活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【6月11日】

2020-06-11 | 電子書籍

沢木耕太郎が経験した香港は本当にDEEPな時代だったのです。九龍にそびえるアパート模様のコンクリートジャングル。そこに入り込んだら出てこれないと、当時は言われていましたね。作者のその中の建物にある連れ込み宿に宿を取ります(空港でたまたまの出会いの結果なのですが)。窓を開けるとそこには向こうのアパートが見えて、香港人の生活が垣間見れるのでした。街をぶらつけば、言葉も通じないけれど身振り手振りでなんとかなってしまう。露天、夜店の洪水の中を楽しそうに歩きます。今でも一番の通りであるネイザンロードも屋台のオンパレードです。小生が香港に行ったのは去年。返還後時間も経ち、九龍もすっかりきれいに均されてしまい、昔の面影はないのです。夜店はありましたが、食べ物は禁止されているのでちょっとおもしろくない。中共化されておりますね。さらに、昨今の法律が通ったら、もっとつまらなくなりそう。
作者はマカオにも回ります。博打などやったことがない作者ですが、ついはまってしまいます。サイコロ賭博でけっこう負けたのですが、最後はどうにでもなれという気概と、ちょっとした勘がツキを呼んでなんとかトントンで脱出しました。博打の魔性が感じられました。

 

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