自民党の復党問題ですが、党の方針である郵政民営化法案に反対しという理由で公認を取り消しておいて反省文を書けば許してあげるというのもどうよとか、「造反」議員の方も最後に法案に賛成するならそもそも反対したのは何でだよ、と「筋」で考えればよくわかりませんね。
特に現職議員だけ復党させたということは、次の総選挙をにらんで選挙区選挙に支持基盤の強い「造反組」を取り込もうとする意図があるのでしょう。
これは安倍政権は小泉政権のような明確な論点を立てない、という性格を反映しているのかもしれません。
というまあ月並みな感想しかないので、本件についての私の興味は、先般Kobantoさんのところへのコメントに尽きています。
私自身は、復党組が中央ではしおらしくしながらも地元の自民党県連でどんな粛清をやらかしてくれるのか、人間の本性の見せ所と期待しています(特に野田聖子)。
野田聖子センセイについては、郵政民営化法案に賛成された際のご自身のHPでも弁明をネタにさせていただいたことがあるのですが(参照)、たまにテレビで拝見するアクの強さアグレッシブさには密かに注目しております。
そんな野田センセイのHPで「自由民主党への復党願提出にあたって」というコメント(記者会見の抜粋)が出てましたので拝見しました。
Q.郵政民営化への姿勢は。
A.選挙で国民の大勢が下した判断は、この国は郵政民営化の流れをとるという事実でしたから、国民に仕える一人としてはいたずらに抗うことなく、多くの国民が望んでいるのであればその方向をきちんと受け止めようと思います。去年の特別国会ではいろいろな方と協議して、大切なことは国会議員としての仕事を全うすることであり、そのために国民の意見を柔軟に受け入れられる結果にしなければならないと結論しました。今日においては、自分にとってそれほど高いハードルではありませんでした。
Q.今後、郵政民営化に問題点があればどう取り組むか。
A.衆参両院で可決した法案には来年十月施行としたうえで、きちんと三年後の見直しが明記されているので、利用者にとってよりよいネットワークの維持など、そういうことを踏まえて全力で取り組みたい。
離党時のコメント(上記参照)では、「郵政民営化には賛成だが、法案には問題があると思う、しかし自民党執行部はall nothingの選択を迫ったのでやむなく離党をした」というようなことをおっしゃってたはずですが、現法案の問題点を認識されているのであれば修正すべき点についてもっと歯切れのいいコメントがほしかったところです。
Q.佐藤ゆかり議員との公認調整が課題だ。
A.それは党本部がお決めになることでわかりません。大切なことは、同じ自民党所属議員になるので、岐阜県、岐阜市の団結を図りまとまっていくことがこれから課せられた大きな課題だと思っています。ともに汗をかいていきたいです。
Q.佐藤議員とどうやって岐阜でやっていくか。
A.自民党という組織がありますから、県連組織の一員として県連会長の下、様々な組織決定があると思いますので、それを踏まえてやっていきたいです。
もともと二世議員で地盤も磐石なのですから、自民党の公認を得られるとすれば佐藤ゆかり議員など眼中にない、というのが本音なんじゃないでしょうか。
今後の関心事は、上にも書いたように自民党岐阜県連における自分に対する「造反組」の県議などをどう粛清していくかというあたりにあると思います(それくらいの支持基盤の強さはあるんじゃないかと思ってますが)。
今度は野田センセイが造反議員を切り捨てた小泉スタイルでいくのか、「頭を下げれば許してあげる」という安倍スタイルでいくのか選択を迫られるわけです。
県議の立場にすればどちらにつくかでが右往左往するのは戦国時代の昔から美濃の国では慣れっこなのかもしれませんが。
「きちんと受け止めよう」・・・・、ものの見事に具体性のない空虚な言葉ですね。
政治家が自分の考えを主張する事が「いたずらに抗う」ことだとしたら、「政治家はいらない、官僚だけいればいい」わけですよね。官僚というより、国民のアンケートか何かを集計する役人だけいればいいということになります。
政治家が本来の仕事を「いたずらに抗う」などと言って止めてしまってどうするの?と思います。
彼ら反対していた「はず」の議員がよく言うセリフに、「多数の国民の声に従います」というのがありますけど、「多数の国民の声=多数の議席=大きい権力に従います。」と言わないと、正確さに欠けますよね。
すかさずつっこみありがとうございます。
HPを拝見する限りは、野田聖子センセイは難しい言い回しを好む割にはうまく使いこなせてないという印象を受けますね。
転向するなら「郵政民営化法案についてはいさぎよく負けを認める」とかあっさりと言っちゃったほうが妙に理屈で糊塗するよりはいいんじゃないかとも思います。
この騒ぎはひと段落するのをまっているのかしら?と思っています。
そうそう本日はツルホ議員との夫婦関係を解消されたそうで(婚姻届は出していなかったらしい)身内の「邪魔者」は粛清されたのか、それともツルホ議員が官製談合にからんで、利益を受けていたという疑惑にからんで、「沈む船」と思ったかは、私の知るところではありませんが。
議員同士の結婚で忙しくてあえないことなど分かりきっていたはずでしょうし、あんなに子供に執着して不妊治療までしていたのでしょうけど、なぜだかポイと捨ててしまわれたような気がするのは私だけでしょうかね。
今日のニュースを見ていて思ったのですが、野田議員の支持者が支持しているものと野田議員が支持されていると思っているもののギャップというのが興味深かったです。
まあこれって野田議員に限ったことじゃなく、期待とのズレを見事具現化した人に船田元センセイとかいるんですけどね。