道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

再びマウスのカレンダー

2010年05月31日 | ドイツ語
マウスの日めくりカレンダーは今年も使っています。
マウスが毎日クイズを出してくれるので,面白く勉強にもなります。
昨日も,3等身のマウスが45度の横顔でいたずらっぽい笑顔を見せていました。昨日のクイズは「馬のしっぽを演奏に使っている楽器は何?」(大幅に省略しています。)というものです。



答えはチェロ,コントラバス等です。

そういえばドコモのiモードのマウスのサイトでは,マウスがチェロかコントラバスを演奏しているものがありましたし,家にあるMozart mit der MausというCDでもマウスがチェロかコントラバスを持ったイラストが描かれています。
マウスはこうした楽器が好きなのでしょうか。

カールシュタットの倒産計画

2010年05月30日 | ドイツ語
ドイツの有名なデパートにKARSTADT(カールシュタット)があります。
私も以前にベルリンに短期間生活した際には,シャルロッテンブルクの,ハンブルクに短期間生活した際には中央駅近くのKARSTADTで買い物をしていました。

そのKARSTADTですが,2009年6月9日にエッセン区裁判所において,仮倒産管財人が選任され,9月1日に倒産手続開始決定がされ,倒産手続が進んでおりました。
そして今年の3月,倒産管財人はエッセン区裁判所にKARSTADTの倒産計画案(Insolvenzplan:日本の再生計画案ないし更生計画案に相当するもの)を提出しました。
倒産処理計画案の内容は,有限会社(Die KARSTADT Warenhaus GmbH)の出資口を2010年4月末までに投資会社に売却する,売却先のもとでKARSTADTの営業は従前の組織を維持してそのままの形で続ける,倒産手続の第1段階での一般債権者への配当は3%になるといった内容です。

この倒産計画案につきましては,本来4月の半ばに債権者集会において議決されるべきものでしたが,議決は既に一度、延期され,今回,再度,延期となりました。会社の譲受人の選定は,6月7日まで延期され,6月9日に契約締結予定と変更になりました。

ところで,倒産計画案のネックになっていたのは,大口の租税再建を有するケルン市の動きでした。ケルン市が租税再建を放棄しない限り,倒産管財人の提出した倒産計画案の実現は困難であったようですが,5月下旬になって,ケルン市も他の自治体と同様に170万ユーロにも及ぶ営業税(事業税)債権の放棄を決め,ようやくKARSTADTの倒産計画案の妨げとなる大きな要因がなくなりました。

後は,買い取る投資会社ですが,
トリトン・グループ(Tritonドイツとスウェーデンの投資会社)
ニコラス・ベルクグリュン氏(Nicolas Berggruen ベルリンの個人投資家)
ハイストリート連合(Highstreet-Gremium)
といった名前が挙がっているようです。
ハイストリートの背後にいるのが,ゴールドマン・サックスなのだそうです(他にドイツ銀行や,イタリアのデパートであるリナシェンテの再建にも関与したイタリアの金融機関も関与しているそうです。)。

今後の倒産計画案の行く末が注目されるところです。

写真はKARSTADTの中で最大規模にして,かつ最も有名なKaDeWeです。ベルリンのWittenbergplatz駅のすぐ近くにある,ベルリン屈指のデパート(といいますか全ドイツでナンバーワンのデパートと言っていいと思います。)KaDeWeもまたKARSTADTに属しています。

信州そば処そじ坊(東京オペラシティ・新宿区西新宿3丁目)

2010年05月29日 | 食道楽
東京オペラシティ地下1階の信州そば処そじ坊で,そばを食べました。
オペラ開始前の昼時にはいつもここでそばを食べます。昔は生わさびを渡してくれ,自分でそれをおろさなければならなかったのですが,最近は選択制となりまして,希望者のみが生わさびをもらうことになります。
今回はおろし大根のそばにしましたので,わさびの選択もありませんでした。
ものすごく辛い大根のおろしでそばを食べるというのは,飲み会が続いて,疲労している胃にとってはとても有り難いものです。
今回,こちらのそば処の大根は,見た目ほど辛くなく,マイルドな大根おろしでした。


