一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

北陸新幹線試乗会

2015-02-08 | うろうろ歩き

北陸新幹線の試乗会に参加させていただきました。


大宮で集合。
今のダイヤの合間に走らせるためか、受付や誘導の関係でしょうか。
確かに東京駅や上野駅だと混乱しそうです。



開業は3月14日


臨時ホームで待つことしばし。

入ってきました!


カモノハシ型からまたトレンドが変わったようで、伝統的な外観。

 

北陸新幹線は高崎-上越妙高間がJR東日本、上越妙高駅 - 金沢駅間がJR西日本の管轄

車両も東日本のE7系と西日本のW7系と分かれますがほとんど同じだそうです。
(これもどちらかは未確認)


運転席。

「操縦席」の方が似合いそうです。


パンタグラフ。
空力性能をを重視した感じです。

下の台のところまで赤く塗ったら「シャア専用」ですね。


今日は「団体」という扱い。



では車内の様子。

普通車は5列なので座席の幅はほとんど変わりません。
足元が若干広いかもしれません。

落ち着いた色調でまとめています。


 

椅子の背に収納したテーブルの裏面にある細かい解説。

枕が上下に動かせるのは新しいですが、車両清掃の人は忙しくなりそうです。




AC電源は60Hz

北陸新幹線は中部電力(60Hz、新高田き電区分所まで新長野変電所から送電)、東北電力(50Hz、新高田~新糸魚川き電区分所まで新上越変電所から送電)、北陸電力(60Hz、新糸魚川き電区分所以西、新黒部変電所から送電)と周波数が違います。佐久平以東の東京電力(50Hz)を含めると電力会社が4つ、周波数が3回切り替わります。
しかも停電などの非常時は両側の60Hzの変遷所から60Hzの電気で加圧する方式をとっているため、周波数の違う電波を拾って事故にならないようにATC装置も周波数を確認して自動で切り替わる装置を開発したそうです。
(参考


座席下のコンセント


窓側の席用のコンセント。

 

 つぎにトイレ回り

こちらも落ち着いた色調です。


目新しいのが、女性専用トイレ。

通路から直接入るのでなく、踏み込みが入って独立した洗面所とセットになっています。
トイレから出るといきなり通路になっているよりいいですね。

トイレの反対側にある洗面所。
側面まで鏡が回り込んで三面鏡風に使えます。




こちらは男女共用トイレ

扉を開けたらいきなり自動で蓋が開いてびっくりしました。
便座開閉も電動です。
当然ウォシュレットつき。

左の隅におむつ交換用のベッドもあり、至れり尽くせりです。

車両に一か所、車いす用のトイレもあるそうです。

ちなみに男性用小便器は普通。


 


トイレの話のあとになんですが、お弁当が配られました。
(車内販売はなし)




なかなか豪華。
美味しゅうございました。

このまま発売してほしいです(できれば1500円くらいで)


「汁なしのっぺ」と「豆腐田楽」はグランクラスのメニューにも載るそうです。





「ミス百万石」が金沢のPRに回ってきました。



手に持っている「ひゃくまんさん」というのが北陸新幹線開業PRマスコットだそうですが、これ、「ゆるキャラ」というには凛々しいうえに絢爛豪華で媚びていないところが個人的には気に入りました。

ひゃくまんさん公式ホームページ


さて、列車の旅と言えば楽しみなのが車窓の景色ですが、これが今回予想外だったところ。

ぜひ海側の景色を見ようと受付時間の一番最初に行って、進行方向右側の窓際の席を確保しました。



軽井沢を過ぎると浅間山がきれいにみえます。





菅平付近から志賀高原方面





長野を出てしばらくは山の雪景色を楽しめます。

しかし5分くらいでトンネルにはいります。

そこからは、飯山、上越妙高、糸魚川、黒部宇奈月温泉と、トンネルの切れ目に駅がある、という感じで、海どころかほとんど景色を眺めることもできません。


飯山駅手前の雪景色

 

