昨日縁起でもないことを書いたせいではないでしょうが
分譲マンションのセボン、民事再生法の適用申請 負債621億円
(2008年8月25日22:47 日本経済新聞)
この会社自体は非上場ですが、JASDAQ上場の旭ホームズ㈱の親会社のようです。
旭ホームズ㈱(JQ1913)親会社の民事再生手続開始の申立てに関するお知らせ
もっとも上場企業の非上場親会社情報の開示制度は一定の機能をしていたようで
親会社に係る決算及び特別損失の発生に関するお知らせ
親会社に係る決算における「継続企業の前提に関する事項の注記」について
(ともに平成20年7月23日)と状況の悪化も既に開示されていたようです。
旭ホームズ自体も第一四半期の決算短信を見ると(参照)「継続企業の前提に対し重大な疑義が存在しております。 」という状況ですが、上のリリースでは
f.当社の今後の見通し
セボン株式会社は当社発行済株式の85.2%を所有する親会社でありますが、経営理念を尊重しあい、独立性を維持した経営を行っており、相互に依存した事業形態ではありません。
・・・このため親会社・セボン株式会社あての債権もございませんので、本件による貸倒損失等の損失計上も懸念なく、このため業績予想に変更はありません。
また、親会社・セボン株式会社からの借入債務7億円は平成22 年3 月31 日を返済期日としており、当面の資金計画に支障はございません。
と結構強気です(まあ、そういうしかないか)。
親会社が民事再生になった場合の上場子会社の株式の取扱という問題点もありますね。
関連して検索でひっかかったのが
愛媛銀行2008年02月25日 セボン株式会社 第26回無担保社債の引き受けについて
実はこのへんが一番痛ましい感じです。
外資系金融機関が撤退し地銀が火傷するという状況では、不動産セクターは当分厳しい状況が続きそうです。
また一方で、この手の信用拡大→収縮局面において最後のほうに参入して逃げ遅れるのはお約束のように地銀系が多いのですが、それ自体審査能力とか地元経済の規模などの構造的な問題があるようにも思います。
おまけ
㈱ノエル(東証2部8947)特別損失の発生に関するお知らせ
8月決算の期末の5日前というタイミングが微妙。