道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

故宮

2010年07月31日 | 日常の道楽
北京の観光名所で最後に見学したのが故宮です。
7月25日の日曜日朝9時に天安門広場の前の毛主席記念堂を通って行こうとしましたが,そこには人人人。いったい何十万人いるのかと思うような夥しい人の数です。
どこにいっても人だらけ。別に隠れている訳ではないのですが,これだけ至る所に伏兵がいると十面埋伏の計ということになるのだろうかなどと考えてしまいました。

とまれ,7月25日は,東京でもしない人あたりという経験を初めていたしまして,7月26日朝8時30分に故宮に直行する形で出直しました。
ところが地下鉄は動かず。やむを得ずバスに乗って天安門東門に行きました。初めてバスにも乗ることができて,貴重な体験です。
着いてみますと,天安門前は朝一番でも人人人です。怪しげな人たちが入場券を窓口以外で売ろうとしたり,観光タクシーのセールもしたりしているようです(全部中国語なので全く不明ですが。)。
入場券の購入にも並び,どうにか入場し,反対方向の出口まで歩きました。
朝早くても暑く,とても「紫禁城の黄昏」などというムードでもありませんでした。とにかく観光客がやたらと多いので,写真も遠景のもの以外はうまく撮れませんでした。
最後にお土産物屋で買い物をし,観光もおしまいです。




故宮の反対側にある天安門広場前です。



この写真の180度反対側にアンディー・ウォーホルの絵,ではなく毛沢東の大きな肖像画の掲げられた門があります。

円明園(北京市海淀区)

2010年07月30日 | 日常の道楽
北京で円明園に行きました。
康煕帝が皇太子(後の雍正帝)に下賜した庭園が出発となり,雍正帝,乾隆帝という清朝の最盛期に整備されたもので,西洋風の建物が建っていました。
アロー戦争(第2次アヘン戦争)で焼き討ちとなり,廃墟となりました。今日でも廃墟のままの姿をとどめており,英仏の蛮行の記録をとどめております。

庭園内は広大な敷地ですが,一部庭園内をバスが走行しており,西洋遺跡(焼き討ちになった廃墟の跡)まではバスで行くことができます。

別の廃墟:カスパー・ダヴィッド・フリードリッヒの絵のようでもありますし,また闘技者サムソンが身を犠牲にして神殿を破壊した跡のようにも見えます。



頤和園(北京市海淀区)

2010年07月29日 | 日常の道楽
北京の頤和園にも行きました。ここも天壇公園と並ぶ有名な観光スポットです。

朝から出かけたのですが,ここにも夥しい観光客がいます。しかも殆どが中国人で,外国人は見かけません。
古びた自転車が行き交ったり,門の前で果物を売っていたりと昔からの中国の景色を見ながら,中に入ります。

まずは蘇州街と言われる人工の街です。それぞれが店となっています。



ここで喉の渇きに耐えかねて,勧められるままにジャスミン茶を注文したら,料理と同じ値段がしました。値段が書いていないお茶を注文したのがうかつでしたが,おいしい高級なお茶であったようです。

高級ジャスミン茶の店



この景色,どういうわけか私には水滸伝の西門慶が闊歩しているイメージなのです(全く根拠はありません。)。



暑さのあまりくたびれて,仏香閣には登れませんでした。また,道に迷ってしまい,石舫,十七孔橋,長廊のエリアに行かないままに終わりました。結局,西太后ゆかりのものばかり見たような気がします。

仏香閣の写真




坂道が多く,ハイキングのような散策でした。

ここでも落ち着くのはこうした景色です。





天壇公園

2010年07月28日 | 日常の道楽
北京の有名観光名所の一つ天壇公園に行きました。
地下鉄の駅に天壇東門という駅があるのでそこで降りたにもかかわらず,入り口を間違え,北門まで延々と灼熱の中を歩いてしまいました。
途中でおかしいと気づいてiPhoneのGPSで現在地を確認しながら歩きました。

一大観光地なのですが,外国人よりも圧倒的に中国人が多いようです。
音声ガイドを聞きましたが,暑さのあまり集中することができなくなりました。

歴史的な建造物よりも,松林などの緑のある区域がよかったです。



古めかしい壁:こうしたものの方が歴史を感じて良かったです。


iPhoneの活用

2010年07月27日 | 日常の道楽
今回の中国旅行で,iPhoneは大活躍でした。

つい最近始まったばかりの海外パケットし放題のコース1日1480円で中国の携帯電話会社China Unicomに接続し,インターネットに接続し,道が分からなければ地図のアプリケーションを使ってGPSで所在を確認して目的地に行き,さらにレストランについては日本のぐるなびで情報を収集しながら行きました。
ついでに支出のメモ,感想,思いついたことまでiPhoneでメモを取りました。

