「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

現在の家族療法

2013年10月13日 20時48分16秒 | 「BPD最新ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

 家族のお互いの関係の 改善を目指す療法は、 家族にとって有効です。

 多くの家族療法は、 患者の個人療法を促進したり、 効果を増強するものです。

 DBT (弁証法的行動療法) 家族療法は、

 家族内の技能の確立と、 家族同士のコミュニケーションの向上に 焦点を当てます。

 個々の家族, 複数家族, 若い患者の親のグループ,

 患者のパートナーのグループなどの 様式があります。

 DBTでは家族は 以下の課題を学びます。

(1) BPDがどのように発症するか、 それに家族が どのように関わっているか

(2) ストレスに対処するために 患者が学ぶ技能

(3) 認知, 感情, 言葉の問題を どのように修正するか

(4) 家族の相互作用の問題を 修正する

(5) 効果的なコミュニケーション

(6) 家族関係と家族の活動を できる限り楽しむ

 感情の信頼性と問題解決のための 訓練システム (STEPPS) も

 開発されました。

 この治療法に 家族は不可欠であり、 治療を促進する技能を 学ぶことで、

 ネガティブな気分と衝動的な行動を 減少させます。

○ 家族の関係と機能の改善

 家族療法は何十種類もあります。

 システム論的家族療法, 行動療法 (または認知行動療法),

 夫婦療法などと呼ばれます。

 数回の短期間のものから、 1年以上の長期間のものまでありますが、

 家族全員が出席するのが一般的です。

 問題を話し合う技能を用いること,

 問題行動の動機・ 意味・ 機能を 明らかにすること,

 家族関係の長所を活性化することなどに、 焦点が当てられます。

〔 「境界性パーソナリティ障害最新ガイド」 星和書店 (林直樹訳) 〕より

(次の記事に続く)
 
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