「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

上級のコミュニケーション技術

2015年08月12日 20時28分00秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 もう少し複雑なコミュニケーションモデルを、  「PUVAS」 といいます。
 
 以下の頭文字です。
 
Pay : 注意を払う
 
Understand : 充分に理解する
 
Validate : BPの感情の価値を認める
 
Assert : 自分の現実を自己主張する
 
Shift : BPの感情・行動の責任を BPに返すか、 BPと責任を共有する
 
 BPのためのものである PUVと、
 
 あなたのニーズに働きかける ASの 2段階に分けられます。
 
 正しい順番で行ない、 どれも飛ばしてはいけません。
 
 BPが落ち着いているときに 行ないます。
 
P : 注意を払う
 
 本気で聞きましょう。
 
 何を言うかは考えないでください。
 
 BPが責めてきても、 防衛的になってはいけません。
 
 BPの感情を認め、 隠された気持ちを探すのに 役立ちます。
 
U : 充分に理解する
 
 穏やかに疑問を投げかけ、 具体的に話すよう頼んでください。
 
 問題の原因を見つけ、 BPが自分の誤認を 理解するのを助けます。
 
 自己防衛にはならないでください。
 
V : BPの感情の価値を認める
 
 BPの感情を評価したり、 否定したり、 矮小化するのはやめましょう。
 
 あなたの認識が正しいかどうか BPに尋ねましょう。
 
 (BPは どう感じているか言われたくないのです)、 
 
 庇護者ぶったり、 媚びへつらう感じは避けましょう。
 
A : 自分の現実を自己主張する
 
 事実を伝えてください。
 
 意見を反映するものもあります。
 
 論争はやめ、 自分の信じることを繰り返し、 意見が異なることを受け入れましょう。
 
 説明や口論の余地を 残さないようにしましょう。
 
 「私が必要としているのです」  と言ってください。
 
S : BPの感情・行動の責任を BPに返す
 
 BPをサポートすると知らせますが、
 
 究極のところ、 BPの気分を改善できるのは BP自身なのです。
 
(BPがどんな感情的になっても、 平静を保ちます。)
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 [星和書店の許可の上掲載]