「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

死刑存廃について (8) 残酷な刑

2008年01月05日 19時38分27秒 | 死刑制度と癒し
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/52018590.html からの続き)

(4)残酷な刑の禁止

 憲法では 残酷な刑--体の一部を切断したり、鞭打ちなどの 身体刑を禁じています。

 一方で 憲法31条にはこうあります。

「何人も、法律の定める 手続によらなければ、その生命 若しくは 自由を奪はれ、

 又は その他の刑罰を 科せられない。」

 逆に言えば、法律を整備すれば 死刑という刑罰も可能だというのが、

 最高裁の判例であり、定説的な意見だそうです。

 しかしながら アメリカでの死刑執行方法は、

 絞首刑 → 電気椅子 → ガス → 薬物注射 というように、

 より残酷でないと思われる 方法に変わってきています。

(薬物注射も 残酷ではないか審理中)

 日本ではいまだに 絞首刑が続いていますが、

 死刑執行の現場を 公開すれば、嫌悪や反対意見,批判も出てくるでしょう。

http://www.geocities.jp/aphros67/030600.htm

 近代的,文化的な社会を標榜し、残酷な犯罪を犯してはいけないと 禁じている国家が、

 公に 残酷な刑を行使するのは 矛盾だと思います。

 「目には目を」 では、現代の成熟した 国家とは言えないのです。

 死刑は究極の身体刑であり、身体刑を否定する 近代刑罰体系の中で、

 異質の刑罰と考えられます。

 なお、絶対的終身刑は 

 社会復帰の希望を 完全に閉ざしてしまうため(恩赦という道はあります)、

 死刑より残酷だという 意見もあります。

 終身刑の受刑者が、死刑にしてくれと 訴えることもあるそうです。

 他の代替刑として、受刑者の更生状況によって

 仮出獄の可能性も あり得る終身刑など、でき得る方法を 探っていくべきでしょう。
 

 死刑存廃論議は 一部では根強くなされているものの、

 一般の人は表面的なことしか 認識していないのではないでしょうか。

 ともあれ、国民を巻き込んだ議論が 始められなければならないと思います。
 
コメント (2)
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