道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

春の訪れ

2011年03月31日 | 日常の道楽
悲しいニュースが多い世の中ですが,それでも春はやってきます。
いよいよ旅立ちの日も迫っているのですが,こうしたご時世ですので,万事自粛で,送別会もありませんでした。
唯一あったのが,昼食会でそのときのお弁当が冒頭の写真です。
お花見弁当のようですが,お花見さえも自粛モードです。

東京にも桜は咲きました。
小石川後楽園のしだれ桜です。
8年前にもこの桜を見て,旅立ちました。




そして,六義園の桜です。




「キュスタース小母さんの昇天」を見て民主党を嘆く

2011年03月30日 | 日常の道楽
本来,どのようなことが起こってもノー天気なことを書くというのがこのブログだったのですが,最後に来て愚痴が多くなります。

ファスビンダーの映画に「キュスタース小母さんの昇天」という映画があります。以前のブログでも紹介しておりますので,詳しくはそちらをご参考いただきたいのですが,この映画は1970年代から1980年代ころの左翼の姿を描いています。主人公であるキュスタース小母さんの不幸について,そのストーリーをすべて自分たちの都合のいいように脚色して階級闘争のストーリーにしてしまうという,自分たちの都合のみしか考えない当時のヨーロッパの左翼の姿を。そして,そこで描かれた左翼の姿は,あまりにも当時の左翼の実情を正確に伝えてしまうものであったため,ファスビンダーは左翼勢力から糾弾されることになります。

今,思うのは,野党生活が長く、準備もないまま政権をとった民主党は,ここで描かれた左翼の姿に極めて相通じるものがあるということです。国民のために仕事をするのではなく,ひたすら政権浮揚,パフォーマンス,人気取りといった党利党略(もっといえば党内の権力闘争)ことしか考えていないように見えます。震災よりも党の利益一本です。長い野党生活の間に,このようなDNAがはびこってしまっているのでしょう。悪いことは自民党政権のせいで,自分たちには関係がないという無責任な思考が貫かれているようです。

ファスビンダーの映画は今日見ても,参考になります

福島・チェルノブイリ・人災事故

2011年03月29日 | 日常の道楽
福島原発は大変なことになっています。最近になって保安院は事故当日から炉心融解の可能性を予見していたのに,菅首相の視察によって,菅首相を被爆させないように応急措置を怠ったのではないかという疑惑も持たれています。
チェルノブイリ原発の際も,当時のウクライナの共産党第一書記シチェルビツキーは,目前に予定されていた,国の重大行事であるメーデーの式典を無事に終了させることのみを考え,事故の情報を隠し,放射能の降る中をメーデーの式典を行って,自らも被爆し,多くの人を被爆させました。
菅首相がシチェルビツキーほどひどいとは言いませんが,やはり放射能漏れ事故の大事故というのは,政治家が無策でないと起こらない事故ではあるのかもしれません。その意味で,人災であることに変わりはありません。

停電もやむを得ないこととは思いますが,無計画停電が起きるかもしれないという海江田経済産業大臣の会見も,ご本人はとてもご満悦で記者会見をすることの喜びを隠しきれませんでしたが,彼の選挙区内に居住する道楽ねずみは大変なことになりました。午後4時40分になって突然5時には帰宅しろと言われても,5時にはまだアポがありましたし,やっと早めに仕事を切り上げて帰宅しようとすると,同様に帰宅を強要されたサラリーマンで地下鉄はすし詰め状態。本当に無計画停電するのであれば,こっそりやるか又は十分な予告時間をおいてしてほしいのに,国民を大混乱に落として入れてあの嬉しくてたまらないような海江田大臣の記者会見て何だったのであろうかと思います。無計画停電といいながら,実際は政府や東電の予定するように停電するのであれば,ハプニングバーと変わらないし,本当はこの日停電はなかったようでしたから,それこそ「ハプニング」でした。

放射能漏れは間違いなく人災です。そもそもどうしてこんなに古い原発をしようしていたのでしょう。
そして,地震までも政権の浮揚に用いようとする民主党の浅ましさには本当にあきれるばかりです。


なお,ドイツではバーデン・ヴュルテンベルク州,ラインラント・プファルツ州の地方選挙で,原発反対の緑の党が大躍進とのことです。特にバーデン・ヴュルテンベルク州では,第2党となった緑の党が第3党になった社会民主党と連立を組み,初めて州首相のポストを得るそうです。
Fukushimaの効果は海外でも大きいようです。

フェルメール「地理学者」とオランダ・フランドル絵画展(Bunkamuraザミュージアム)

2011年03月28日 | 美術道楽
2週間外出を控えて,職場と家だけを往復していました。
地震前からあまり明るくなれないことが続いていたのですが,原発の放射能のことが話題になってから前にもまして鬱屈としていたのですが,少しは外出しようかと渋谷まで出かけました。
この展覧会はフランクフルトのシュテーデル美術館所蔵の絵なのだそうです。
フェルメールの「地理学者」は確かに人気で,多くの観客を集めていましたが,正直なところそれほど感動する絵ではありませんでした。男性像を描いたフェルメールの絵は2枚しかなく。そのうちの1枚といわれても,それで感激するというようなものでもないですし。
やはりレンブラントやルーベンスの絵の方が私は好きです。
それと,美術館に入館するとすぐに「ネズミのダンス」という絵がありました。「フェルディナント・フォン・ケッセルに帰属」ということしか情報がありませんでしたが,黒い4匹のネズミたちが踊っています。ネコのいない間にネズミはダンス(鬼のいぬまに洗濯)ということわざをモチーフにした絵ですが,このことわざは「ネコのいない間にネズミはお散歩」と聞いていたような気がしますが。相方ねずみが真っ先に見つけ,道楽ねずみに教えてくれました。やはり,ねずみたちはネズミの絵に反応するようです。

