道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

Berlinische Galerie(Berlin Kreuzberg)

2013年10月31日 | 美術道楽
ベルリンの本格的な美術館の最後は、Berlinische Galerieです。
ベルリン・ギャラリーとでも訳すほかないのでしょうか。
日本では知られていない美術館のようで、旅行ガイドブックには紹介されていません。ドイツで買った3日間有効の美術館パスポートでタダで行くことができる美術館ということでいきました。
場所はユダヤ博物館の近くで、地下鉄の駅でいうとKochstrasseから結構歩くことになります。

日本の観光ガイドブックには載っていないので、どうせ大したものではないだろうと思ったのですが、その予想はうれしいことに裏切られました。

1階ではHENNING BOHL、TOBIAS ZIELONYといった人の個展が開催されており、確か後者については写真撮影不可ということでした。見ましたら女性のヘアヌードの写真などもあり、なるほど撮影できないと思いました。
1階はこんなものかなと思ってみていたのですが、2階では1933年から1938年のベルリンの芸術という名の企画展です。
中身の充実には目を見張ります。

結局、日曜日の夕方に行ったときには時間不足でよく見ることができず、その後、月曜日はお休みと思い込んで火曜日に行きましたら、火曜日の方が定休日で見ることができませんでした。
いつか機会があればもう一度訪れたい美術館です。

オットー・ディクス「詩人イワン・フォン・ルッケン」



オスカー・ココシュカ「ネル・ヴァルデンの肖像」



ジョージ・グロス「自画像」


エルンスト・バルラッハ「眠る農民の夫婦」


マックス・ベックマン「通りの上の人々」



ルドルフ・シュリヒター「座るジェニー」



冒頭の写真は帰る際に撮影した写真です。
この美術館を出た際に、アジア人の女性とすれ違いましたが、前から見ても露出度の高い服と思いましたが、後で冒頭の美術館の写真を撮ろうとしましたらびっくり。先ほどの女性、背中が丸見えに等しい状態です。いったいどういう服装だったのだろうかと考え込んでしまいました。

ベルリン・ポツダム広場

2013年10月29日 | ドイツ語
ベルリン・アレクサンダー広場ではありません。

ベルリンでお気に入りのホテルがポツダム広場にあります。
今回、そこが改装中だったため、やむなくStadtmitteにある関連のホテルに泊まりました。

今でこそポツダム広場はベルリンの中心地です。もちろん1920年代も中心地でした。
しかし、東西分断の時代には真ん中を壁がぶち抜き、廃墟同然でした。
今回改めて壁の跡を見ました。また中国人観光客が異常にデカイ声を出していたのが興ざめではありましたが(彼らは自国の歴史と比較をしないのかなといつも不思議に思いますが、そういうことを考えたら国で生きていけないのでしょう。)、ベルリンの歴史を感じることのできるスポットです。


Ristorante Malatesta(Berlin Stadtmitte)

2013年10月28日 | 食道楽
ベルリンのジャンダルメンマルクトの近く、チョコで有名なファスベンダー・ラウシュの向かいにあるMalatestaというイタリアレストランでピザを食べました。
近くにはBrandenburger HofとかHiltonといったホテルもあります。

屋外のテラスで食べました。
薄い生地でおいしくいただきました。やはりドイツでおいしいのはイタリア料理かと思ってしまいます。

テラス席からみたファスベンダー・ラウシュ






Neue Naionalgalerie(Potsdamer Platz)

2013年10月27日 | 美術道楽




今回のドイツ旅行でワイマールのアンナ・アマーリア図書館と並んで重視していたのが、ベルリンのNeue Natiolalgalerieです。
前回のベルリン旅行でもとても楽しみにして行ったところだったのですが、その時は何とクレー展ともう1つの企画展で、常設展の展示は一切ありませんでした。別にクレーが嫌いという訳でもありませんが、正直なところそれほど感激しませんでしたし、常設展の展示がみたいととても残念に思った記憶があります。

今回、どうしても常設展を見たくて、再度Neue Naionalgalerieに行きました。
道楽ねずみは、相方ねずみと別行動にして、一人、否、一鼠で美術館を回りましたが、もう興奮の余りて鼻の穴が拡大してしまい、鼻血もでそうです。