ローラント・コッホ首相引退へ

2010年05月28日 | ドイツ語
ドイツのヘッセン州のローラント・コッホ首相が引退を表明しました。
1999年からヘッセン州の首相の地位にあり,キリスト教民主同盟の中の政治家の中でも存在感のある政治家で,その言動は今までもつとに注目されていました。連邦首相の候補に擬せられたこともあります。

そのホームページ上の写真は穏和な表情に見えますが,いつも顔を紅潮させて,反対勢力を鋭く非難していたようなイメージです。
私にとっては,嫌なドイツ人の持つ悪いイメージを集約したような人物でした。
aergerlich 怒りっぽい
arrogant 傲慢
erzkonservertiv 超保守的
nervoes 神経質
といった単語がピッタリという印象を受けていました(本当に正しいかどうか検証してはいませんが。)。
一時はSPDのアンドレア・イプシランティに政権交代かとも思われた時期もあり,その時期もSPDの敵失によって命脈を長らえたコッホ首相ですが,遠からず政治家を引退した後は,経済界に転身するもようです。

阿厨(AGURI・新宿区河田町)

2010年05月27日 | 食道楽
若松河田の駅の近くにある小笠原伯爵邸に隣接して,新しいビルがあります。
グリーンヒルズ河田町というビルなのですが,その1階にある阿厨(AGURI)という店でランチを取りました。
店の名前には「鉄板 焼野菜」と書いてあり,夜は,鉄板居酒屋となるようです。いわゆる値段の高い鉄板焼の店とは異なり,鉄板で焼いて持ってきてくれるのは野菜が中心で,そのほかに焼きそばや炒飯,肉類では鶏肉もあるようです。

昼はパスタ中心の店になります。
私はワタリガニのパスタにしました。
これに,大盛りのサラダと紅茶が付いて900円です。



ランチタイムはいつも混み合っています。

下高井戸旭鮨総本店(東京オペラシティ53階・新宿区西新宿3丁目)

2010年05月26日 | 食道楽
新国立劇場でオペラ「影のない女」を見た帰りに,隣接する東京オペラシティ53階にある下高井戸旭鮨総本店で寿司を食べました。
東京オペラシティの中に,53階店の他に2階店もあります。お昼時に2階店では食べたことがありました。今回は相方を交えての久しぶりのオペラ鑑賞でしたし,先週相方をおいて1人で関西まで寄り合いに出かけた埋め合わせということもありまして,初めて53階店の方で食べてみました。「春蘭」(しゅんらん)というコースにしたのですが,「春の宴会」コースの中のメニューになっているだけあって,お酒を飲みながら楽しめるように料理の量はやや控えめだったかもしれません。酒をほとんど飲まない相方と私のコースの選択としては,いささか適していなかったような気もします。
それでも,きんきの煮付けやホタテのステーキなどを食べますと結構お腹一杯になりました。特にホタテのステーキは,味も変わりますので,なかなか嬉しいです。
雨の日で夜景があまり楽しめなかったのが残念でした。

【余談】
新国立劇場は渋谷区ですが,隣接する東京オペラシティの建物は新宿区で,両者の境が区の境です。

春の前菜の盛り合わせ+あおりいか糸造り+ とろろ鮪 海藻磯風味



特選にぎり3個



ほたてのステーキ



きんきの煮付け



にぎり5個+お椀
=冒頭の写真です。

遅れてきた茶碗蒸し(忘れられていまして,確認したらにぎりとお椀をすべて食べ終わった後,デザートの前にきました。)



デザート(すいかとキウイ)


室内の様子


影のない女(新国立劇場・渋谷区本町)

