活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【1月5日】

2016-01-05 | 新書

地球はどうやって生命を産んだのか。つい最近までの専門書でも太古の地球の海は生命の古里といわれ、濃密な生命の元(アミノ酸など)のスープがゆられゆられているうちに、生命となったとされてるのですが、実はこれは大きな誤解であるということだそうです。生物を分解していくと最後はDNAとなるのですが、これも4種の高分子からできているわけです。生命となる高分子の集合体の前には有機物が必要で、酸素、窒素、炭素、水素などの無機物から有機物がどうやってできたのか、というところまで遡ることになります。太陽系の誕生と地球の誕生まで遡ることまでも必要となります。詳しくは本に譲りますが、マグマオーシャンの地球から月が分離して(火星クラスの惑星が衝突してできた)、マグマオーシャンが冷えて核とマントルと地殻ができ、やがて本当の海ができる。その海ができるためには数え切れない数の彗星の衝突が必要で、水の惑星ができた後、今度は隕石が大量に衝突して(火星と木星の間にある小惑星帯から飛来)有機物ができたらしいのです。有機物ができるだけでもなんとも奇跡的なことが起きているように思います。水という海があるだけではだめなのです。となると、ここまででも全銀河でこういう条件の惑星(太陽からの距離も微妙によくできている)がどれほどあるのか、さらにここから有機物から高分子化合物ができて、自己複製を始めるようになるという過程を眺めると、ETなんて本当にいるのだろうかというほどの奇跡の集合のように思えます。生命誕生は二度目読みですが、一度目はこんなに感動を持って読んだか忘れてしまいました。

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