国立新美術館で開催中の「はじまり 美の饗宴」と題する企画展に行きました。
倉敷にある大原美術館のコレクションを展示したものです。
展示の内容は、つとに知られたグレコの《受胎告知》や印象派の絵画にとどまりません。古代エジプトや中国の仏像から日本の民芸品、さらには現代アートまであります。
これぞ、ザ・大原美術館という内容の企画展なのです。
私も既に大原美術館には2回行っていますが、ここには日本にあること自体が奇跡ともいわれるグレコの《受胎告知》、モネ《睡蓮》、セガンティーニ《アルプスの真昼》、ホドラー《木を伐る人》、キリコ《ヘクトールとアンドロマケーの別れ》といった著名な作品が収められています。しかし、それだけではなく、民芸品なども分館・東洋館に収められていた記憶です。
要するに今回の企画展は、大原美術館の有名な所蔵品をそのまま、すべてのジャンルから抜き出したような企画展でした。
印象に残りましたのは、
エル・グレコ《受胎告知》:いうまでもなく大原随一のコレクションです。
セガンティーニ《アルプスの真昼》
ホドラー《木を伐る人》
ジョルジュ・キリコ《ヘクトールとアンドロマケーの別れ》:受胎告知に次いで大原を代表する作品と個人的には思っています。
フォンタナ《空間概念 期待》
のあたりでしょうか。
このほか、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、ジャスパー・ジョーンズ、堂本尚郎といった作品のコレクションまであることには驚きましたし、やなぎみわの傘のおばけのような作品(原美術館での展覧会でも映像作品で見たことがあります)まであるのにはもっと驚きました。
常に新しい作品の収集を怠らない美術館ですし、最近では若手作家に活躍の場を提供しているようです。