2010年05月25日 | オペラ道楽
5月23日に新国立劇場にオペラ・「影のない女」を見に行きました。
初めて見る演目ですが,新国立劇場は以前にも,「ナクソス島のアリアドネ」,「サロメ」,「エレクトラ」,「ばらの騎士」と上演しており,今後も「アラベッラ」の上演を予定しているので,リヒャルト・シュトラウスの作品には力を入れているのかと思います。
あらすじは,【パンフレットからの引用】
「霊界の負うカイコバートの娘は皇帝と結婚し,皇后となった。しかし,人間ではない皇后には影がなく,子どもを宿すことができない。そのままだと掟により3日語に皇帝が石と化してしまうため,皇后は乳母と共に人間界に下り,染物師バラクの妻から影を奪おうとする。結婚生活に不満を持ち,子どもを膿もうとしないバラクの妻は,乳母が仕掛けた誘惑に負け,影を手放そうとする。良心の呵責を感じる皇后。バラクと妻は試練を経て,互いへの愛を確認する。皇后は石になりかけるが,バラク夫妻の愛に心を打たれた皇后はバラクの妻から影を奪うことを断念。その時,皇后は影を得て,二組の夫婦は真実の愛で結ばれる。」【引用終わり。】
という内容です。

初めて見る演目で,音楽も聞き覚えのあるようなメロディーはありませんでした。
しかし,新国立の手堅い演奏もありまして,歌手の歌とともにとても表現力のある音楽に仕上がっていたように思いました。
演出も舞台手前と奥とを半透明のカーテンで仕切った演出や舞台の床にところどころ開いた穴(上にガラスがしかれて閉じています。)などを使って,工夫をしてありました。単体の演劇としても楽しめそうな舞台です。
歌手も皆さん頑張っていました。皇后やバラクの妻の心の動きがうまく表現されていたたと思います。バラクの妻の役の歌手が注目を浴びていましたが、乳母役の歌手も健闘しており、大迫力でした。

観客もブーイング等なく,上品でした。



館内の様子


「風露(ふうろ)」横井牧場のウオッシュチーズ

2010年05月24日 | 食道楽
風露とはチーズの銘柄です。北海道の厚岸(あっけし)産のチーズということです。神楽坂のアルパージュで買ったチーズです。

風露とは,牧場の周りに夏に咲く「えぞ風露草」の名前からとったものだそうです。大切に育てられたブラウンスイス牛のコクのあるミルクから50日から60日間をかけて熟成して作られるそうです。
表面のオレンジ色の厚手の皮を外して食べると,クセのない口当たりのいい味が口の中に広がります。
厚岸といえば,牡蠣で有名ですが,チーズも作っているとは知りませんでした。
日本のチーズもまんざらではないようです。


ロイヤルコペンハーゲンのカフスボタン

2010年05月23日 | 日常の道楽
実は先週,神戸方面に出かけた際,帰りに伊丹空港でカフスボタンを落としてしまいました。
搭乗を予定していた飛行機の便を早めてこれで安心と思いきや,航空保安検査場は長蛇の列。なかなか手荷物検査を通過することができず,搭乗時間が間際に迫ってあたふたしている中でしたので,すっかり慌ててしまい,どうにか滑り込んだのですが,その際にカフスボタンを落としてしまったようです。伊丹の手荷物検査場はゲートも多くなく,ここである程度時間を見なければならないのだという2年前の経験をすっかり忘れてしまいました。

カフスが1個落ちていることに気づいたのは,機内販売で相方への土産(お決まりのアクセサリーの小物)を購入した際でした。それでも,かろうじて落としたのが保安検査場であろうという記憶があったのが幸いしました。

落とした翌日に空港に電話をした際には,まだ届け出がないということで終わりました。別の可能性も考えて,阪急とモノレールの会社にも問い合わせました。全日空にも電話をしたのですが,機内にはない,その飛行機はちょうどいま地上にあるので,調べてくれるといわれましたが,やはり機内にはありませんでした。
翌々日,もう駄目かと思いつつも再度,空港に電話をしたところ,やはりないといわれました。しかし保安検査場の落とし物は別会社に行くと言われ,そこに電話をしたところ,私のものと思わしきカフスボタンは既に全日空に引渡済みとのこと。
再度,全日空に電話をして,自宅まで郵送していただきました。

