったりの商品だった。

障害のある人が力を発揮できる、なおかつブランドとしてのオリジナリティを確保するために、夏目氏は自分たちが売り出していく商品に、次のようなコンセプトを持たせることにした。

1つは、チョコレート生地には余計な混ぜ物をせず、カカオの味わいを楽しめること。2つ目に、デイリーに楽しめるカジュアルなチョコレートにすること。

原料となるクーベルチュールチョコレートやカカオは世界30カ国から、さまざまな個性を持ったものを集めた。中でも南米コロンビアや東南アジアでは現地の生産者と協力してオリジナルのカカオを開発。カカオ豆や、ペースト状にしたものを輸入して使っている。

価格はきちんと利益が出て、スタッフに支払えるような金額を設定。結果としては、「高級チョコ」としてイメージする値段よりは、やや下の価格帯に落ち着いた。

各地の「ご当地の味」が注目された

2014年夏、久遠チョコレートを立ち上げるとすぐにバイヤーに注目され、冬には百貨店での催事が決まったという。

バイヤーが着目したポイントが、各地の「ご当地の味」を取り入れたことだった。

「とくに地方には『福祉の事業をビジネスとして回したいが、どうしたらいいかわからない』という悩みを持つ団体や事業者が多いのです。突破口が見つからない中、久遠チョコレートの取り組みを知り、次々にフランチャイズを申し込んでこられました」(夏目氏)


この時期に注目が高まるいちごを使った商品で、左からリッチベリーとベリーベリー(筆者撮影)

久遠チョコレートの拠点が全国各地に散らばっているのには、このような理由があった。そして、夏目氏のもう1つの夢とも結びつき、「たくさんのご当地の味」が生まれたのだ。

「久遠チョコレートが独自性を出し、国内のパティシエに勝っていくためには、もう1つ強みが必要。そこで『ディスカバリー・ジャパン』を組み合わせてみたらどうかと思いました。

例えば私の出身地である岡崎市には、額田茶という家康も愛したお茶がある。年貢をお茶で納めることが許され、運ぶときには歌を歌っていた。それがわらべうたの『ちゃちゃつぼ』の由来です。そんな魅力とストーリーをもった食材が、日本にはたくさんあるんです。チョコレートを通じて、日本の魅力を見つけていきたいというのが私の思いです」(夏目氏)

例えば、売り上げの7割を占める主力商品のテリーヌは約150種類まで広がっている。こうして、年間の売り上げが8億円に達するほどに成長した久遠チョコレート。実際、障害のある人が働く場となりえているのだろうか。
久遠チョコレート事業で働く330人のうち、障害を抱えるスタッフは230人。彼らの月収は、拠点によって差はあるが、平均で16万円前後となっている。これに、国の障害年金6万円を合わせると、ギリギリ自立できるレベルの金額となり、夏目氏の当初からの目標はひとまず達成できたことになる。

実際に浜田山店で働く、吉田貴志さん(仮名)にお話を伺った。うつ病や統合失調症などの精神的な問題を抱える吉田さんは、障害者を対象とする職業紹介を通じて2カ月前から同店に勤務。日に5時間、週に4日というシフトで働いている。

この仕事の以前は薬局で販売をしていたが「仕事を抱え込みすぎて精神的に不安定になり、お店で症状が現れてしまった」ことが原因で退職。

「チョコレートを作るのは楽しく、無心にできる」

「職場は優しい人ばかり。またチョコレートを作るのは楽しく、無心にできるので自分の状態に合っている。給料の額というよりも、また将来働けるようになるための通過点と思っている。正直なところ、今は先のことまで考えられず、毎日を必死に生きている」(吉田さん)


チョコレートをパックする作業(シーリング)を行う吉田貴志さん(仮名)。働くようになって2カ月だが、チョコレート作りにかかわる作業は一通り習い終えたところとのこと(筆者撮影)

吉田さんにとって、自分を確認できる大切な場所となっているようだ。

久遠チョコレートはスタートから足かけ7年、今が真価を問われる時期だと夏目氏は考えている。「今は一般社団法人ですが、将来的には上場を目指しています。福祉事業としてではなくて、チョコレートのトップブランドとして名を知られるようになりたい。また上場によって、そのことを経済社会の中でインパクトとして示せると考えています。私が今42歳なので、50歳までに達成したいです」(夏目氏)

夏目氏によると、チョコレートは「人に寄り添ってくれる」素材だという。例えばパンなら、生地の発酵や焼き上がりに合わせて、人が無理をして動く必要がある。それに比べ、チョコレートは自由度が高い。失敗したらもう一度溶かして固め直せる。

SDGsの概念は幅広いが、その1つに「誰も置き去りにされない社会」というものがある。それぞれ違う個性を持った人が、パズルを組み合わせるように力を発揮して、全体として成長していく社会。今、それを本気で事業にしようとしている世代が育ちつつある。

