だいぶ寒さが厳しくなってまいりました。わたくしの主宰する会も25日に稽古納めをし、新年5日の稽古始めまで10日間の休みに入りました。
この期間はややもすると怠惰になりがちで、体もなまってしまいます。といって合気道の場合、一人稽古というのもなかなか様になりません。学生時代に長期の休みで帰省するとき、指導者の方や仲間にその方法を訊ねましたが、これといって有効な方法を示してはいただけませんでした。結局は自分で工夫するしかないようです。ちょっと広い空間があれば木刀や杖を振ると良いと思いますが、一般的な住環境ではそれもできないことのほうが多いでしょう。
そこで提案です。まずは一般的な柔軟体操で十分に体を覚醒させます(体はなまけ者で、甘やかすとどんどん怠惰になります)。その上で持久力トレーニングや筋力トレーニングをしたい人はそうすればよいと思います。年齢にもよりますが、一般の社会人の場合、柔軟体操だけでも体力、体調維持には十分効果があります。また、この柔軟、持久力、筋トレという順序は自分の経験から体力維持のために重要と思われる順番です。前の項目を飛ばして筋トレばかりやるような方法はお勧めしません。
言うまでもなく、やり過ぎは絶対に良い結果を生みませんからご注意ください。プロならまだしも、一般の方にとっては益がありません。故障をかかえ歳をとってから苦労します(そういう人をたくさん見てきています)。
以上はごく普通のことで、特に目新しいことはありません。そこで、わたしがお勧めするのは、体さばき、すなわち足運びの練習です。体さばきは武道の基本中の基本で、かつ極意に至る必要条件です。その体さばきを実現するのが足運びですが、普段の稽古では相手のあることでもあり、自分の興味で足運びばかり練習するわけにもいきません。ですから、休みのときに家の中でできる稽古法としてこれをやってみてはいかがかと思うわけです。わたしの理想は精密機械のように精度の高い足運びです。それを休みの間に身につけることができたら素晴らしいではありませんか。畳一枚分のスペースがあればできますから試してみてください。
ただ、そのためには本来あるべき足運びというものを知っていなければなりません。このブログでずっと言い続けていますが、どのような足運びが正しく何が間違っているかは普段の稽古のなかで探り出しておく必要があります。そのことは本来指導者が教える責務を負うべきものですが多くの方が注意を向けていないのも事実です。この機会に稽古の目的や稽古法を見直してみるのも良いかもしれません。
さて、そういうことを言いながら、なんとか年の暮れまでたどり着きました。この1年、拙い文章にお付き合いいただき心から感謝申し上げます。合気道が趣味教養にとどまらず、皆様の日々の生活を力強く支える身体文化となりますよう願っております。
それではどうぞ良いお年をお迎えください。
この期間はややもすると怠惰になりがちで、体もなまってしまいます。といって合気道の場合、一人稽古というのもなかなか様になりません。学生時代に長期の休みで帰省するとき、指導者の方や仲間にその方法を訊ねましたが、これといって有効な方法を示してはいただけませんでした。結局は自分で工夫するしかないようです。ちょっと広い空間があれば木刀や杖を振ると良いと思いますが、一般的な住環境ではそれもできないことのほうが多いでしょう。
そこで提案です。まずは一般的な柔軟体操で十分に体を覚醒させます(体はなまけ者で、甘やかすとどんどん怠惰になります)。その上で持久力トレーニングや筋力トレーニングをしたい人はそうすればよいと思います。年齢にもよりますが、一般の社会人の場合、柔軟体操だけでも体力、体調維持には十分効果があります。また、この柔軟、持久力、筋トレという順序は自分の経験から体力維持のために重要と思われる順番です。前の項目を飛ばして筋トレばかりやるような方法はお勧めしません。
言うまでもなく、やり過ぎは絶対に良い結果を生みませんからご注意ください。プロならまだしも、一般の方にとっては益がありません。故障をかかえ歳をとってから苦労します(そういう人をたくさん見てきています)。
以上はごく普通のことで、特に目新しいことはありません。そこで、わたしがお勧めするのは、体さばき、すなわち足運びの練習です。体さばきは武道の基本中の基本で、かつ極意に至る必要条件です。その体さばきを実現するのが足運びですが、普段の稽古では相手のあることでもあり、自分の興味で足運びばかり練習するわけにもいきません。ですから、休みのときに家の中でできる稽古法としてこれをやってみてはいかがかと思うわけです。わたしの理想は精密機械のように精度の高い足運びです。それを休みの間に身につけることができたら素晴らしいではありませんか。畳一枚分のスペースがあればできますから試してみてください。
ただ、そのためには本来あるべき足運びというものを知っていなければなりません。このブログでずっと言い続けていますが、どのような足運びが正しく何が間違っているかは普段の稽古のなかで探り出しておく必要があります。そのことは本来指導者が教える責務を負うべきものですが多くの方が注意を向けていないのも事実です。この機会に稽古の目的や稽古法を見直してみるのも良いかもしれません。
さて、そういうことを言いながら、なんとか年の暮れまでたどり着きました。この1年、拙い文章にお付き合いいただき心から感謝申し上げます。合気道が趣味教養にとどまらず、皆様の日々の生活を力強く支える身体文化となりますよう願っております。
それではどうぞ良いお年をお迎えください。