持ち主はほとんど観光せずに帰ったのですが,このカフスボタンはまだまだ関西で遊んでいきたかったのでしょうか。1週間遅れで無事に帰ってきました。もう帰ってはこないと半分以上諦めていたのですが。

特に記念の品でもないのですが,既に15年も使用しているものですので,愛着もわいてきます。
全日空の方はもちろんのこと,空港や保安検査場の会社の方,阪急やモノレール会社の方にも皆,親切にしていただいたお陰で,無事にカフスボタンをまた使えるようになりました。とても有り難いことです。

全日空からは,ビニールで傷つかないように保護した状態で送っていただきました。


RAID1でミラーリング

2010年05月22日 | 買い物道楽
Coregaという会社の作っているハードディスクケースを買いました。
さらにHDD 2TBをもう一個買い足しまして,3.5インチの2TB×2のハードディスクドライブを作り,ちまたで話題のRAID1を構成してみました。
要するに2TBのハードディスク2台で本来は4TBにすることができるのですが,これをあえて2TB分しか使わず,2つのHDDに同じデータを書き込み,一方を他方のバックアップにするシステムです。これをミラーリングというのだそうです。一方のHDDが破損しても他方が無事である限り.破損したHDDを取り替えればまた自動的に再生するそうです。
2つのHDDが収まったケースはさすがに重たいのですが,無駄な部分が少なく,重さの割に容積は思いの外に小さかったです。
これに全てのデータを移し替え,さらにパソコン本体のバックアップを取って完成です。

HDDは全てハルク品のWestern Digitalを使って予算を抑え,総予算しめて2万8000円強となりましたが,メルコの4TBのHDDの半額程度の値段です。

これで,HDDの破損の心配をせずに写真等のデータも保存することができるので一安心です。もっとも,私の場合,古いデータで新しいデータを上書きする間違いを時々するので,こればかりは何ともならないことが多いので,要注意です。

ハードディスクケースを分解した様子



骨組みだけのようなケースに2つのHDDを入れます。



さらにハコの中に固定します。

最後に切り替えスイッチがRAID1であることを確認します。


寿司処しゅん新宿パークタワー店(新宿区西新宿3丁目)

2010年05月21日 | 食道楽
新宿パークタワーの地下1階にある寿司処しゅんでお寿司をいただきました。
新宿駅と初台の中間地点で,歩くと少し距離があります(風の強い日であったため,遠く感じたのかも知れません。)。大江戸線の都庁前が最寄りのようですが,そこからでもすぐという訳でもないようです。

雪椿にぎりをいただきましたが,割とリーズナブルな値段で食べられます。 大トロのネタが2つもはいっていましたし,鉄火巻きもトロでしたので,ずいぶん満腹感も出ました。

ホテル宿泊客を考えてのことでしょうか,新宿パークタワー地下1階の店はみな,電子マネーのEDYが使えるようでして,この店もEDYで支払うことができました。


頴川美術館(西宮市上甲東園)

2010年05月20日 | 美術道楽
この間の神戸行きの際に唯一,行くことができたのが,頴川(えがわ)美術館です。
「四季の山水」展を開催中でした。
それほど大きな美術館でもないので,展示品も多くはありませんでしたが,
海北友松(惟杏永哲賛)の「洞庭秋月図」
久隅守景の「瀟湘八景図」
池大雅の「考槃嘯林図」
円山応挙の「夏渓図」
長沢芦雪の「月夜山水図」
渡辺崋山の「春渓高隠図」
浦上玉堂の「高山流水図」
河合玉堂の「遅日図」
などありました。

見たのはわずかな時間で,展示品も限定されていましたが,充実した日本美術のコレクションでよかったです。

大昔,京都の嵯峨野の壇林寺という寺で,思いもかけずに渡辺崋山の絵を見たことなど思い出しました。

兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通)