「久遠チョコレート」はなぜ人気となったのか

2020年02月11日 15時25分49秒 | 障害者の自立
「SDGs」に取り組み、スタッフの7割が障害者
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
この時期ひときわ注目度が高まるスイーツ、チョコレート。国内生産量、個人消費量ともに伸び続けており、日常的な食べ物として認知されている。

そんな中、チョコレート作りの特性をSDGsに結びつけたチョコレートブランドが頭角を現しつつある。愛知県豊橋市に本店を持つ、久遠チョコレートだ。ネット通販をしているわけでもなく、全国34カ所の店舗と、百貨店等での催事を中心に販売。しかし口コミで異常な人気を見せており、バレンタイン前にはアクセスが集中してホームページがダウンするほど。

ここまで話題となっているのに、その正体が知られていない久遠チョコレート。いったい何者なのだろうか。

北は北海道から、南は九州まで

運営を担うのはラ・バルカグループという一般社団法人。久遠チョコレートとしては、工房つき店舗24店のほかに製造所14拠点を展開。直営は3店舗・3拠点で、あとはフランチャイズで運営している。

拠点の立地を見ると、北は北海道から南は九州と、広く散らばっているところが特徴的だ。飲食チェーンなどは普通、発祥の地域や大都市圏に店舗が集中しているものだが、久遠チョコレートはその点で大きく違っている。


売り上げの7割を占めるメイン商品は「テリーヌ」1枚230円(筆者撮影)

実はこのことが、久遠チョコレートのコンセプト、そして商品と深く関わっているのだ。

ラ・バルカグループの代表、夏目浩次氏は17年前、「障害者が働き、所得を得て自立できる場づくり」を目指して、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げた。しかしその事業では、厳しい現実との戦いに明け暮れていたという。
「ビジネスとしてパンを販売しようと思えば、日に50種類はラインナップし、開店の10時にはお店に並べていなければならない。当然スピードが要求されるし、スピードについてこられない人は排除することになる。障害のある方の働く場を目指して始めた事業として、ジレンマを抱えていました」(夏目氏)

障害者が働く事業所として、なぜかパンやクッキーなどの工房が多いイメージがある。しかしそれは、支援を目的とした事業所に限った話。

夏目氏はまさに自らの経験を通じて、実際には難しい面が多いことに気づいた。例えばパンなら、食パン、クロワッサン、惣菜パン、菓子パンなどなど、パンによって工程が異なり、オペレーションが複雑になる。仕込みからパンを窯に入れる、出す、並べるなど、動線も絡み合っていて、スピードが要求される現場では、1人の作業の遅れが、全体のオペレーションに大きく影響する。

材料の配合や練り込み、温度管理などが難しく、生地の発酵を含めて仕込みに1晩かかるのに、焼き上がってみると失敗していた、ということも多い。おのずと、パン作りには緊張が伴う。

一方で、日常的に食べられるパンはそれほど高価なものではない。当時の地元の最低時給(681円)を確保するべく、自分が借金まみれになった。しかしスタッフが自立するほどの工賃を支払うことはできなかった。そんなジレンマを断ち切り発想転換するきっかけとなったのが、ある職人との出会いだったという。

ある「ショコラティエ」との出会い

久遠チョコレートのホームページでもショコラティエとして紹介されているのが、野口和男氏。元々お菓子の製造機械の職人だが、欧米では一般的な「ショコラティエ」つまりチョコレート職人の存在が、日本のチョコレート文化では希薄であると感じ、自ら勉強してショコラティエに転身した。

現在、自身では店舗や工房を運営してはいないが、さまざまな食の業界で商品をプロデュースする、知る人ぞ知る存在という。

「野口さんが言ってくれたのが、『正しい素材を正しく使えば、おいしいチョコレートは作れる』という言葉です。ケーキとチョコレートは難しいと思い込んでいたので、まさに“目から鱗”の一言でした」(夏目氏)

2019年9月にオープンした東京・浜田山店(筆者撮影)

日本で高級チョコレートと言えば、生チョコやボンボンショコラが思い浮かぶ。混ぜ合わせる素材によっては生地が分離してしまったりと、温度管理が難しい。また、使う食材や姿形などでいかに付加価値を表現するかが、ショコラティエの発想であり、腕の見せどころともなる。

しかしチョコレートそのものは基本的に、材料を溶かす、型に流して固めるという単純な作業の繰り返しでできあがる。カカオの種類を変えたり、さまざまな食材を混ぜ合わせたりすることで、バリエーションを無限に広げられる。
さらに、高単価で労働生産性が高い。ギフト菓子で、贈る人も贈られる人も笑顔になる。夏目氏の目的にぴったりの商品だった。

