「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

心子との接し方(2)

2005年12月16日 20時47分54秒 | ボーダーに関して

 他方、心子が旅立ったあと、本で読んだことがあります。
 境界例の人の激しい感情を落ち着いて受け止めることは、境界例の人にとって、この世には何が起こっても動かない安定したものがあるということを教えることができる、と。

 町沢静夫氏も、ボーダーの患者さんが非難してくるときには、ひたすら嵐が去るのを待つだけだと書いています。

 でも、ボーダーの人の攻撃を無条件に聞き入れていると、ボーダーの人は攻撃が許されるのだと思って、彼らの行動パターンを強化してしまうと記している本もあります。

 また、ボーダーの人に過度の共感を表すと、果てしない依存が生じる場合もあるため、共感することのメリットとデメリットを慎重に考慮しなければいけないともあります。

 どのような接し方がいいのか、もう僕は確かめることができません。
 心子が生きているときには、今よりまだ情報が少なかったのです。
 もっと早く学んでいたら、彼女への接し方をもっと試すこともできたでしょう。

 その意味でも、境界例に関する知識や情報がもっと広まっていってほしいと思います。
 ブログというのもその一役を果たすでしょうね。

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