2010年05月19日 | 美術道楽
【日本の美術館その2】

先週末に神戸に出かけた折りには,美術館は小さな美術館一つを除いては、出かけることができませんでした。
もし時間があれば,出かけようと思っておりましたのが,阪神岩屋駅の近くにある「兵庫県立美術館」です。既に紹介した神戸市博物館は三宮の中心地にある重厚な建物ですが。兵庫県立美術館は比較的最近の建物のようです。立地も,東京でいえば港区芝浦とか港南といった感じで、ウォーターフロントに立ち,周囲にもマンションが建設中でした。

建物の外観




兵庫県立美術館には2005年に「震災10年復興記念」として開催された「栄光のオランダ絵画 アムステルダム国立美術館展」に行きました。世界を巡回する美術展でしたが,日本国内では神戸でしか開催されませんでした。そこで,わざわざこの美術展を見るために神戸まで出かけてみた次第です。レンブラントやフェルメールの絵画が展示されていました。目玉はフェルメールの「恋文」でした。

そして2006年8月には「アルベルト・ジャコメッティ展」を見に行きました。折れてしまいそうな細長い彫刻が特徴の作品です。日本の哲学者矢内原伊作(元東京大学総長矢内原忠雄の長男で,旧約聖書のイサクの犠牲のイサクから名を取ったそうです。)はジャコメッティのモデルをつとめ,ジャコメッティと交流があったそうです。



常設展では小磯良平など兵庫県ゆかりの画家の作品も充実しており,常設展だけでも十分に楽しめます。

この美術館に併設されたレストランは明るい空間で、雰囲気もよく,料理もよかった記憶です。ミュージアムショップも退屈しません。





ア・ラ・カンパーニュ新宿店閉店

2010年05月18日 | 食道楽
何度もしつこいようですが,5月11日に小田急新宿店の地下にあった神戸のケーキ店「ア・ラ・カンパーニュ新宿店」が閉店しました。
今日は,閉店間際に食べたタルトの数々を写真で紹介します。

抹茶のタルト



苺と桃のタルト



最後にフルーツのタルトです。これは冒頭の写真です。



新宿店閉店後は、最寄り店は目黒のアトレになると思います。
しかし,なかなか目黒までは行かないと思います。


ボストン美術館展(森アーツセンター)

2010年05月17日 | 美術道楽
六本木の森ビルの52階,森アーツセンターで開催中のボストン美術館展に行きました。
パンフレットには「絵画のフルコースをどうぞ」とまで書いてあります。
非常に大きな期待とGW期間だったため混雑の危惧をもって夕方に行きました。

着いてみますと,やはり夕方4時はまわっていたにもかかわらず,まだまだ混雑しており,入場に少しだけ待たされました。
入場しますと,早速,ベラスケスの肖像画とそれから影響を受けたマネの絵が待ち受けています。そして,その後も,貴重とされているレンブラントの全身肖像画2点1対が出てきます。
その後も順調に,ファン・ダイク,ドガ,ピカソ,エル・グレコ,ミレー,ルノワール等々の作品を見ることができます。一番の中心は印象派のモネの作品です。ボストンは,フランス印象派の作品を集中的に集めたのだそうでして,ボストン美術館のコレクションは充実しています。
その後もクールベ,シスレー,ゴッホといった作品を見ることができました。

いろいろな作品を一堂に会してみるという意味では,充実もしていましたし,絵画のフルコースという意味も一応の納得はできました。
しかし,配列が時代や国と無関係のため,少し混乱してしまいます。また何でもあるように見えるのですが,他方でもう一度この絵に是非会いたいという強烈なインパクトを与えるものはなかったような気もします。辛口なことを書いてわがままと思われるかもしれませんが,例えばマネ展では是非この絵をもう一度見たいから,再訪しようと思わせるものがありましたが,今回はそれを感じることができませんでした。

「フルコース」という大風呂敷の宣伝で過大な期待を持たせたのがいけないような気もします。自分もこの宣伝ををもとに開催場所も森アーツセンターではなく,森美術館と誤解したのも良くなかったと思います。
シニカルで我が儘として非難されるのを覚悟で言いますと,私は「絵画のアラカルト」で好きな絵だけ見る方が性に合っているようです。