障害のある人が力を発揮できる、なおかつブランドとしてのオリジナリティを確保するために、夏目氏は自分たちが売り出していく商品に、次のようなコンセプトを持たせることにした。

1つは、チョコレート生地には余計な混ぜ物をせず、カカオの味わいを楽しめること。2つ目に、デイリーに楽しめるカジュアルなチョコレートにすること。

原料となるクーベルチュールチョコレートやカカオは世界30カ国から、さまざまな個性を持ったものを集めた。中でも南米コロンビアや東南アジアでは現地の生産者と協力してオリジナルのカカオを開発。カカオ豆や、ペースト状にしたものを輸入して使っている。

価格はきちんと利益が出て、スタッフに支払えるような金額を設定。結果としては、「高級チョコ」としてイメージする値段よりは、やや下の価格帯に落ち着いた。

各地の「ご当地の味」が注目された

2014年夏、久遠チョコレートを立ち上げるとすぐにバイヤーに注目され、冬には百貨店での催事が決まったという。

バイヤーが着目したポイントが、各地の「ご当地の味」を取り入れたことだった。

「とくに地方には『福祉の事業をビジネスとして回したいが、どうしたらいいかわからない』という悩みを持つ団体や事業者が多いのです。突破口が見つからない中、久遠チョコレートの取り組みを知り、次々にフランチャイズを申し込んでこられました」(夏目氏)


この時期に注目が高まるいちごを使った商品で、左からリッチベリーとベリーベリー(筆者撮影)

久遠チョコレートの拠点が全国各地に散らばっているのには、このような理由があった。そして、夏目氏のもう1つの夢とも結びつき、「たくさんのご当地の味」が生まれたのだ。

「久遠チョコレートが独自性を出し、国内のパティシエに勝っていくためには、もう1つ強みが必要。そこで『ディスカバリー・ジャパン』を組み合わせてみたらどうかと思いました。

例えば私の出身地である岡崎市には、額田茶という家康も愛したお茶がある。年貢をお茶で納めることが許され、運ぶときには歌を歌っていた。それがわらべうたの『ちゃちゃつぼ』の由来です。そんな魅力とストーリーをもった食材が、日本にはたくさんあるんです。チョコレートを通じて、日本の魅力を見つけていきたいというのが私の思いです」(夏目氏)

例えば、売り上げの7割を占める主力商品のテリーヌは約150種類まで広がっている。こうして、年間の売り上げが8億円に達するほどに成長した久遠チョコレート。実際、障害のある人が働く場となりえているのだろうか。
久遠チョコレート事業で働く330人のうち、障害を抱えるスタッフは230人。彼らの月収は、拠点によって差はあるが、平均で16万円前後となっている。これに、国の障害年金6万円を合わせると、ギリギリ自立できるレベルの金額となり、夏目氏の当初からの目標はひとまず達成できたことになる。

実際に浜田山店で働く、吉田貴志さん(仮名)にお話を伺った。うつ病や統合失調症などの精神的な問題を抱える吉田さんは、障害者を対象とする職業紹介を通じて2カ月前から同店に勤務。日に5時間、週に4日というシフトで働いている。

この仕事の以前は薬局で販売をしていたが「仕事を抱え込みすぎて精神的に不安定になり、お店で症状が現れてしまった」ことが原因で退職。

「チョコレートを作るのは楽しく、無心にできる」

「職場は優しい人ばかり。またチョコレートを作るのは楽しく、無心にできるので自分の状態に合っている。給料の額というよりも、また将来働けるようになるための通過点と思っている。正直なところ、今は先のことまで考えられず、毎日を必死に生きている」(吉田さん)


チョコレートをパックする作業(シーリング)を行う吉田貴志さん(仮名)。働くようになって2カ月だが、チョコレート作りにかかわる作業は一通り習い終えたところとのこと(筆者撮影)

吉田さんにとって、自分を確認できる大切な場所となっているようだ。

久遠チョコレートはスタートから足かけ7年、今が真価を問われる時期だと夏目氏は考えている。「今は一般社団法人ですが、将来的には上場を目指しています。福祉事業としてではなくて、チョコレートのトップブランドとして名を知られるようになりたい。また上場によって、そのことを経済社会の中でインパクトとして示せると考えています。私が今42歳なので、50歳までに達成したいです」(夏目氏)

夏目氏によると、チョコレートは「人に寄り添ってくれる」素材だという。例えばパンなら、生地の発酵や焼き上がりに合わせて、人が無理をして動く必要がある。それに比べ、チョコレートは自由度が高い。失敗したらもう一度溶かして固め直せる。

