「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

レビー小体型認知症のケア

2011年11月28日 19時38分53秒 | 介護帳
 
 認知症と言えば  「記憶障害」 という印象ですが、

 「幻視」 が特徴の 「レビー小体型認知症」 は、

 認知症の2割を占めるとも 言われています。

 主な症状は 次のようなものです。

① 幻視 : 実在しない人や動物、 虫などが見える

② レム睡眠行動障害:

  レム睡眠 (身体が休んでいるが 脳は活動している) の最中に

  叫んだり暴れたりする

③ パーキンソン症状 : 体がこわばり、 歩幅が狭まる

 その他、 頭がぼんやりしたり はっきりしたり、

 認知能力の変動が大きい などの特徴があります。

 診断は、 問診にあわせ、 脳血流や心臓の 画像検査も行いますが、

 医師の認識も まだ不充分で、 誤診も多いといいます。

 患者には どう接するべきでしょう。

 幻視は 暗い所などで見えやすく、 多くは 部屋を明るくすると消えます。

 頭ごなしに 幻視を否定すると、

 理解されない苦痛から うつ傾向を強める人もいます。

 幻視が妄想につながり、 混乱を深めることもあります。

 幻視を恐がる場合は、

 何が見えるのか よく会話をするうちに 消えることも少なくありません。

 追い払うような演技が 有効なこともあります。

 恐がっていない場合は、 幻に近づかせると、 大抵は 本人の意識から消えます。

 病気の症状で 幻視が見えていることを、 周りが 繰り返し説明することで、

 本人が幻覚と認識して 安心することもあります。

 レム睡眠行動障害は、 短時間なら 見守るだけで構いませんが、

 長く続くなら 起こすのもいいでしょう。

 ただ、 身体を揺さぶるのは 混乱させる恐れがあります。

 また、 薬を安易に使うと 症状を悪化させる危険があるので、 注意が必要です。

〔 読売新聞より 〕