「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「あなたを よりよい人間にするために 言っているのです」

2015年04月12日 20時18分47秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 言葉による虐待
 
 ほとんどのボーダーの人は、 意図して虐待しようとはしていません。
 
 以下は、 感情的な虐待の いくつかの形態です。
 
 当てはまるものがあれば、
 
 それがどのように起こるか、 ノートに例を書いてください。
 
・ 支配
 
 自分のやりたいようにするため、 脅迫に訴えます。
 
・ 言葉による攻撃
 
 叱責, 批判, 絶叫, 脅迫, 辛辣な皮肉などがあります。
 
 相手の欠点の誇張や、 人前での侮辱も含まれます。
 
 長期にわたると、 人の自己価値観を蝕みます。
 
・ 虐待的な期待
 
 自分が相手の最優先になるように 期待します。
 
 相手の要求を弾劾することも 含まれます。
 
・ 予想外の反応
 
 劇的な気分の変化や、 突然の感情の爆発があります。
 
 このような人と一緒に暮らすのは、 非常に不安をかきたてられます。
 
 いつもびくびくし 警戒している状態は、 身体的な疾病に繋がることもあります。
 
・ 混乱させること
 
 ある人の 出来事や会話に対する認識を 否定すること。
 
・ 絶え間ない混沌
 
 故意に口論を始めたり、 恒常的な対立状態にいること。
 
【 ex . ロジャー
 
 息子のジェイクは、 幼稚園のときから 周りとうまくできず、
 
 小学校では 盗みや嘘で問題を起こしていました。
 
 中学で 全く抑制が利かなくなって、
 
 親を罵り、 妹を侮辱し、 夜遅くまで帰ってきませんでした。
 
 18才を過ぎた今は、 バーの用心棒をして、 酔うと 人を傷つけることを言います。
 
□ A.
 
  これを虐待とは呼びません。
 
  虐待は 身体的なものか性的なものです。
 
□ B.
 
  私なら容赦しません。
 
  こんなことをやめないなら 縁を切ったものと考えます。
 
□ C.
 
  彼の行動が どんな悪影響を与えているか、 論理的に説明するでしょう。
 
  ジェイクがまともなら、 自分を変えようとするでしょう。
 
□ D.
 
  私は個人的境界を設定します。
 
  ジェイクが虐待的でない時は 一緒にいますが、
 
  虐待的なら 私が去るか、 ジェイクを出ていかせるでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
コメント
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