ふんらす物語は100年も前のフランスを舞台にした連作小説集という感じです。荷風はフランスのパリの樹々、風、花々、街角、酒場、女達をこよなく愛しました。色々なパリとその周辺を描いているのですが当時出来てまもないエッフェル塔のことが全然出てこないのは不思議です。古風な文体ですが、今読んでも新鮮な人間描写だと思いましたね。散歩が大好きだった荷風はパリを隅々まで歩いたことでしょう。
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