上越妙高の手前、頚城平野に出たところ。


糸魚川駅手前


糸魚川駅を過ぎて、「あ、海が見えた」と思ったら

すぐトンネル


しかも、トンネルの中は携帯の電波が届かないので、本でもないと手持ぶさたの上に携帯の電池も消耗します。

既に、「北陸新幹線、1時間は携帯圏外 トンネル内、電波届かず」などと話題になっているようです。
この記事によると長野―金沢(延長約228キロ)のトンネル率は44.3%とのことですが、長野~黒部宇奈月温泉間でいえば体感70%くらいがトンネルです。

wifiの設置はコスト的に難しいのかもしれませんが検討してもらえるとありがたいです。


黒部宇奈月温泉付近
といってもわかりませんねw

 

黒部宇奈月温泉を過ぎていくつかトンネルを抜けると、ようやく富山平野に出ます。


富山市街が近づきます。
高層ビルはインテックの本社。

 

富山駅に到着。

一番速い「かがやき」は大宮を出ると長野・富山・金沢にとまります。今回は長野・富山は時間調整で停車するだけでした。


景色のことでもう一つ印象的だったのが、橋の設計の発想。

北陸新幹線は日本海にそそぐ河川にたくさんの橋梁がかかっています。
トンネルも含め、新技術を投入して学会などで様々な賞を取っているものが多いと配布されたパンフレットにも書いてありました。

たとえば糸魚川駅の西にある姫川橋りょう
H19年PC技術協会賞(作品部門)に輝きます。

全長が462mの7径間の連続PCフィンバック型式により形作られる本橋の外観は、隣接する高架橋との連続性を有し、背景の山並みに溶け込むなど周囲の景観に調和し、北陸新幹線長野-金沢間のシンボルとなっています。

といいますが、これを車窓からみると




自慢のフィンが邪魔になって数少ないチャンスにも海が見えませんw



富山駅の西側にある神通川橋りょう
こちらはH25年度PC工学会賞(作品部門)に輝きます。

配布資料によると

 道路橋では支間長が長くなる場合、構造物を軽量化できるPC斜張橋が代表的ですが、高速走行する新幹線では、軌道にミリ単位の精度が要求されるため、桁のたわみを抑える必要があります。
 そこで、道路橋でよく使われる斜張橋と、鉄道でよく使われるコンクリート橋(PC橋)の長所を組み合わせたPCエクストラドーズド橋を採用し、更に桁のたわみを抑制する技術等を考案することで、この問題を解決し、今後の橋梁技術の発展に大きく寄与するものとして高く評価されました。

ということです。

で、車窓からみると

 
斜張橋のワイヤが視界のなかで上下に動き回るのでとても気になります。


新幹線の橋というのは、技術的なチャレンジや外観を重視して、車内からの眺めの優先順位というのは相当低い(または考慮されていない)ようです。



金沢到着。
大宮から2時間10分です。速い。


柱の金色の装飾がゴージャス



開業準備中を感じるところが試乗会っぽくていいです。




ホームの椅子は座り心地よさそう。荷物置き場もあります。




階段の上部の壁。どんな照明がつくのでしょうか。
それとも広告ボードがつくのかもしれません。


ホームと改札の中間階にある待合室。豪華です。
特に冬場の寒い金沢では重宝しそうです。




新幹線改札ではいろいろな「ミス○○」たちがお出迎え。



今回「試乗会」なので、駅の改札の外には出られず、また、折り返しの電車にすぐ乗るので40分程度しか金沢での自由時間はありませんでした。

でも、新幹線改札の横にある「あんと」というお土産コーナーはお菓子や寿司などとても充実していました。
試乗の客が一斉に押しかけたのでものすごい混雑でした。


駅のコンコースも追い込み工事中。



開業まであと35日(2/7時点)


ご丁寧にお見送りいただきました。


 

帰路、金沢を出てしばらくしたところで、正面に立山連峰が見えました。
海側に座っていたのですが線路が南の方に向いて進むところがあるようです。


帰りはコンセントのお世話になりました。


長くなりましたが以上です。


富山・金沢は食も見どころも多いので、東京からでも2時間半で行けるとなると週末ちょっと行ってこようかなという感じになります。


今回の試乗からの教訓は

・海側の席をとっても眺望はほとんど楽しめない(逆に山側のほうが平野部にでた富山以西で立山連峰が眺められるのでいいかもしれない-未確認ですが)

・携帯やネット接続機器は使えない時間が多いので、本や雑誌などは必携

というところでしょうか。


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