ソフトバンクインベストメンツへの貸し株と新たなヒールキャラ(しかもボスキャラ風の)北尾氏の登場で、マスコミの報道も「ホリエモンもこれまでか」という雰囲気になっている。
① ライブドアはMSCBを発行してニッポン放送の株式の過半数を持つに至った
② しかしニッポン放送の保有するフジテレビ株式はSBIに5年間(H22.4.1まで)の契約で貸し出された。
③ したがってホリエモンはニッポン放送保有株式を通じてフジテレビへの影響力を行使する事はできなくなった
③ SBIとフジテレビ・ニッポン放送は共同出資によるファンドを設立する
④ したがって、ホリエモンのフジテレビ買収の野望はもとより「メディアとネットの融合」もSBIというトンビに油揚げをさらわれた格好になっている
⑤ もはやホリエモンには北尾ボスキャラに頭を下げて、(もちろんフジ主導になる)提携に一枚入れてもらうニッポン放送株を買い取ってもらうしかない。
ということだが、本当にそうだろうか?
①~⑤を違う角度から捉えなおしてみるとこういう見方もできないだろうか
A ライブドアは依然としてフジテレビの子会社
B 貸株はあくまで貸株なので、5年経てば返ってくる
C 貸株のコストはSBI負担
※ 契約内容は不明だがさすがに配当だけで議決権を行使できる対価がタダだと代表訴訟ものなので、何らかのコストはかかるはず
D SBI社はファンド組成ビジネスなので、投資効率を追求する(しないといけない)
E 今回はおそらく、ホリエモンの株式を損の出ない程度の金額でフジテレビ(または親密な持ち合い先)に買い取らせる仲介手数料で稼ごうというのが狙いではないか
※ 上記ファンド設立の説明資料も(急いでいたことを割り引いても)通り一遍の作文(ホリエモンの「融合」と同程度の呪文風)だし、ファンドはフジを巻き込んで立ち上げてしまえば、株を借りている意味はないと思うので
このシナリオどおり行けば、SBIのぼろ儲け(貸株もとっとと返せるし)でフジテレビとライブドアは痛み分け、ということになる。
しかしもうひとつ
F 一方で、MSCBを発行して自社の株式を希釈化させてはしまったが、ホリエモンは5年待つのにコストはかからない(どうせ配当してないんだし)
という要素がある。
つまり、ホリエモンは北尾氏との会談で「5年間でニッポン放送を立派な会社にしますから、そこで株を返していただければ、フジテレビさんも業務提携に応じていただけると思います。それまでよろしくご指導ください」なんてとぼけたことを言ってみるのが、北尾氏にとっては一番痛いのではなかろうか。
そこで「いやいやキミは世の中がわかってない」とか言われるだろうけど、所詮SBIも短期のフィー稼ぎが目的なんだろうから、ホリエモンが真面目(インベストメントバンカー風に言えば「馬鹿正直」か?(笑))にニッポン放送の親会社になっていい会社にしようなんて思われると困るはず。
とすれば、ホリエモン保有株の買取条件を上げてくるはず。
上がった分はフジテレビの負担だし、取引価格が増えれば手数料も増えるのでSBIには痛くも痒くもないので、SBIはホリエモンと腹の探り合いをするインセンティブはないはずだ。
今回の貸株で実質的にはホリエモンとの交渉を回避してSBIにゆだねたフジテレビとしては、SBIに「いやぁホリエモンもなかなか頑固ですし、ここで買い叩いたら売らないかもしれませんよ」などと言われたら信じるしかない。
つまり、ホリエモンは野球に続いて「トンビに油揚げ」だ、と言われているけど、今回のSBIはトンビじゃなくてハゲタカなのではないか、ということだ。
となったら、ホリエモンと北尾氏が組んでフジテレビを食い物にするというシナリオも十分考えられるんじゃないか?
