○勝ち目のない状況
「するも地獄、 せざるも地獄」 の 典型的な状況です。
何をしても不正解になるのです。
ノン・ボーダーの人が悪い というのがゲームのテーマであり、
実際にしたことは問題ではないのです。
「もし私を愛しているのなら、 誰にも言わないで」 という
自殺の脅しが続きます。
【 ex . ミランダ
何をしても、 夫の連れ子のジェリーを 喜ばすことができません。
家に住まわせようとすると 「コントロールしている」 と責められ、
自分のアパートを持つように言うと 「見捨てようとしている」 と言います。
ジェリーが 実の母親の不満を言うとき、
同意すると 「けなしている」 と当たり、
黙っていると 「支持してくれない」 と言われます。】
□ A.
私がミランダなら、 ジェリーが望むようにして 平和を保つでしょう。
□ B.
大声で怒鳴りつけます。
彼のやり方に不満を言い、 仕返しの方法を探ります。
我慢なんてしません。
□ C.
共に座り、 彼の不当性について、 冷静かつ論理的に説明します。
彼の矛盾が問題を起こしていると、 理解する能力はあるはずです。
□ D.
「勝ち目のないゲーム」 であり、 言っている内容とは無関係です。
彼を変えることは不可能です。
これは 彼の問題であって、 私の問題ではないと 自分に言い聞かせ、
個人的境界を守ることで、 自分を大事にしていかなければなりません。
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