今日はひたすら写真の紹介です。
いやとても素晴らしい美術館でした。


館内の様子











ゲオルグ・バゼリッツ「羊飼い」:倒立していません



フランシス・ベーコン「ソーホ通りのイザベル・ローソルン」




アンディウォーホル「電気椅子」



ジグマ・ポルケ「ダブリン」



デュッビュッフェ「狩人」




エルンスト・ヴィルヘルム・ナイ「深紅の音」



アルバース「黄色い四角へのオマージュ」



マーク・ロスコ「№5」



シュテファン・アントナコス「青い箱」



マリオ・メルツChe fare何をすべきか
「何をなすべきか」che fare; Что делать; Que faire; Was tun; What is to do?はレーニンの代表作ともいうべき著作と知りました。


Gemälde Galarie(Kultur Forum Potsdamer Platz)

2013年10月26日 | 美術道楽
ベルリン美術館・博物館編いよいよ終盤です。
今回とその次でKultur Forumを紹介しますが、この他はきちんとした美術館はあと1つのみです。
ただし、ほかにも博物館という名前の小さなアミューズメント・パークを2つとそれと最後にフランクフルトのシュテーデルという凄まじいコレクションを誇る美術館も紹介する予定です。

さて、今回もPotsdamer Platz駅の近くにあるKultur Forumに行きました。この近くにはベルリンフィルもありますが、夏の時期にはコンサートは一切ありません。



Kultur Forumに行く主たる目的はNeue Galarieに行き、そこで現代アート作品を見るためでした。
したがいまして本来、Gemälde Galarieにはそれほどこだわりもなかったのですが、何せ暑い38℃を超えるベルリンでほかに涼しいところもなく、せっかくKultur Forumにきたのだからということで、Gemälde Galarieにも再訪しました。

前回も2回も訪れ丁寧に見ているので,今回はマイペースで好きな絵だけを見ました。
それでもコレクションが多いので意外に時間がかかりました。

デューラー「ヒエロニムス」



アルトドルファー「フランシスコとヒエロニムス」



レンブラント「スザンナと長老」



フェルメール「紳士とワインを飲む女」



ラファエロ「聖母子像」






今回も美術館内の軽食レストランで食事をしました。
パスタのほかに、サラダをとり、サラダの中でマウルタッシェ入りのものを沢山取ったので、パスタばかりと相方ねずみに笑われました。
そもそもマウルタッシェの店に行って間もない時期でしたし・・・




Maximilians(Berlin Stadtmitte)

2013年10月24日 | 食道楽
ベルリン滞在中には、宿泊したホテルのあるビルの1階にあったレストランMaxmiliansでアイスバインも食べました。アイスバインとは茹でた豚足料理で、ベルリン名物です。これに合う酒はシュナップスという蒸留酒です。
このレストランはバイエルン料理の店であることは前に書きましたが、それだけではなくベルリンの料理も提供してくれます。
ベルリン到着直後に、この店で日本人の若い女の子2人組(ベルリンのゲーテインステテュートにでも通っている人たちでしょうか。)がアイスバインを食べているのを見て、久しぶりにチャレンジしてみたくなり、食べました。
以前、ポツダムの店でドイツ人の集団と一緒に食べた時は、莫大な量が出て、油もきつくて、翌日に大変なことになりました。アイスバインを食べるときに飲むというシュナップスのアルコールもかなりきつかったですし・・・
今回は用心してブタの足の皮を残すように食べまして、食べ過ぎないようにも気をつけましたところ、存外大きすぎず、食べることができました。アイスバインは大きいですが、足の骨と皮が占める割合が大きいので、皮をある程度残してしまいますと、意外に食べやすいものでした(肉本来の部分は茹でてあるので、油もきつくありません。)。
Zur Letzten Instanzでも、メニュー上Zeugenaussage「証人の証言」と表示されるアイスバインを食べて見たかったと思いました。

ブリュッケ美術館(ベルリン)

