登子の山ある記

唯一の趣味であるハイキングの記録。登山道に咲く花々、山頂からの展望写真を添えて。

四国遍路ひとり歩き:第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その2

2008-03-07 | 四国遍路ひとり歩き
四国遍路ひとり歩き:第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その2

2月28日(木)
《歩行》宍喰・えびす旅館03:27~民宿・徳増~ロッジ室戸岬~24番最御崎寺15:13~民宿・室戸荘16:00(泊)=行動時間12時間33分(40.6キロ)
【水平線から日の出】

 太平洋から日の出だ!

佐喜浜あたりでお昼かなと心づもりしていたが、佐喜浜に着いたのは予定より2時間早かった。
予約の宿をキャンセルして、室戸岬まで足を延ばすことにする。
菜の花畑にお宮さんが鎮座する。その先にある宿の前を通る時は、さすがに“おばちゃん、キャンセルしてごめんやで、”と心の中で謝る。

佐喜浜から先は、自販機もないと聞いていたが、今は様変わりしている。
飲み物はいくらでも自販機で手に入る。コンビニ・食堂が全く無い。

集落で家々を托鉢しながら行く遍路さんを追い越す。

ホテルが点在する観光地・室戸岬が近くなる。
野根饅頭を買ったら~“エーッ、また!”、1パックおまけをつけてくれた。

時間に余裕があるので、海洋深層水の足湯に立ち寄る。

気合をいれて、24番最御崎寺への石段を登る。
階段の途中でパンを立ち食いしている人がいる。傍らに荷物を5個ほども置いている。奥さんを待っているのかと思う。

最御崎寺納経所の坊さん見習いは無愛想だ。病気持ちなのかとせいぜい良いように解釈する。

竹内大先達に教えていただいた“うまめの木”は残念ながら予約満杯で泊まれない。
代わりに選んだ民宿・室戸荘は設備古く、“初めてハズレか”と早とちりする。
とんでもない、食事は抜群。おそらく他所では出ない軍鶏やマンボーをうまれて初めて味わう。宿の女将さんと息子はとても愛想が良い。

私以外に3人が同宿。バイクでお遍路している若者、私と同年代の自営おばさん、托鉢のみで生計を営んでいる方(話が面白い、遍路三昧、すでに地球を2周半したとか。お大師さんや観音さまに優しい言葉をかけてもらったそう~~、いいなぁ。)

 
【室戸市に突入】このワンコがズーット付いてくる


【釣り人は泳いで渡ったの?】沖の岩で釣りをしている




【おもしろい形の岩が色々ある】



【サンゴジュ?】


【室戸岬が見えてくる】


【海洋深層水の足湯】


【弘法太子が寝泊りした洞穴】


【最御崎寺山門】室戸岬にある


【ヤッコソウ】シイに寄生、最御崎寺境内


【ここが室戸岬先端】


2月29日(金)
《歩行》民宿・室戸荘7:04~25番津照寺8:20~26番金剛頂寺9:48~吉良川伝統建築街~奈半利駅15:30=行動時間8時間26分(28.3キロ)
遍路宿の朝食はどの宿も6時半からというのが多い。
美味しい朝食を急いでかきこむ。
東京へ帰る夜行バスを予約してあるので、せかせか歩く。


25番津照寺は商店街にある。
果物を並べ始めている店で苺を買い求める。
当たり、甘い 

26番金剛頂寺からの下りはひんぱんに曲がって曲がって国道に合流する。弘法大師が三日三晩、道迷いしたって本当?

最御崎寺への石段で、昨日見かけた人は、まるで担ぎやさんのごとく荷物が多くて大変そうだ。
どうやら野宿している様子。

公園で、野営の後片付けをしている夫婦を見かける。
2台の荷車をひいて、お遍路しておられる。

4輪+2輪で香川の自宅から毎日やってきて、歩き遍路をしている人にも会う。

皆さん、夫々やり方を工夫して、遍路なさっている。

吉良川は賑やかな町である。店舗も多い。
立派なお屋敷が並んでいる。

水産物加工会社を通りかかる。焼きたてのメザシをご馳走になる。
丸々太ったメザシを頭・内臓ごとぜーんぶ頂く。新鮮だから苦くない。

公民館で靴紐を解き、トイレを借りる。
なんとそこから100mほども行くと、公衆便所が設置されているではないの。
教えてくれたら良いのに、へんに遠慮したのかな。

羽根で海沿いの国道55号を離れて、中山峠越えするつもりでいたが、分岐に気付かず55号線を行ってしまう。
後ろから来た青年に訊くと、その人も、峠越えの道があることを知らず、海べりを歩いてきたという。この青年は3月21日まで歩き続ける予定だそう。

