地域の障害者福祉や医療問題を考える「第13回チャレンジドフォーラム」が佐賀市のメートプラザであった。熊本地震を踏まえ、障害児とその家族の災害発生時の行動や備え、親亡き後の子どもたちの将来など、さまざまな論点から議論を深めた。
災害時の行動をテーマにしたシンポジウムでは、小城市の障害者福祉施設「あまね」の大野真如代表理事が、出身地の熊本で発生した地震の復興支援に携わった経験も交え、「避難所に入れず車中泊となれば、障害児やその家族は孤立しやすい。SNSなど他者とつながるコミュニケーションツールが必要と感じた」と指摘。佐賀市の社会福祉法人「はる」の福島龍三郎理事長は、不安で夜に落ち着きがなくなるため避難所を離れて自宅に戻った母子を紹介し、「障害者が安心できる場所を重層的に整備しておかないと、倒壊寸前の家に帰るしかないということになってしまう」と話した。
フォーラムは自治体や医療、福祉関係者が参加。障害者関連法改正のポイントなど、五つのパネル討論と講演があった。
災害時の行動と備え、親亡き後の子どもの将来などさまざまな論点で議論を深めたチャレンジドフォーラム
2016年11月20日 佐賀新聞