「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

脅迫は どう機能するのでしょうか? 

2015年07月20日 21時35分27秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 FOGは 4段階で進行します。
 
 要求, 抵抗, 圧力と脅し, 追従です。
 
要求
 
 要求は、 直接的なものも 間接的なものもあります。
 
 後者の場合、 例えば、 話を聞いてほしいと 電話がかかってきます。
 
 その時あなたが、 全容を聞くと主張しなければ、 そして 彼女の味方をしなければ、
 
 彼女はすねて怒りだします。
 
抵抗
 
 あなたが、 電話を別の日にできないか尋ねると、
 
 彼女は躊躇し、 ため息をつき、 嘆きます。
 
 本当は、 いま話したいのです。
 
 あなたは 自分が友人思いだと感じていて、
 
 自分のニーズより 自己イメージのほうが大事だということを、
 
 脅迫者はよく分かっているのです。
 
圧力と脅し
 
 これは、 巧妙で分かりにくいものも、 直接的なものもあります。
 
 彼女は、 あなたが 親切であることにプライドを持っているのを 知っています。
 
 これを、 FOGの切り札に使います。
 
 「いま時間が取れないのなら、 本当の友人なのか分からないわ」
 
追従
 
 あなたは、 彼女が友人でいたくないと思うのを 怖れ、 断るのに罪悪感を覚え、
 
 身勝手と言われたくないので、 彼女の長話を聞いてしまいます。
 
 あなたは見事にFOGされました。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