遂に今回のゴール・奈半利駅に到着する。打ち止めのご挨拶は26番金剛頂寺ですませてきた。

日帰り入浴ができる二十三士温泉まで足を延ばすのが億劫になり、入浴せずに帰る。

愛用した竹杖を次回訪れる時まで、駅のさる所に隠しおく。

【釣りを楽しむ人】沖に見える岩


【津照寺山門】


【仁王像ではなく大草履】津照寺


【金剛頂寺】


【弘法太子19歳像】金剛頂寺


【童子群像】金剛頂寺


【伝統的建築物】吉良川


【ニワフジ?】


【足摺岬はるか】


【お供してくれた竹杖】


【入り江・船泊まり】


【立派なお屋敷が多い】


第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その1
トップに戻る

四国遍路ひとり歩き:第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その1

2008-03-07 | 四国遍路ひとり歩き
2008年 1月21日(月)~25日(金)四国遍路第1回 ①霊山寺~⑲立江寺
2008年 2月24日(日)~29日(金)四国遍路第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺
2008年 3月23日(日)~28日(金)四国遍路第3回 27番神峯寺~36番青龍寺
2008年 4月13日(日)~19日(土)四国遍路第4回 37番岩本寺~40番観自在寺
2008年 5月18日(日)~24日(土)四国遍路第5回 41番龍光寺~51番石手寺
2008年11月9日(日)~15日(土) 四国遍路第6回 52番太山寺~63番吉祥寺
2008年12月7日(日)~13日(土) 四国遍路第7回 64番前神寺~80番国分寺
2009年1月25日(日)~31日(土) 四国遍路第8回 81番白峯寺~88番大窪寺~1番霊山寺

===================================

四国遍路ひとり歩き:第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その1

2008年2月24日(日)~29日(金)

《往路》2月24日(日) 新宿21:50(JRバス)【車中泊】⇒ 徳島駅 25日(月)6:55ー6:59(JR)⇒立江駅7:27

《帰路》2月29日(金) 奈半利駅16:13⇒高知17:26-19:40(JRバス)【車中泊】⇒東京 3月1日(土)7:00

欲張った計画を立てたものの、いささか不安。
現地で臨機応変に対処しよう。


2月25日(月)
《歩行》立江駅7:36~19番立江寺7:43~20番鶴林寺11:48~21番太龍寺14:49~坂口屋(泊)16:05=行動時間8時間29分(23.7キロ)



前回、打ち止めした立江寺にお参りしてから出発する。

“金子や”手前にある岩屋饅頭店で赤飯・柏餅を買い込む、ウッシッシ
焼きたての岩屋饅頭には大粒の栗がゴロンと入っている。

坂口屋の夕食は美味しい。風呂・寝具・洗濯機も全て及第。
朝飯用おにぎりを頼んだが断られる、これは減点。

【大クスノキ】八幡神社


【民家の見事な石積み塀】


【竹林を通る】鶴林寺への路


【鶴林寺山門】


【大杉】鶴林寺


【大塔】鶴林寺


【手の込んだ木組造り】鶴林寺


【ジョウビタキ?が餌をついばんでいる】


【水井橋を渡る】直進せず左折して、この橋を渡るのがポイント(私は間違えた)
 太龍寺への路


【太龍寺山門】


【太龍寺】屋根のそり具合がなんとも優雅


【太龍寺】境内は広い。28歳の弘法太師が修行した寺


2月26日(火)
《歩行》坂口屋05:32~22番平等寺7:33~23番薬王寺13:45~きよ美旅館(泊)14:08=行動時間8時間36分(27.4キロ)


坂口屋を早朝5時半に出たものの、真っ暗闇。広い車道歩きだがヘッドランプを使う。

新聞配達さんが親切に道を教えてくれる。『余計なお節介だが雨カッパ持っているか』と聞いてくれる。
平等寺を過ぎたあたりから、ポツリ降りだす。

大根峠を越える時、手作り竹杖を拝借する。
軽くて使い勝手が良い。最終日まで、この竹杖を愛用する。

トンネル内道路工事箇所では、警備員がトンネル入り口から出口まで付き添う。マスクとカイロをくれる。これぞ、四国固有“お接待文化”と独断で名付ける。

薬王寺のお参りを済ませ、きよ美旅館に到着する。
折から激しい風雨になる。

同宿の高知・竹内大先達は逆回りをされている。
日頃は遍路道の草刈ボランティア・水泳・NPO役員など、年齢を感じさせないご活躍。
例年3月に、40泊ほどでお遍路をめぐるという。“きよ美”は竹内先達の定宿らしい。
遍路宿にも詳しいので、今後の計画時には、お尋ねしよう。

【平等寺】


【手入れの行き届いた竹林】薬王寺への道


【桐の蕾?】


【遍路道のすