ゴエモンのつぶやき

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障害者と小麦栽培 和光のNPOが休耕地活用

2016年11月14日 03時25分28秒 | 障害者の自立

 食文化の継承を図るNPO法人「和光市食文化研究会」と同市の障害者就労支援施設「すまいる工房」の利用者らが、市内の休耕地を活用して小麦の栽培に取り組んでいる。障害者が農業分野で働く「農福連携」の一環だ。今年収穫した小麦は揚げパンなどに加工し、近く市内の2カ所で開かれるイベントで販売する。関係者は「地元産の小麦粉で作った揚げたてのパンを味わって」と来場を呼び掛けている。 

 和光市新倉の畑で九日、来年に向けた小麦の種まきが行われた。研究会の会員、すまいる工房利用者のほか、活動を支援する地元の農家、不動産会社の社員ら約二十人が参加。種まき機を転がしながら畑を横断し、約二千五百平方メートルにくまなく種をまいた。研究会代表理事の加藤洋子さん(72)は「七カ月後の収穫が楽しみ」と笑顔を見せた。

 加藤さんら地元有志が結成した研究会は、長年にわたって伝統食の継承や食育の推進などに取り組んできた。五年前、すまいる工房に呼び掛け、農福連携の活動を始めた。加藤さんは「うどん作りの講習会で、生き生きとした障害者の人たちと出会ったのがきっかけだった」と振り返る。

 小麦を栽培する畑は、かつては雑草が生い茂る休耕地だった。会員らが草や石を取り除き、畑として復活させた。小麦の栽培は十一月に種をまき、成長途中で麦踏みや草取りなどを繰り返し、六月に収穫する。すまいる工房の利用者約四十人のうち、約二十人が交代で作業に参加している。

 三年前からは小麦の品種を国産の「春よ恋」に一本化。収穫量は年々増え、今年は約八百キロに上った。収穫した小麦を使い、パン作りなどの講習会も開いている。すまいる工房の職業指導員竹花浩輔さん(27)は「いずれはこの小麦を使い、利用者がパンを作って販売する態勢を整えられれば」と語る。

 研究会では昨年初めて「和光市民まつり」と「ゆめあい和光まつり」の会場で、この小麦を使った揚げパンなどを販売し、人気を集めた。今年は初めて天日干しにした小麦を使うことにしており、加藤さんは「おいしさはさらにアップするはず」と自信をのぞかせる。

 研究会は、十三日に和光市役所周辺で開かれる「和光市民まつり」で揚げパン(一個百円)などを、二十六日に市総合福祉会館で開かれる「ゆめあい和光まつり」で揚げパンや和風味のオリジナル麺「三麺」(一杯三百円)などを販売する。

小麦の種を畑にまく加藤さん(左)ら

2016年11月13日   東京新聞


障害者見守る市民後見人 大船渡で育成進める

2016年11月14日 03時16分42秒 | 障害者の自立

 東日本大震災で被災した大船渡市の障害者の支援者や家族らは、認知症や知的・精神障害で判断能力が不十分な人の後ろ盾となる市民後見人育成に向けた活動を進めている。津波被災や避難生活を経験し、親亡き後に残された子の将来を切実に考え、NPO法人を設立。震災から5年8カ月を経てコミュニティーの再構築が進む中、一人一人の権利や生きる喜びを地域で支える基盤づくりを目指す。

  NPO法人は「さんりく後見サポートアイギス」(大西智史代表理事)で、8月に発足。障害福祉事業者や障害者の親、医師らで構成し、成年後見人養成に関わる東京大の専門員や家裁書記官OBらが協力する。金ケ崎町出身で、震災後認定NPO法人難民を助ける会や県社会福祉協議会などで被災地の障害者支援に入り、西和賀町の市民後見人養成にも携わった及川亮さん(53)が専務理事として中核を担う。

 活動の原点は及川さんが支援活動の中で、厳しい状況に置かれた障害者と家族の姿を目の当たりにしたことだ。夜間に騒いだり、走り回るなどして避難所にいられず、燃料が切れた車や被災した自宅の2階で過ごしていた。

 生死を分ける状況に直面した親は、わが子の行く末を切実に考えざるを得なかった。沿岸部は弁護士や司法書士ら後見人の大半を占める専門家が都市部に比べて極めて少なく、「地域コミュニティーでの後見が必要だ」と立ち上がった。

 賛助会員を募集中。相談・問い合わせは同法人(080・3339・4344)へ。

 