特にGPS機能付きの地図は,今までの携帯とは大きく異なっており,本当に便利な機械です。

北京旅行4日目

2010年07月26日 | 日常の道楽
早くも帰国です。
午前中,昨日行くことができなかった故宮に行きました。
朝8時30分から大混雑です。

午後は空港の免税店で買い物をして帰国です。

機内食



わかりにくい写真ですが,帰りには隠岐諸島が見えました。もうこれで日本の領空です。



今回羽田空港から出発し,帰国しましたがとても便利でした。




北京旅行3日目

2010年07月25日 | 日常の道楽
天安門広場に行きましたが,広場を埋め尽くすようなおびただしい群衆を前に観光を断念しました。
とても疲れました。
その後,お土産を買うことに切り替えて,市内のデパート巡りをしました。
中国の大金持ちが使うと思われる高級デパートは外国商品ばかりで,お土産に適したものはありませんでした。

冒頭の写真は毛主席記念堂の前です。夥しい群衆に圧倒されます。




北京の歴史と方孝儒:燕賊簒位

2010年07月22日 | 衒学道楽
現在,ちょっとしたことから北京という街に関心があります。

ところで,北京という街ですが,その歴史は,周代,そして春秋戦国時代に燕の首都薊が置かれたことから始まり,宋代には遼・金の首都となりました。
元代には首都大都が置かれ,初めて統一王朝の首都となりました。もっとも,元は夏の時期はさらに北方の上都を首都としており,完全な統一王朝の首都とはいえないような気がします。

そして,朱元璋(太祖・洪武帝)が明を建国し,元を北方に追い払うと,首都は応天府(南京)に置かれます。
ところが,洪武帝の死後,孫で第2代皇帝となった建文帝とその叔父(洪武帝の子)で北京にいる燕王との間で皇位継承の争いが起こります。と言いますか,北京の燕王が甥に当たる南京の皇帝に叛旗を翻しました。この内乱を靖難の変と呼びます。

洪武帝による徹底的な功臣の粛清によって,皇帝側の軍事力が削がれていたこともあり(中国の農民から権力のトップに登り詰めたのは,歴史上3人しかいませんが,この3人に共通するのは,功臣,等に軍事的に功績のあった功臣を徹底的に粛清していることです。),靖難の変の結果は,燕王の勝利に終わります。
燕王は,帝位に就き,永楽帝(成祖)となります。
そして,建文帝の側近であり,儒者としての名声の高かった方孝儒に即位の勅を起草させようとします。
ところが方孝儒の書いたものとは,

燕賊簒位(燕賊位を簒えり)

いうまでもなく燕賊とは燕王であった永楽帝のことを指します。
永楽帝が激怒したことはいうまでもなく,方孝儒はその一族とともに処刑されます(滅十族と呼ばれる族滅の刑にあいます。)。

靖難の変の後,永楽帝は首都を順天府(北京)に移します。
ここにおいて北京は歴史上初めて統一王朝の永続的な首都となったのでした。

それにしても,北京の歴史を考えますと,必然的に靖難の変に触れざるを得ませんし,靖難の変といえば,必ず燕賊簒位という書や方孝儒のことを思い出します。方孝儒は滅十族の刑に処せられましたが,その名前は後世に残りました。日本でも江戸時代の儒者浅見 絅斎が方孝儒のことを絶賛しております。

写真は現在の北京駅だそうです。
wikipediaの北京の項目のKounosuさんの写真です。




L'Habitude(ラピテュード・新宿区南山伏町)

2010年07月21日 | 食道楽
久しぶりにラピテュードでランチを取りました。
場所は牛込柳町の駅を降り,大久保通りを牛込神楽坂方面に歩き,市谷小学校を通り過ぎ,二十騎町方面に向かう通りと交わる交差点をさらに少し進んだところにあります。

平日のランチはたったの1050円で,前菜と主菜をそれぞれ1品ずつ頼む形で本格フレンチをいただくことができます。もちろん,さらにデザートとコーヒーをつけたコースもあります,

今回,いただいたのは,前菜がハマチのカルパッチョで,主菜がコンフィです。

前菜




主菜



とてもこの予算とは思えない本格的な味で,おいしいです。
コンフィなどは焼き加減が難しいのですが,なかなかうまく仕上がっています。野菜をふんだんに使用しているところも,有り難いところです。
実は,最近丸の内界隈でもコンフィを食べたのですが,その時にもラピテュードの方がおいしいと感じたのでした。

隣に座っておられたセレブな老婦人方も,ここの店の料理を誉めていて,アボカドはおいしいと感想を述べておられました(ぐるなびを見るとホワイトアスパラもおいしそうです。)。


神楽坂エリアで外国人が多いからでしょうか,味がいいのはもちろんのこと,値段もリーズナブルです。
今度は夜の時間に来て,きちんとワインとデザートまで楽しみたいと思います。


つくば美術館(つくば市吾妻)

2010年07月20日 | 美術道楽
【日本の美術館その8】
今から5年前に茨城県にあるつくば美術館に行きました。
目的はこの美術館で開催しておりましたケーテ・コルヴィッツ展に行くためです。