2013年10月23日 | 美術道楽
ベルリン旅行中にダーレム地区にあるブリュッケ美術館に行きました。
地下鉄とバスを乗り継いで行きまして、随分と郊外にきたものだという印象を受けます。とはいえ、途中にはClayaleeという通りには巨大な建物とアメリカ国旗が。ここは在西ベルリン旧アメリカ総領事館でした。なるほど、東西分断の時代はこの鄙びた(というのは言い過ぎですが)地域は重要な役割を果たしていたようです。

さて、ブリュッケ美術館ですが、1964年にシュミット=ロットルフが八十歳の誕生日を記念して、コレクションをベルリン市に展示を前提に寄贈したのが始まりで、そこにヘッケルらのコレクションも加わり、1967年9月15日に開館したということです、ドイツ表現主義と芸術家グループ“ブリュッケ”の作品を多く所蔵しております。

ノルデ、ペヒシュタイン、オットー・ミュラー、キルヒナーなど様々な作品が展示され、ドイツ表現主義の殿堂となっているようです。


館内の様子





キルヒナー「少女の肖像」



キルヒナー「緑の女性のいる景色」



キルヒナー「ライプチヒ通り」



キルヒナー「自画像とモデル」



オットー・ミュラー「風景の中の3人のヌード」



ロットルフ「輝く午後」



ロットルフ「海にて」




紹介していまして、自分はいかにキルヒナーが好きなのかわかりました。
ただ、ブリュッケ美術館の展示自体、キルヒナーの展示が多かったようでもあります。


場所は不便なのでフランス人の観光客はタクシーで来ていました。

回りは鄙びていて,移動式野菜市場まであります。いちごを売っていました。


HENRI CHARPENTIER(アンリ・シャルパンティエ)

2013年10月22日 | 食道楽
新宿伊勢丹の地下にあるHENRI CHARPENTIERでかぼちゃブリュレのタルトを買いました。
HPでも
かぼちゃを使った濃厚でクリーミーなタルト。
濃厚でなめらかな食感のかぼちゃのブリュレとクリーム。ほろ苦いオレンジとキャラメルがアクセント。
と紹介されていますが、なかなか濃厚な味で美味しく感じました。
ハロウィーンなど無関係な生活なのに、何故かケーキだけは毎年買ってしまいます。
HENRI CHARPENTIERは芦屋に本店があるようです。

特別展京都(東京国立博物館)

2013年10月21日 | 美術道楽
上野の東京国立博物館で開催中の特別展京都に行きました。
京都展といえば、伊勢丹で、またいつものようにいづうか花折の鯖寿司、川端道喜の水仙ちまき、さらには出町柳のふたば大福でも買うのかと思いましたが、今回は違います。
東京国立博物館が主催です。中身はおおむね、洛中洛外屏風の紹介、御所・仙洞御所のコレクション、竜安寺の4K画像と竜安寺のかつての収蔵物、二条城のふすま絵といった展示です。御所、龍安寺、二条城という京都の有名な観光スポットにかかわる展示となります。これで金閣寺、銀閣寺、清水寺が入れば、修学旅行という感じがします。

さて、洛中洛外屏風は、舟木本(トーハク所蔵)、上杉本(米沢)、歴博乙本(佐倉)、勝興寺本(高岡)が展示されています。洛中洛外図屏風は、右隻に内裏を中心にした下京の町なみや、鴨川、祇園神社、東山方面の名所が描かれ、左隻には公方御所をはじめとする武家屋敷群や、舟岡山、北野天満宮などの名所が描かれることが多いようです。ヴァリエーションとして、右隻に御所、左隻に足利幕府の御所が描かれるのもあれば、さらには、右隻に方広寺など豊臣家ゆかりのもの、左隻に二条城など徳川家ゆかりのものが描かれたものもあるそうです。

龍安寺の4K画像も良かったのですが、もうテレビの時代は終わりだろうに4Kにこだわってもなどと、展示と違うことも考えました。龍安寺のもとの所蔵品も明治の廃仏毀釈で大半が海外に流出しているのだそうで、今回、里帰りしての出品でした。

