思いがけずいい一日だった。
友人と山に行こうと計画を立てたけれど、夜中から雨が降り続いていた。
せっかくの一日なのに残念だけど、山に登ってもきっと霧の中だろうなぁ・・・それで、朝になってふと仏像を見に行こうと思った。
長野県・仏像・と検索してみると諏訪の「佛法紹隆寺」とあと3つ、4つのお寺が出て来たので、
諏訪なら夕方までに帰れるかなぁ・・・と思い、とりあえず紹隆寺をナビに入れて出かける。
諏訪湖から少し細い道を山の方へ上っていくと立派な門構えのお寺が見えて来た。
このお寺の普賢菩薩を拝観するのが目的だったのだけれど、
この日はもっともっとたくさんの貴重な仏様を拝観することができた偶然があった。
諏訪地方では10月1日から11月27日まで「諏訪神仏プロジェクト」(諏訪大社に祀られていた仏像が明治時代の神仏分離政策によって散り散りになってから150年、諏訪地域のお寺で大切に守られていた、諏訪大社ゆかりの仏さまを一斉に公開するプロジェクト)が開催されていた。
雨に濡れた緑の中に静かに立つ普賢堂の中からうっすらと灯る灯りが見え、異空間を感じる。
長野県宝「普賢菩薩騎象像」
思わず息を飲む静寂と神秘的な空間。
そのほか幾つもの仏様を見せて頂き、
安土桃山時代から続く名勝庭園を拝見して、
プロジェクトに参加している高國寺・平福寺・温泉寺を見て
照光寺へ。
照光寺では、本来60年に一度の御開帳される千手観音像並びに不動明王・毘沙門天(平安末期もしくは室町時代)が御開帳されていて
不動明王立像(聖徳太子像並びに信玄不動像)
仁王像なども迫力があり、
厳かな気持ちと、歴史の力を感じた1日だった。