Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

面白いところ(サンスケ)

2018年05月31日 | ブログ

今日は、三角スケールについてのお話。
 
三角スケールとは長い名前なので「サンスケ」と
省略して言うことが多いのだが、これはかなりの
すぐれものである。形は三角柱で各辺にスケール
のちがう寸法がついている。
 
1/100、1/200、1/250(1/40)、1/300、
1/500、1/600と6種類のスケールの目盛りがつ
いている。図面を読むときに図面のスケールに合
わせて目盛りを読む。よく使う長さは30cmと
15cmの2種類。15cmの方が持ち運びに便利
なのでよく使われる。
 
手書きの新人の頃は30cmのサンスケで図面が
下手だと頭を叩かれたりした。(軽くですけど)
打合せなどに出かけたら、知らぬ間に相手のサン
スケを持ち帰ってしまったり、持って帰られたり
(笑)まあ、それほどよく使う道具である。
 
基本的には建築の図面でよく使う寸法のスケール
になっているわけで、これ1本あれば図面の寸法
がわかるようになっている。
 
ところが、最近はコンピューターのソフトで図面
を書くようになり、規格外のスケールで書く人が
あらわれてきた。1/70とか、紙に出力したものを
読み取るときにサンスケでは対応できないスケール
で図面がかかれている。スケールを考えているの
ではなく、紙に入る大きさで図面がかかれている。
 
困ったものである。パソコンだと寸法が読めるが
紙で出力された図面だとスケールが合わないので
おおよその寸法で読むことになる。面倒なのだ。
手書きではありえなかったのであるが、パソコン
なら可能になる。ただし、こんな変なスケールの
図面の時は裏技を使う。
 
サンスケを斜めにして合うスケールで寸法を読む。
わかりにくい表現だが、斜めにしてサンスケで合
う寸法で無理やり読むのである。真直ぐ当てると
合わないが斜めにして無理やりあわす。
 
階段の段の割り付けなどに使う方法である。使っ
た人しかわからないかもしれないが、初めて図面
を書く学生にこの方法を教えたら感動される。(笑)
 
サンスケはパソコンで図面を書く時代になっても
お世話になるのである。多分、図面がある限り、
ずっと必要な道具である。
 
そんな大切な道具であるが、もう何本行方不明に
なったのだろうか。(苦笑)
 



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