少なくともホリエモンは、ここでしぶとい所を見せて欲しい。
ここでいきなり弱気になったり負け惜しみだけ言っているようでは、「カネで買えるものは何でも買うけどカネ以外は何もない経営者」といわれてしまうぞ。
① ライブドアはMSCBを発行してニッポン放送の株式の過半数を持つに至った
② しかしニッポン放送の保有するフジテレビ株式はSBIに5年間(H22.4.1まで)の契約で貸し出された。
③ したがってホリエモンはニッポン放送保有株式を通じてフジテレビへの影響力を行使する事はできなくなった
③ SBIとフジテレビ・ニッポン放送は共同出資によるファンドを設立する
④ したがって、ホリエモンのフジテレビ買収の野望はもとより「メディアとネットの融合」もSBIというトンビに油揚げをさらわれた格好になっている
⑤ もはやホリエモンには北尾ボスキャラに頭を下げて、(もちろんフジ主導になる)提携に一枚入れてもらうニッポン放送株を買い取ってもらうしかない。
ということだが、本当にそうだろうか?
①~⑤を違う角度から捉えなおしてみるとこういう見方もできないだろうか
A ライブドアは依然としてフジテレビの子会社
B 貸株はあくまで貸株なので、5年経てば返ってくる
C 貸株のコストはSBI負担
※ 契約内容は不明だがさすがに配当だけで議決権を行使できる対価がタダだと代表訴訟ものなので、何らかのコストはかかるはず
D SBI社はファンド組成ビジネスなので、投資効率を追求する(しないといけない)
E 今回はおそらく、ホリエモンの株式を損の出ない程度の金額でフジテレビ(または親密な持ち合い先)に買い取らせる仲介手数料で稼ごうというのが狙いではないか
※ 上記ファンド設立の説明資料も(急いでいたことを割り引いても)通り一遍の作文(ホリエモンの「融合」と同程度の呪文風)だし、ファンドはフジを巻き込んで立ち上げてしまえば、株を借りている意味はないと思うので
このシナリオどおり行けば、SBIのぼろ儲け(貸株もとっとと返せるし)でフジテレビとライブドアは痛み分け、ということになる。
しかしもうひとつ
F 一方で、MSCBを発行して自社の株式を希釈化させてはしまったが、ホリエモンは5年待つのにコストはかからない(どうせ配当してないんだし)
という要素がある。
つまり、ホリエモンは北尾氏との会談で「5年間でニッポン放送を立派な会社にしますから、そこで株を返していただければ、フジテレビさんも業務提携に応じていただけると思います。それまでよろしくご指導ください」なんてとぼけたことを言ってみるのが、北尾氏にとっては一番痛いのではなかろうか。
そこで「いやいやキミは世の中がわかってない」とか言われるだろうけど、所詮SBIも短期のフィー稼ぎが目的なんだろうから、ホリエモンが真面目(インベストメントバンカー風に言えば「馬鹿正直」か?(笑))にニッポン放送の親会社になっていい会社にしようなんて思われると困るはず。
とすれば、ホリエモン保有株の買取条件を上げてくるはず。
上がった分はフジテレビの負担だし、取引価格が増えれば手数料も増えるのでSBIには痛くも痒くもないので、SBIはホリエモンと腹の探り合いをするインセンティブはないはずだ。
今回の貸株で実質的にはホリエモンとの交渉を回避してSBIにゆだねたフジテレビとしては、SBIに「いやぁホリエモンもなかなか頑固ですし、ここで買い叩いたら売らないかもしれませんよ」などと言われたら信じるしかない。
つまり、ホリエモンは野球に続いて「トンビに油揚げ」だ、と言われているけど、今回のSBIはトンビじゃなくてハゲタカなのではないか、ということだ。
となったら、ホリエモンと北尾氏が組んでフジテレビを食い物にするというシナリオも十分考えられるんじゃないか?