二条城は普段訪れてもそのふすま絵は皆、模写でありますが、今回は本物のふすま絵が構成を再現して置かれておりまして、圧巻です。きちんと違い棚の部分などは色が変わった状態になってしまっているのが、本物ということを感じさせてくれます。二条城のふすま絵を再現した空間に身を置いただけで、今回の企画展来た甲斐がありました。

洛中洛外図屏風は、後期は展示替えで別の作品が来るので、もう一度訪問したいと思います。

RIGOLETTO(新国立劇場)

2013年10月20日 | オペラ道楽
新国立劇場にRIGOLETTOを見に行きました。
9月のミラノスカラ座来日公演の演目にもありまして、その際にはチケットを確保していたにもかかわらず、身内の不幸で突如行けなくなってしまいました。
今回、9月に行けなかった分まで楽しもうと出かけました。

幕が上がると、また3階建ての建物。あれ、と思いました。どこかでみたことがあるようなないような。思い出しましたのは先日みたNABUCCOのショッピングモールです。今回も舞台の中に円形の建物があり、それがくるくると回ります。後からホテルという設定と聞きましたが、3階建てで、外付けの階段で人が出入りをするなどしており、コンサートホールのようにも見えます。
第1幕と第2幕はこのくるくる回るホテルが舞台の上にあり、そこを人々が行き交います。このホテルがマントヴァ公爵の館であったり、リゴレットの家であったりとします。そして、マントヴァ公爵の館となっているときは、その建物の中を下着姿の女性がうろうろしており、中には泣く女性もいれば、全身に痣のある女性もいました。第2幕目では、この下着姿の女性にマントヴァ公爵の廷臣がそろってちょっかいを出しています(というかなぶりものにしてしまうということですが。)。最初見た時は、この下着姿の女性達はマントヴァ公爵と関係を持った後の女性という設定なのかと思いましたが、ネット上の情報では売春婦という設定という話もあります。
そして、第3幕目は舞台が変わり、場末のこちらも宿が舞台になりますが、そこには3枚の大きなポスター。いずれもシャンパンやビールなどの酒類のCMポスターですが、中央のポスターは、シャンパンのふたごと押し出して、シャンパンが噴き出している構図です。大昔、釈由美子が出ているCMでこれに似た構図のものがありましたが、どうにも性的なイメージのするCMポスターです。そして、このCMポスターが上に上がってずれると、宿屋の内部を表すボックスが現われ、そこで舞台が展開します。

演出は変わっているといえば変わっていますが、変わっているのはあくまでも舞台の背景で、基本はそれほど外れていないような気がします。

オケも楽しめましたし、リゴレット、ジルダの歌手も素晴らしかったです。朝青龍にそっくりと評判の高い?マントヴァ公爵の歌手(マントヴァ公爵役がイケメンでないことに不満の方もいるとのことですが)も良かったのですが、最も有名なLa donna è mobileの歌のところで、最後に息切れをしてしまったのが残念でした。日本人歌手も殺し屋のスパラフチーレ、マッダレーナの姉弟も、リゴレットに呪いをかけるモンテローネ伯爵も良かったです。



【概要】

■指揮:ピエトロ・リッツォ
■演出:アンドレアス・クリーゲンブルク

■キャスト
【リゴレット】マルコ・ヴラトーニャ
【ジルダ】エレナ・ゴルシュノヴァ
【マントヴァ公爵】ウーキュン・キム
【スパラフチーレ】妻屋秀和
【マッダレーナ】山下牧子
【モンテローネ伯爵】谷友博
【ジョヴァンナ】与田朝子
【マルッロ】成田博之
【ボルサ】加茂下稔
【チェプラーノ伯爵】小林由樹

<あらすじ>
16世紀北イタリア。放蕩者のマントヴァ公爵に仕える道化師リゴレットは、皆の嫌われ者。娘を公爵に弄ばれたモンテローネ伯爵は、嘲るリゴレットを呪う。一方リゴレットの一人娘ジルダは身分を偽ったマントヴァ公爵に恋をしてしまう。リゴレットに恨みを持つ廷臣は娘を誘拐し、公爵のもとに連れ去る。これを知ったリゴレットは、半狂乱で殺し屋に公爵殺害を依頼するが、公爵を愛するジルダが密かに身代わりとなる。リゴレットが殺し屋から受け取った袋を開けると瀕死のジルダが…

