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「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

小規模多機能型の介護施設 (3) -- 地域との交流

2011年08月02日 21時16分52秒 | 介護帳
 
(前の記事からの続き)

 お年寄りが在宅生活を続けるには、 地域全体で支える仕組みが 必要です。

 近隣住民との交流に力を入れる 小規模多機能型施設も増えています。

 高松の小規模多機能型施設では 毎週土曜日の昼、

 施設の一部を開放して  「地域食堂」 を開いており、

 近隣の住民も楽しみにしています。

 「どうぞ召し上がれ」

 うどんを運んできた利用者が、 お客と会話を交わします。

 台所では 利用者が盛り付けをし、 作業が終われば、 お客と一緒に食卓を囲みます。

 利用者のほとんどは認知症です。

 手作りのうどんは200円、 施設の畑で育てた 野菜を使います。

 土曜の午前中には、 朝市も開いています。

 施設で栽培したり、 近隣の農家から出荷した 野菜や果物を販売します。

 「少しまけて」

 お客は認知症の人にも 遠慮なく普通に接してきます。

 利用者も一生懸命考え、助け船を出し合ったりして対応します。

 見ていてひやひやしますが、 お客にお礼を言われて 喜ぶ表情は生き生きしています。

 認知症の人には多くの人と交流ができるのは大切なことです。

 地域のお年寄りも、食堂や朝市、 ボランティア活動を楽しみにしています。

 日頃から、 ふらっと立ち寄って 利用者とおしゃべりを 楽しむ人もいます。

 「いずれ自分も お世話になるつもり」 と 笑います。

 食事会には、 地域のお年寄りの状況を 把握する目的もあります。

 困っている人に すぐ支援が届くことが 重要なのです。

 利用者や家族と 住民の間に、 街中で気軽に声をかけあう 関係ができてきました。

 気にかけてくれる人が増えれば、 利用者や家族の安心感も 増していきます。

 小規模多機能型施設が、 地域コミュニティー強化の 拠点となりうるのです。

〔 読売新聞より 〕
 
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