少なくともホリエモンは、ここでしぶとい所を見せて欲しい。
ここでいきなり弱気になったり負け惜しみだけ言っているようでは、「カネで買えるものは何でも買うけどカネ以外は何もない経営者」といわれてしまうぞ。
北尾さんを誰がつれてきたのか・・・ってところが、一番興味ありますね。やっぱ、大和証券かなぁ。
北尾さんはITバブルのころ、いろいろ痛い目にあってるので、あんまり、無茶はしないと思いますよ。最近のSBIの投資スタンスは、以前よりも手続きをちゃんと踏んでるみたいだし。前は北尾さんの一声で言っちゃうってのがあったみたいだけど・・・。
どっちにしても、ここはほりえもんは、がップリ四つでいかないと駄目ですね。北尾さんには奇襲はきかないですよ。経験と情報量は圧倒的に北尾さんの方が上ですから。どう考えても。いずれにしても、SBIはこれで、ファンドも集まりやすくなるんじゃないかな。SBIのIRの意味合いも大きいように思います。今回の動きは。だから、北尾さん的には、フジとライブドアがどうなっても、さして興味はなくて、既にこの時点で目的は達してるような気がします。これで、更に手打ちの仲介ができれば、大きく評価をあげることになるし、ほんと、たなぼたじゃないですかね。(笑)
おっしゃるように今回はSBIvsライブドアの構図ではなく、SBIはフジvsライブドアの仲裁役(+魚夫)なので、ホリエモンがSBIにかみつくならよほど腹をすえないといけないと思います。
SBI(およびIT投資業界)のことは詳しくないのでニュースでチョイ見の人相風体だけで判断してしまいましたが、SBI&北尾氏が真っ当だとしたらなおさらそうですね。
「がんばれ」なんて言いながらも今ひとつホリエモンを信用できていない(結局はM&Aで連結の利益・時価総額を増やすのが目的なんだろう?)ので、上のような切り口になってしまいますが(苦笑)、現状でも「ネットと放送の融合」の第一歩は少なくともできるわけですから、ホリエモンは本気で5年間精進(まじめに経営)するのが一番だと思います。
日曜の日経によると、日枝さんと北尾さんの接点は、旧 J Sky B (現スカパー) で、ソフトバンク(孫・北尾)が行き詰っていたときに、フジ(日枝)とソニー(出井)が助け舟を差し出したことに始まるらしいですね。
ただ、同記事では、北尾さんは、そのことで日枝さんに恩を感じているというよりは、逆に(主導権をとられたことへの)恨みを残している可能性もあるので、今回のスタンスは不透明だ、とも指摘されていました。
私も、SBI は、相当の魂胆アリアリだと思います (^^
そろそろきれい事から、生身の経営者・投資家同士のせめぎあいを期待したいところです。
どこが時代に風穴をあける風雲児なんでしょうね(笑)マスコミの謳い文句を白々しく感じます。
結局、ホリエモンも買収する側からされる側になったら旧来のいわゆる権力者と同じような行いをするのに、それを支持する人たちは彼にいったい何を求めているのでしょう。ただ若返りするだけですよ。もっと真面目に企業を育てようとしている若い人はいるはずです。
だから「会わない」のか「会う」のかは交渉スタイルの問題ですね。
私としては、ホリエモンも北尾氏と会って、(別にホンネは出さなくてもいいわけなので)お互いの器をはかったり、腹の探りあいをしてほしいと思います。
といいながら、フジとライブドアが同時に同内容のプレスリリースをするなど、事務方は水面下で接触しているようですね。
ということはお互い北尾氏を警戒しているんでしょうか?
ホリエモンも「ケレン」が売りの人なんだから、部下に「うまくやれよ」などと言わずに、正面から向き合って欲しいものです。
私もこの地上戦でやっと面白くなってきたと思っているところです。ほりえもん、ようやく手腕の見せ所ですね。:-)
私も日枝氏みたいに独り善がりの兆候が出たら、指摘してくださいね。