興福寺仏頭展(東京藝術大学美術館)

2013年10月18日 | 美術道楽
東京藝術大学美術館で開催中の興福寺仏頭展に行きました。
興福寺創建1300年を記念して開催された企画展です。
東京藝術大学美術館ですので、いつものように展示は地下と上層階に2分されています。
最初に地下から入りますが、意外に人気の展覧会ということもあり、最初の展示室は混雑しており、とても狭苦しく感じました。そして、音声ガイドの解説はとても長く時間がかかる・・・最初の展示室では「持国天像」や「厨子入り木造弥勒菩薩半跏像」などをみました。
そして次の展示室で国宝板彫十二神将図を見ました。
上層階にあがって、木造彫十二神将図と仏頭をみました。

十二神将はそれぞれ干支と対応しているので、ねずみに対応する毘羯羅(びから)大将(釈迦如来)ばかりみてしまいました。
興福寺仏頭と呼ばれる仏頭は、もともとは山田寺にあったもので「山田寺仏頭」というべきものです。山田寺は大化の改新の功労者で、後に中大兄皇子の陰謀によって誅殺された蘇我倉山田石川麻呂が建立した寺です。興福寺仏頭も本来、山田寺にあったのが、平重衡の南都焼き討ちによって興福寺の大仏が焼失したときに、山田寺から興福寺によって強奪されたものなのだそうです。昔聞いたことがありましたが、今回音声ガイドで改めて聞きました。


新宿の文化財(新宿歴史博物館)

2013年10月17日 | 美術道楽
新宿歴史博物館で開催中の「新宿の文化財」と題する特別展に行きました。
新宿区の寺社等の所蔵する文化財が四谷に集合します。

服部半蔵の槍のほか、光照寺の所蔵する「十一面観音坐像」、「地蔵菩薩坐像」、須賀神社の所蔵する「三十六歌仙絵」、太宗寺の所蔵する「観無量寿経曼荼羅」など意外に楽しめます。
太宗寺の曼荼羅は二上山の当麻寺の曼荼羅の忠実な模写と聞きました。

この特別展とても気に入りましたので、展示の終わる11月4日までに是非とも再訪したいものです。
会場で売っている「新宿の文化財 新宿文化財ガイド2013」という本も買いましたので、今後はこの本を片手に、文化財が一般公開される時期に合わせて寺社等を訪ねて回りたいと思います(一般公開されることはとても少ないのかも知れませんが。)。


新宿御苑 森の薪能

2013年10月16日 | 風流道楽
道楽ねずみことFredelick Mausの行動もワンパターン化しています。
10月の体育の日の祝日には、毎年新宿御苑で開催される森の薪能に行きます。
ここ数年、雨天で薪能自体が中止になった年を除き、毎年出かけており、昨年、一昨年と単身赴任をしていた時にも出かけました。
そして、主催者側も毎年、真野響子さんのコメントを聞かせるというのがおきまりになっているようです。

今回の狂言は「六地蔵」。六地蔵堂を建立して都に地蔵を買い求めに来た田舎者(ママ。パンフレット記載のとおり)を欺そうとする都の詐欺師のドタバタです。関係有りませんが、京都にも宇治に行く途中に「京阪六地蔵」という駅があったことを思い出しました。

そして能は何と「井筒」。今年生誕650年の世阿弥の代表作ということです。まずはWikiから概略を引用させてもらいますと、
(引用初め)本作は帰らぬ夫を待ち続ける女の霊を描いたもので、寂しさと喪失感に耐えながらなおも夫を待ち続ける美しい愛情が主題である。
伊勢物語の23段「筒井筒」を元に構成されており、前段で伊勢物語で描かれた夫との恋が懐かしく回想される。後段では寂しさの高じた女が夫の形見の衣装を身にまとい、夫への思いを募らせながら舞を舞う。これは(多くの場合)男性が女装して演ずる主人公が、更に男装する事を意味し、この男女一体の舞が本作の特徴である。なお、題名の「井筒」とは井戸の周りの枠のことで、主人公の女にとっては子供の頃に夫と遊んだ思い出の井戸である。
伊勢物語の各段の主人公は在原業平と同一視される事が多いが、本作でもこれを踏襲し、主人公夫婦を業平とその妻(紀有常女)と同一視している。(引用終わり)

