道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

モネ展(国立西洋美術館)

2013年12月28日 | 美術道楽
国立西洋美術館で開催中のモネ展に行って参りました。
箱根のポーラ美術館と国立西洋美術館の印象派作品が終結した展覧会です。
構成は
Ⅰ現代風景のフレーミング
Ⅱ光のマティエール
Ⅲ反映と反復
Ⅳ空間の深みへ
Ⅴ石と水の幻影
となっています。


アルジャントゥイユやグランド・ジャット島、サン・ラザール駅などの景色を描いた作品が展示されています。「ジヴェルニーの麦わら」や「ルーアン大聖堂」など同じテーマで何枚も描かれている作品も見られます。当然外の景色が中心ですが、植物それ自体の絵もありました。

ポーラ美術館と国立西洋美術館の協賛で、2つの睡蓮が並べて展示されていたり、松方コレクションの「船遊び」とポーラの「バラ色のボート」という、類似していながら異なる2つの絵が並べられているのも面白く思われました。

モネ展ではありましたが、同じ時期に活躍した別の画家の作品も多く展示されています。セザンヌ、ルノワール、マネ、ピサロ、シスレーといった画家はもちろんのこと、リアリズムの巨匠クールベ(どうしてクールベの「波」まで展示したのかよくわかりません。対照的な作品ということなのでしょうか。)やゴッホ、ドニ、ロダンの作品もありました。
シャヴァンヌの「貧しき漁夫」とピカソの「海辺の母子像」も関心をひきました。

モネの作品も良かったのですが、それ以外の画家の作品の方にどちらかというと惹かれてしまいました。例えば、モネ の「陽を浴びるポプラ並木」よりはドニの「踊る女たち」の方がよく思われました。モネの作品よりもマネやセザンヌの作品の方が私は好きですし、また、ポスト印象派の絵画も好きですので。

ともあれ、ポーラ美術館まで行くことなく、ポーラ美術館の名品を見て、なおかつ、国立西洋美術館の名品と対比して見られるのですから、なかなかいい企画です。

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