さてさて,せっかくの美術館でしたが,正直なところ,相方ねずみも道楽ねずみもうわの空で見てしまったような気がします。
特に個人として被害にあったわけでもないのですが,3.11と原発事故,その衝撃はあまりにも大きく,なかなか心理的にその衝撃から抜け出せそうにありません。
はやく,放射能漏れ事故が解決し,日本が精神的に復興するのを期待したところです。

東北地方太平洋沖地震発生

2011年03月14日 | 日常の道楽
3月11日から思いもかけない地震の発生です。
道楽ねずみの職場は,大揺れ。アエロフロートの飛行機が乱気流に巻き込まれたかのような大揺れでした。
初めて歩いて帰宅ということも経験しました。
麹町で道に迷い,靖国神社に行きかけて大分ロスもしましたが,何とか無事に帰宅しました。
家に帰ってみると,ずっと連絡の取れなかった相方ねずみも帰宅しており,マンション内の専用部分は奇跡的に無傷でした。その日のうちは,割と安心もしていました。
帰宅途中で飲み屋に入った人も多かったようですし。

ところが,翌日知りましたが,マンションの共用部分には被害も出ていました。これには本当にまた参りました。
そして,ニュースでいかにひどい地震だったかがだんだん分かってきました。

東京は死者は少なかったですが,命があることを有り難いと思わなければならないとつくづく思いました。もし,首都直下型地震でこの規模だったらどのようなことになるのか本当に心配です。

それと福島の原発も心配です。ドイツのニュースでもトップニュースで報道されていました。

個人的にも日本全体でも憂うつなことが多いのですが,明るい時代もいつかは来るかと思いたいと考えます。

ぐーばーぐ四谷三丁目駅前店(新宿区四谷三丁目)

2011年03月10日 | 食道楽
ランチタイムに四谷三丁目にあるぐーばーぐに出かけました。
ハンバーグ中心の店です。
熱々に熱した鉄板の上にハンバーグが出され,席の前でタレを上からかけてくれます。
鉄板の周りを紙で覆った上で,その作業をしてくれるので,熱い鉄板の上からかけても,つゆが飛び散ることはありません。
量も結構なボリュームで,サラリーマンのランチに適しているような気がします。

マウスのクイズ

2011年03月07日 | ドイツ語
今日,40周年を迎えるドイツの番組は何でしょう。
というのが今日のマウスのクイズです。






答えはDie Sendung mit der Maus(マウスと一緒の番組)。
つまりマウスの番組40周年で,マウスは今日3月7日が誕生日なのです。
例によって,相方ねずみとともにマウスの誕生日祝いをしました。
マウスが40歳といわず,60歳でも80歳でも続いてもらいたいものです。

我が家ではマウスの誕生日を1週間前と3月7日の2回祝いました。いずれも伊勢丹新宿店でケーキを買いました。
(つくづく変人と思われるでしょうが,まもなくブログもやめるので,マウスの誕生日関係の記事も今年で終了です。)

2月のケーキ・cキューブのもの


3月7日のケーキ・Gloverのもの



CHABUYA Zutto Branch(新宿区舟町)

2011年03月06日 | 食道楽
王様のブランチでも紹介された,四谷三丁目の油そばの店CHABUYA Zutto Branchに行きました。
注文を受けてから麺をゆでた上で,作りまして,麺とタレをよく和えてから出されます。
ですので,注文をしてからしばし待つようです。
牡蠣あぶらそば正油味 かつお風味をいただきましたが,刻みナッツと焼き豚の脂身たっぷりの部分でアクセントをつけていました。

なお,丼が汚れているのは,出される前に既に店の方が丼の中で麺をタレと和えてくれているからです。

MONDO(新宿区四谷三丁目)

2011年03月04日 | 食道楽
久しぶりに四谷三丁目の島根料理の店MONDOに行きました。
食べたのは鰻のがいな丼です。
がいなとは山陰の言葉で大きいという意味だそうです。
ひつまぶしと同じような感じです。
最初はそのまま,次に薬味を混ぜ,最後は薬味+だし汁でいただきます。
格別に感激するということでもないのですが,それぞれ別の味を楽しめることはいいことです。

グッテンベルク国防相の辞任

2011年03月03日 | ドイツ語
既にテーマとしては遅くなりましたが,ドイツのグッテンベルク国防相が博士論文の盗用の責任をとって辞任しました。
少し前までは,論文盗用の非は認めながらも辞任は拒否していたのですが。

貴族出身で,見るからにノーブルな顔立ちと身のこなし,若々しさもあって,国民の間で大変人気があり,将来も有望視されていた政治家でしたが,思わぬところで躓いたようです。

グッテンベルク氏はバイロイト大学で憲法の論文で博士号を取得したのだそうですが,何せ非常に多くの部分が引用のない盗用。しかもEinleitug(序)からして盗用というのですから,何ともお粗末な話です。私自身もドイツで論文を書いていたこともありますが,せめてEinleitungだけもということだけでもありませんが,少なくともEinleitungの部分には,言い回しを含め,相当に工夫をして書いたような気がします。

今回の件は政治家というより,人としての資質の問題のような気もします。将来を嘱望された政治家が,連邦議会において,社会民主党や緑の党,左派党などの野党勢力から,ものすごい言葉で罵倒されているのを見ていますと,何とも情けない感じがしました。

それにしても,博士号の取得ですから,いわゆるDoktorvater(指導教授)が論文を主査として審査するほかに,別の教授も副査として審査をするはずですし,また口述試験もあると思われるのですが,どうしてバイロイト大学の審査をパスしてpromovierenできたのでしょうか。このあたりが不思議でたまりません。