伊勢物語の「筒井筒」の本来の物語は、中学や高校の古文で必ず習うのでよく知られたストーリーですが、その形式は「複式夢幻能」。つまり最初は実在の人物であるかのように現れたシテがワキにいろいろ語りかけ、シテが亡霊であることがわかり、またシテが昔の姿になって等々幽玄の世界に溢れてはいますが、とても動きが少なく、またわかりにくい世界です。「井筒」は序の舞など舞の表現に凝っているようですし、今回の演出は通常と違うということだったので、音声ガイドに頼りっきりでした。
十分に理解して楽しめたとはとてもいえず、ドイツ語圏以外の言葉の通じない国でオペラをみる以上に消化不良だったようで、いささかウトウトもしましたが、よくわからないまま幽玄の楽しむことができました。

Die Maultasche(ベルリン・ミッテ地区)

2013年10月13日 | 食道楽
Die Mausではありません。ベルリンのMitte地区のCharlottenstraße 35-36にDie Maultascheという店があります。
マウルタッシェとは何でしょうか。wikiを引用します。

(引用初め)ドイツ・シュヴァーベン地方の郷土料理。マウルブロン・タイヒタッシェ(Maulbronn Teigtasche - 標準ドイツ語ではタイクタッシェと発音する)の略。シュヴァーベン式マウルタッシェ Schwäbische Maultaschen は2009年以降、EUの原産地名称保護制度によって保護されている。
パスタ生地の中にひき肉・ほうれん草・パン粉・たまねぎを詰め、パセリやナツメグでフレーバーを加えている。ダンプリングの一種であり、イタリア料理のラヴィオリに似ているが、それよりも大きく、 8cm から 12cm の大きさである。通常、一人分として二つまたは四つが供される。
シュヴァーベンには、聖金曜日にこれを食べる伝統がある。現地での言い伝えによれば、マウルタッシェの由来は、元々金曜日には肉が食べられなかった宗教的な背景から、どうしても肉を食べたい人が肉をパスタ生地の中に隠せば神様からは肉が見えないので見つからないだろう、という発想から作られたことにあるという。(引用終わり)

水餃子のような感じの料理です。昔、シュヴァーベン地方と縁があったので、相方ねずみが消極の考えだったのに、一人、否、一鼠、喜んで出かけました。
結局食べたのは、同じシュヴァーベンの別の料理、シュペッツレです。シュッペツレとは、鶏卵、小麦粉、塩を材料に作られるパスタ(orすいとん)のような料理で、ツヴィーベルロストブラーテン(Zwiebelrostbraten)、ザウアーブラーテン、ロラーデン(Rouladen)のような、ソースやグレービーをたっぷり使った肉料理の付け合わせとして使われる料理です。飽くまでも付け合わせ料理という感じの食べ物なので、店でもソーセージとセットになっていました。
気軽に入れるとても敷居の低い店でしたが、店の人はあまりあらわれず、シュヴァーベン風のAdeという挨拶もでないまま店を後にしました。
それにしてもさすがベルリンであれば、各地の料理が食べられるようです、

HPで見ましたらDie Maultascheの店はベルリンのほか、ケルンにもあるようです。

Restaurant Landhaus(ダーレム植物園内)

2013年10月12日 | 食道楽
ダーレム植物園内のレストランLandhausで昼食を取りました。
食べたのは野菜とチーズのオムレツです。
チーズの臭いがとてもきつく(動物から排出されるあの臭いです。)、チーズ好きの私でも少しオムレツを残してしまいました。

夏の日差しの厳しい日でありましたが、植物園内を歩き回った疲れをとり、少し日陰に入りながらゆったりと食事をとりました。

バスでKaDeWeまで戻る予定でしたが、バス停のKurfürstenstraßeをKurfürstendammと間違えてしまいました。まだまだベルリン知っているようで、地理をわかっていないようです。