【写真=「@かたつむり」の利用者と談笑する及川亮さん(右)。コミュニティー再編の過程で、障害者を見守り、支える地域づくりを目指す=大船渡市赤崎町】

 (2016/11/12)   岩手日報


障害者会議 車いすで入れず 厚労省、下見怠る

2016年11月14日 03時10分17秒 | 障害者の自立

 十一日に東京都内で開かれた社会保障審議会障害者部会で、会場のビルがバリアフリーに対応していないことを厚生労働省が事前に確認しなかったため、車いすを利用する日本身体障害者団体連合会副会長の小西慶一委員が出席を断念する事態となった。

 小西委員は共同通信の取材に「参加は諦めるしかなかった。厚労省だけの問題ではなく、世の中がそうなっているので驚かない」と話したが、障害の有無に関係なく活躍できる共生社会を掲げる厚労省の姿勢が問われそうだ。

 小西委員は同日午前、千代田区内のビルを訪れた。審議会の会場は中二階にあり、エレベーターは利用できないフロアだった。小西委員の電動車いすは重さ三十キロ以上あり、階段を使って人が運ぶには危険があった。厚労省は下見をしておらず、小西委員に謝罪した。

 小西委員は「障害に関係なく、誰でもバリアーなく外出できる社会になってほしい」と話し、同連合会は厚労省に口頭で再発防止を申し入れた。

 この日の部会では、自治体が策定する障害福祉計画の基本指針を議論した。厚労省の堀江裕障害保健福祉部長は「障害福祉の議論をするのにふさわしい場の設定が不可欠であり、気を引き締めて対応したい」と釈明した。


神戸で障害者スポーツ体験会 上地選手らが指導

2016年11月14日 03時02分21秒 | 障害者の自立

 2020年東京パラリンピックへ市民の機運を高めようと、障害者スポーツを体験できる「パラ・スポーツ王国“夢プロジェクト”」が12日、神戸市北区山田町、しあわせの村であった。14種目に約1500人が参加。リオデジャネイロ大会の車いすテニス女子銅メダリスト上地結衣選手(22)=兵庫県明石市出身=らが指導し、会場を盛り上げた。(安藤文暁)

 兵庫県や神戸市などが初めて企画した。シッティングバレーやゴールボールなど、競技ごとに作った「特製缶バッジ」も配られた。

 上地選手は子どもたちとゲームを楽しみ、「ボールが狙った場所に入る喜びをまず知ってください」と助言。尼崎市の小学3年の女子児童(9)は「車いすとラケットを同時に動かすのが難しい」と感心していた。

 リオ大会で日本が銀メダルを獲得した「ボッチャ」のコーナーも設けられた。脳性まひなど重度の障害者向けに生まれ、赤や青の球を投げたり転がしたりして、コート上の目標球に近づけた方が勝者となる。

 日本が初出場した北京大会のメンバー内田恵三さん(58)=神戸市長田区=が手本を見せ、「コート上では誰の助けもなく平等に強さを競える。その魅力を伝え、裾野を広げたい」と話した。

子どもたちに車いすテニスを教える上地結衣選手(左から2人目)

2016/11/13   神戸新聞NEXT


障害、差別しない心を 横手市の家族描いた絵本、13日朗読

2016年11月14日 02時46分14秒 | 障害者の自立

 5歳で交通事故に遭い、寝たきり状態になった娘を30年以上支え続けている家族が横手市にいる。13日に秋田市で開かれる障害者と健常者の交流イベント「であいのこんさぁと」で、27年前にその家族を描いた絵本が朗読される。7月には相模原市の障害者施設で入所者が犠牲になる殺傷事件が発生しており、実行委員会は「同じような事件を起こさないためにも障害者を差別しない心を培い、人は対等であることを訴えたい。朗読を聞き、命の尊さを感じ取ってほしい」と話している。

 絵本のタイトルは「なっちゃん」(女子パウロ会、1989年刊行、現在絶版)。78年12月に自宅近くの道路で車にはねられ、体と脳に重い障害が残った小笠原菜摘子(なつこ)さん(43)と両親ら7人の事故後の生活が、弟の大輔さん(42)の視点でつづられている。

 大輔さんが小学6年時に書いた作文を、ほぼ原文のまま掲載。後遺症による発作などに苦しむ菜摘子さんを家族で支える様子が描かれている。

 「であいのこんさぁと」は13日午後1時から、秋田市の県児童会館で開かれる。県内のコーラスグループやバリトン歌手による歌、障害児によるピアノの演奏が披露されるほか、相模原市の障害者施設殺傷事件について、障害者とその支援者ら6人が思いや意見を述べ合う場も設ける。入場料は大人300円、中学生以下250円。

障害のある娘と家族の日々の生活を描いた絵本「なっちゃん」を手にする真理さん

2016年11月12日     秋田魁新報