ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

夢のプールで障害者水泳教室

2016年05月31日 03時45分27秒 | 障害者の自立

◆伊藤代表が浜松に開設

 二十三年前から浜松市で障害者のための水泳教室を開く伊藤裕子さん(54)が六月、長年の夢だった自前のプール施設を浜松市西区入野町の自宅近くにオープンさせる。最新設備を備え、障害者や高齢者の要望にきめ細かく応える指導を目指す。伊藤さんは「障害者も健常者も使いやすく楽しめる施設にしたい」と話す。

◆要望にきめ細かく指導

 施設は「メディカルフィットネスクラブLEN(レン)」。二階建てで、一階はプール、二階はジムスペースとなっている。

 伊藤さんは一九九三年に設立した「ぺんぎん村水泳教室」の代表を務める。現在は市内の公営プール三カ所で知的、身体的障害者ら三歳~六十代の約二百人に泳ぎを教えている。選手コースもあり、北京パラリンピック金メダリストで夏のリオデジャネイロの出場も決まっている鈴木孝幸選手(29)=浜松市出身=は教え子の一人だ。

 肢体欠損や脳性まひ、骨髄損傷による下半身まひなど生徒の障害はさまざま。公営プールはバリアフリー対応だが、不自由な面も多かった。

 車いすの生徒がプールサイドから水中に入る際はスタッフが体を抱え、体温調節が難しい脳性まひの生徒は泳いだ後に体を温めるマッサージをしていた。一般の利用者が多い夏休みなどは、プールを確保できないこともあった。自前のプール施設が必要だと考え、銀行の融資を受けてようやく実現にこぎつけた。

 プールは車いすを横付けした状態から簡単に入水できるよう、床から五十センチせり上がった構造にした。泳ぐ速さに合わせて水が流れる流水プール(長さ五メートル、幅三メートル)は、一人用のため水温調整が簡単になる。一回り大きいプールには水中用のバイクや跳躍器具があり、関節の負担が少ない水中での筋力トレーニングを可能にした。

 伊藤さんによると、水泳教室に通う五十代男性は、事故による脊髄損傷で下半身不随となった。医師には「一生歩けない」と言われたが、スタッフと一緒に水中ウオーキングに励み、歩行器があれば自力で歩けるまでに回復した。

 伊藤さんは「『レン』は水泳教室よりも個別トレーニングに特化する。泳ぎを始めたばかりの人から選手コース、リハビリまで利用者の要望に応じられる」と語る。

 オープンは六月二日。問い合わせは、レン=電053(525)8004=へ。

水温調整ができるトレーニング用の流水プール

2016年5月30日  中日新聞


聴覚障害者初のエベレスト登頂・田村聡さん 勇気出せば道は開ける

2016年05月31日 03時38分19秒 | 障害者の自立

 【カトマンズ=伊東誠】聴覚障害者として世界で初めてエベレスト(八、八四八メートル)の登頂に成功した登山家の田村聡(さとし)さん(51)=東京都立川市=が二十九日、下山後のネパールの首都カトマンズで本紙の取材に筆談で応じた。喜びに顔をほころばせながら、「好きな事をチャレンジしてみると良い。勇気を出せば道が示される」と記し、「挑戦」と大書した。

 二十一日の登頂成功から八日。田村さんは「頂上から見た青い空、雲海の合間にのぞく山は神秘的だった」と感動を表した。世界最高峰へのアタックはこれが三年連続三回目。初回は頂上まであと一息のところまで迫りながら、強風のため断念した。

 今回も酸素ボンベのマスクが凍り、呼吸が苦しくなるアクシデントに見舞われた。「過去二回の教訓が生かされた。一刻も早く登りたい、というはやる気持ちを抑え、正しい判断ができたと思う」

 山好きの父と祖父の影響で、十三歳の時から登山を始めた。これまでの山行は千回以上。聴覚障害者の場合、同行する登山者の合図が聞こえなかったり、自分が遭難しても声を上げて助けを呼ぶことができないなど、健常者にはない危険が伴う。「一番のハードルは落石の音に気付かないこと。これは不安です」と打ち明ける。

 「障害者に対する偏見や差別が色濃く残る世の中が変わることを信じています」と力強く書いた田村さん。今後の目標を尋ねると「今は考えていない。でも山登りは続けます」。六月三日に帰国する予定という。

◆シェルパと命の二人三脚

 エベレストの登山に、荷物の運搬と案内役を務めるシェルパの支えは欠かせない。田村さんはネパール人男性のシェルパ(38)と二人三脚で登頂に挑んだ。別ルートでエベレストを4回登頂している中堅クラスで、今回が初顔合わせだったという。「危険な場所にザイルを張って、的確に安全なルートを確保してくれた。命を預ける存在であり、非常に助けられた」と田村さんは振り返る。