ケーテ・コルヴィッツが第1次世界大戦で子を,第2次世界大戦で孫を失ったことを知りました。
ケーテ・コルヴィッツといえば彫刻で有名で,その代表作であるピエタはここでも展示されていました。ノイエ・ヴァッヘにもある像と同じ者です。
しかし,この展覧会では,彫像だけではなく,多くの絵を見ることができました。ベルリンのケーテ・コルヴィッツ美術館から来た絵などが展示されていたのです。「踏みにじられし者たちー亡骸と柱に縛り付けられた裸婦」,「カール・リープクネヒト追悼」などが印象に残りました。

さて,つくば美術館ですが,いうまでもなく,今ではつくばエクスプレスのつくば駅から歩いて3分程度でたどり着けます。しかし,私が行った当時はまだつくばエクスプレスも開業しておらず,東京駅から高速バスで行きました。高速道路を走行していますと,近くの線路の上を見慣れない車両が猛スピードで接近してくると思いましたら,それが試験走行のため秋葉原に向かうつくばエクスプレスの車両でした。

車両を写し損なった写真




KARSTADTの倒産計画

2010年07月19日 | ドイツ語
以前のブログの記事でドイツのデパートKARSTADTの倒産手続のことを書きました。

KARSTADTは親会社であるARCANDOR株式会社を含め,KARSTADT GmbH,KARSTADT Warenhaus GmbH等々の各種関連企業につき昨年6月から倒産手続開始決定が順次され,倒産手続が進んでおりました。そして今年の3月からは,デパートグループを一連のものとして譲渡し,全店舗の営業と従業員の雇用をつづけるという内容の倒産計画(Insolvenzplan)が倒産管財人から示されました。

KARSTADの債権者委員会は,6月になって,デパートグループの売却先をベルリンの投資家ニコラス・ベルクグリュンNicolas Berggruen氏に決定しました。売却先としては,以前に紹介しましたように,ベルクグリュン氏のほか,後記のHighstreet,ドイツとスウェーデンの投資会社Tritonが候補に挙がっており,さらにサンクトペテルブルグの投資家Artur Pachomow氏の傘下にあるロシアのグループも候補として挙がりましたが,最終的にはベルクグリュン氏に決定しました。

他方で,KARSTADTの店舗の不動産を所有しているのは,同じく売却先の候補となった,投資会社Highstreetです。そして,賃借人となるべきベルクグリュン氏と賃貸人であるHighstreetとの間では,デパートの店舗の賃料減額交渉が続けられております。
ベルクグリュン氏は,KARSTADTのデパート120店舗を存続させることを内容とする譲り受けに同意はしておりますが,それには86店舗の今後の賃料につき,賃貸人であるHighstreet社との合意ができることが条件となっているのです。ベルクグリュン氏とHighstreetとの賃料減額は未だ決着がついておりません。

こうした中で,KARSTADTの倒産事件を担当するエッセン倒産裁判所(区裁判所)は,デパートグループの一体としての譲渡をスキームの一つとする倒産計画(Insolvenzplan)の認可決定を8月10日まで延期することを決定しました。デパートグループの譲渡契約は既に署名もされているのですが,上記のように賃貸人との賃料の合意を条件としているため,売買契約も最終的に有効なものとは認められないというのが倒産裁判所の延期の理由です。

今後,ベルクグリュン氏側とHighstreet側で賃料減額について交渉を行い,倒産処理計画の認可について最後の詰めがされることになるでしょう。

千疋屋・小田急新宿ハルク店(新宿西新宿1丁目)

2010年07月18日 | 食道楽
小田急新宿ハルク館内にある千疋屋でフルーツババロアを買いました。
ここのハルク館には以前にはア・ラ・カンパーニュというおいしいタルトの店があったのですが,ア・ラ・カンパーニュは本館だけとなり,やがて本館からもいなくなり,ケーキを買うお気に入りの店もなくなってしまっていましたが,千疋屋のケーキもなかなかよさそうです。種類はそれほど多くはないようですが,さすが果物屋だけでのことはあります。新鮮な果物をふんだんに使用したケーキやババロアを買うことができます。

iPhone 4G再び

2010年07月17日 | ドイツ語
相変わらすiphone 4Gにはまっています。
携帯電話の中にOutlookの予定が入るだけでも十分に便利なのに,iPodが入り,そこで音楽を聞いたり,テレビの番組をダウンロードして見ることができるので大変に便利です。
テレビの番組は
Euromaxx
ZDFのニュース
ARDのニュース


Die Sendung mit der Maus
と専らドイツ語の番組専門です。
Deutche Welleのeuromaxxは週に1回の総集編であるeuromaxx highlightの部分しかないようですが,十分に楽しめます。ハイライト編とは別にeuromaxxの中の旅の番組編等の番組もあり,この間はジュネーヴの様子を見ることができました。また,最近ではオペラのナブッコの話もありました。



携帯電話としては殆ど用いることなく,iPodの機械として使うことが多く,しかも専らドイツ語関係のものばかりを楽しんでおります。