道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

シュテーデル美術館その4(Frankfurt am Main)

2013年11月24日 | 美術道楽
シュテーデル術館編いよいよ大詰めです。
常設展→企画展→常設展と見て回り、最後に地下にある現代アートのコーナーに行きました。
ここまで回る間に既にだいぶ歩き回り、予定していた時間を既に超過していました。そこで、この間のブログでも書きましたが、地下1階のコーナーは簡単に見る予定でした。
ところが・・・
地下1階は道楽ねずみを狂喜させるような充実したコレクションだったのでした。
現代ドイツの泰斗ともいうべき作家の作品が目白押し、そのほかドイツ以外の有名な作品もてんこ盛り状態です。地上までの階(それもアルテ・ピナコテークとノイエピナコテークに分けてもいいくらいですが。)とは、また別個に美術館を独立して開館できるような内容です。つまり、シュテーデル美術館1館で美術館2館か3館分くらいあるような充実ぶりで、道楽ねずみはまた大喜びで、鼻の穴を広げて興奮しまくりです。今回のドイツ旅行でこれだけ興奮したのはベルリンのNeue Nationalgelerieとここだけです。
パシャパシャ写真を撮っていましたら、相方ねずみに別行動にしようと言われてしまいました。
ということで今回また写真ばかりです。

アンディ・ウォーホル「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ1982」
地上階にもワイマールにもいた好色のジイさんです。


ゲルハルト・リヒター「船旅」(または「船遊び」


同「ろうそく」
リヒターの作品は沢山あるのですが、とても紹介しきれません。


ジグマー・ポルケ「一部は此岸、一部は彼岸」


同「無題」


ゲオルグ・バゼリッツ「静物としゃがみ込むヌード」


同「鷹」
鷹まで倒立しています。


アンゼルム・キーファー「アルゴ探検隊員」
アルゴ探検隊ご存じですか。あのメディアの情けない夫イアソーンがもっときちんとしていた時に率いていたのがアルゴ探検隊です。イアソーンはその探検の中でメディアと知り合い、その助けで秘宝「黄金の羊毛」(ハイデルベルクの有名レストランもここから名前を取っています。)を手に入れたのでした。


フランシス・ベーコン「戦艦ポチョムキンの中の看護婦のための習作」
なんて訳のわからないタイトルでしょう。
ベーコン作品らしく、ガラスが鏡面になり、なで肩の道楽ねずみと周囲の作品(レームブルックヘンリ・ムーアでしょうか?)が作品の中に映り込んでおります。


キッペンベルガー「無題」
こちらもsehr gutです。


アンドレアス・グルスキー「シャルル・ド・ゴール(空港)」



シュテーデルがこんなに素晴らしい美術館と知っていれば、飛行機待ちの中途半端な時間ではなく、丸一日ここに使ったのにと思いました。以前、留学していた時にもフランクフルトは人の送迎や夜のオペラ鑑賞のためだけに行き、ただ時間をつぶすだけになっていましたが、こんな素晴らしい美術館のあることを知っていれば、何度でも来たのにと後悔します。
そうそう、Bunkamuraでシュテーデルの作品が紹介されたからでしょうか、今回、この美術館だけは妙に日本人の姿を多く見かけたような気がします。

シュテーデルは9月にはデューラー展とのことです。




こちらも行きたいのにと思いつつも無理な話です。
名残を惜しみつつフランクフルトを去ります。



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2 コメント

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またまた長くて恐縮です (Moritz)
2013-11-26 20:25:15
シュテーデル美術館の地下1階は以前、きっと倉庫だったのだと想像します
2年ほど前に約10ケ月間も閉館し、美術館全体の大改修、
そして同時に別館の地下1階の増設となったのです
地下1階といっても、その上は建物がなく、明り取りの天窓が作ってあって
庭に出ると芝生の中にその天窓がアクセントとなっていて面白い光景です

改修時は狭い別館を使って企画展が数回あっただけで
おまけにフランクフルト年間チケットを持っていても
他に見るべき絵は時々シルン美術館での企画展のみで
チケットの割引、払い戻しもなく、私は怒りまくっていました
旧東独の美術館は、監視員たちが質問があると待っていましたとばかりに解説を始められます、
非常に専門的で美術を学んだ方々だという気がしますが、
西側の美術館はピナコテークにしてもシュテーデルにしても、監視のみです、残念です

美術館に行ってもっとも嬉しいのはあの甲高い中国語を聞かないで済むという事ですね
町中、横並びで大声で話し、間違われたくないから、大急ぎでそばを離れますよ

シュテーデルの地下 (Frederick Maus)
2013-11-27 21:51:51
シュテーデルの地下はもともと倉庫でしたか。
シュテーデルは改装工事をしていて、それでネズミのダンスと地理学者ほかの作品群が東京のBunkamuraザ・ミュージアムに来た訳ですからね。
それでは、以前に来た時には見られなかったはずです。

それにしてもこんなにいい美術館に年間パスポートを持って訪れられるなんて本当にうらやましい限りです。

美術館の監視員の話もなるほどと思いました。確かに旧西ドイツで解説をしてもらった記憶はないような気がします。

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