 1990年代以降、商業登山の増加に伴ってシェルパの需要が増え、シェルパの中には大金を稼いで会社を経営する者も現れた。

 一方、シェルパが死と隣り合わせの危険な仕事であることは今も昔も変わらない。2014年4月にエベレストで起きた雪崩事故では16人のシェルパが犠牲になり、「消耗品」として扱われたことに怒ったシェルパたちが、ネパール政府に補償金を求めてストライキを行う騒ぎとなった。

<田村聡(たむら・さとし)> 1965年1月、東京都立川市生まれ。生まれつき聴力障害があり、都立立川ろう学校高等部卒。13歳の時、父や祖父の影響で奥多摩や北アルプスを登り、2002年8月には西欧の名峰モンブラン(4810メートル)に登頂。16歳で中型免許を取得。マシントラブルに見舞われ、完走は逃したものの、世界一過酷なレースと言われるパリ・ダカールラリーの二輪車部門にも挑戦した。今は不動産のビル管理の仕事をしている。両親と3人暮らし。

29日、カトマンズで、メッセージを書いた色紙を手にエベレスト登頂成功を喜ぶ田村聡さん

(東京新聞)  2016年5月30日


障害者スポーツの魅力伝える

2016年05月31日 03時31分40秒 | 障害者の自立

◆パラ代表内定者ら

 世界で活躍する県内在住の障害者スポーツ選手を招いたシンポジウムが29日、仙台市内で開かれ、障害者スポーツの魅力を伝えた。

 パネル討論では、リオ・パラリンピックで車いすラグビー日本代表に内定している庄子健選手(36)、障害者陸上の女子砲丸投げ世界記録保持者の加藤由希子選手(22)(SMBC日興証券)、昨年9月に知的障害者の国際大会で競泳男子200メートルバタフライ2位に輝いた山中優輝選手(19)が登壇。

 庄子選手は「努力した者が勝つという意味で、普通のアスリートと変わらない」と話し、車いすラグビーを知ってほしいと呼びかけた。加藤選手は「障害者アスリートを応援できる企業が増えれば、競技人口も増える」として、県内企業に理解を求めた。

 来場した美里町の早坂美名子さん(65)は「障害の有無を、健常者の方が気にしてしまっていると思う。ほかのスポーツと同様に、当たり前に応援したい」と話していた。

登壇した(右から)庄子、加藤、山中の各選手(29日、仙台市青葉区で)

登壇した(右から)庄子、加藤、山中の各選手

2016年05月30日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

視覚障害者の乗降を体感 名古屋市バス運転士ら

2016年05月31日 03時18分51秒 | 障害者の自立

 視覚障害者のバスの乗り降りを体感して今後の配慮に生かそうと、名古屋市バスの運転士らが二十九日、アイマスクをして市バスを利用する研修会に参加した。

 研修は愛知視覚障害者協議会が主催し、市交通局などに所属する市バス運転士や視覚障害者ら約四十人が参加した。

 目的のバスに乗るところから研修はスタート。参加者はバス停でアイマスクを着け、バスの到着を待った。停車するバスの乗務員に行き先が正しいか確認してから乗車し、つえを使いながらステップをゆっくり上がっていった。車内のアナウンスを注意深く聞き、目的のバス停で間違いないか確かめてから、一歩ずつ慎重に降りた。

 体験した運転士の男性(34)は「バスが到着したときに、行き先や系統、定刻時間を案内する必要があると分かり、良い勉強になった」と振り返った。同協議会会長の梅尾朱美さん(65)=熱田区=は「今年で五回目となり、運転士の方が声を掛けてくれるなど成果が出てきている」と話した。

アイマスクを着けてバスを降りる参加者ら

2016年5月30日  中日新聞


視覚障害者死亡事故、盲導犬も巻き添え…トラック運転手に有罪判決 徳島地裁

2016年05月31日 03時10分10秒 | 障害者の自立

 徳島市で昨年10月、全盲のマッサージ師山橋衛二さん=当時(50)=がバックしてきたトラックにはねられ死亡し、盲導犬「ヴァルデス号」も巻き添えとなって死んだ事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた徳島市の会社員福本亮被告(39)に、徳島地裁(坂本好司裁判長)は30日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑禁錮2年)の判決を言い渡した。

 福本被告は4月の初公判で起訴内容を認めていた。検察側は論告で「歩行者はいないとの安易な思い込みから、後方確認を怠ったのは安全運転の意識が低かったと言わざるを得ない」と指摘。弁護側は最終弁論で「二度と運転しないと決めており、既に社会的制裁も受けた」などとして執行猶予付きの判決を求めた。

 起訴状などによると、昨年10月3日午前8時ごろ、徳島市の市道で資材置き場に入ろうとバックした際、後方の安全確認をせず、山橋さんとヴァルデス号をはねて死なせたとしている。

平成23年、盲導犬「ヴァルデス号」と通勤する山橋衛二さん=徳島市

平成23年、盲導犬「ヴァルデス号」と通勤する山橋衛二さん=徳島市

2016.5.30  産経ニュース