SDGsの概念は幅広いが、その1つに「誰も置き去りにされない社会」というものがある。それぞれ違う個性を持った人が、パズルを組み合わせるように力を発揮して、全体として成長していく社会。今、それを本気で事業にしようとしている世代が育ちつつある。

東洋経済オンライン

「日本の最低な態度にゾッとしたわ」 人種差別発言「中国人は日本に来るな」米紙報道 

2020年02月03日 13時44分59秒 | 障害者の自立
 新型肺炎の感染者数や死者数が激増し、ヒトヒト感染も増える中、世界各地で中国人に対するヘイトが高まっている。

 日本も例外ではないようだ。米紙ニューヨーク・タイムズが、日本では、#中国人は日本に来るな(#ChineseDontComeToJapan)というハッシュタグがツイッターのトレンディングになったと伝えている。

 新型コロナウイルスに対して恐怖を感じているのはわかる。日本の安全を守りたい思いから吐いた暴言もあるだろう。しかし、「#中国人は日本に来るな」という言葉はヘイトスピーチ以外の何ものでもない。あからさまな人種差別発言だ。「桜を見る会」の公文書廃棄問題や障害者言及問題に続いて、世界にまた日本の恥が晒されてしまった。

顔に唾を吐きかける

 このハッシュタグに対する批判のツイートもあがっている。

「"#中国人は日本に来るな"は中国人に対する不必要な人種差別であり、ヘイトよ。日本の最低な態度にゾッとしたわ。こんなこと言う人には、顔に唾を吐きかけるわ」

「ひどいよ。僕たち人間は、危機の時はお互いに助け合うはずだ。しかし、中には人種差別を拡散せずにはいられない日本人がいる」

「マジか、#中国人は日本に来るながトレンディング??? 中国からのフライト中止を優先することには賛成だけど、それは、キツ過ぎるんじゃない?」

 また、「韓国では、中国人訪問者を禁じるよう抗議が行われている。日本では“#中国人は日本に来るな”がトレンディングだ」という日韓の違いに言及したようなツイートもある。韓国では、中国人の入国禁止を呼びかける嘆願書に54万以上の署名が集まったという。

中国から来たのか? あっちに行け

 中国人に対するヘイトスピーチが起きているのは日本だけではない。アメリカも同様だ。

 アメリカで初めての感染者が確認された米ワシントン州にあるコストコでは、感染予防のためマスクをつけていた8歳の男の子が、試食サービススタンドの女性従業員(試食サービス企業から派遣されていた)から「中国から来たのか? あっちに行け」と罵倒される差別を受け、ニュースになった。ちなみに、男の子の母親は韓国系アメリカ人で、父親は様々な国の血が混じっていたので、その男の子は中国人とは言えなかった。しかし、その女性従業員は、男の子がそのルックスから中国人だと思い、そんなヘイトスピーチに及んだのだろう。

 

 また、アリゾナ州立大学には、咳も簡単にできないと訴えるアジア系の学生もいる。同大学の関係者が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたことから、アジア系の学生は咳をしただけで、教室にいる学生たちから変な目で見られてしまうことがあるというのだ。

 アジア系のビジネス経営者も差別に晒されている。カリフォルニア州サンエィエゴのアジアン・コミュニティーのメンバーたちは「私たちは人種差別のターゲットになっている」と訴えている。

 フランスでは、地方紙「クーリエ・ピカール」が、新型肺炎に関する記事に「イエロー・アラート」という見出しをつけて掲載し、批判された。「黄色人種に気をつけろ」と言わんばかりのこの見出しは、19世紀に流布した「イエロー・ペリル(黄禍論)」という人種差別的な言葉を想起させるからだ。「イエロー・ペリル(黄禍論)」とは、欧米諸国で起きた黄色人種脅威論。当時、欧米諸国は日本や中国などアジア地域の近代化と国力増強が彼らにとって脅威になると考えていた。

アジア人が差別される

 結局のところ、欧米人は、中国人、韓国人、日本人などアジアの黄色人種の人々を見分けられない。そのため、欧米では、反中感情がアジア人全般に対する差別に繋がるという状況が起きていると言える。日本人も差別の対象になりうるのだ。

 「#中国人は日本に来るな」というハッシュタグやそれに類似したハッシュタグでヘイトスピーチをしている人々も、欧米に行けば、ヘイトのターゲットになる可能性がある。結局、ヘイトには、ヘイトしか返ってこない。ヘイトは連鎖して行くだけだ。何より、ヘイトはSNSで拡散していく。

 世界で反中感情が高まっている今、ヘイトや偏見、人種差別を生み出す言動を止めてほしいと強く訴えたい。
飯塚真紀子 | 在米ジャーナリスト
2/2(日) 飯塚真紀子 | 在米ジャーナリスト

人種差別発言「#中国人は日本に来るな」
米紙報道 【新型肺炎】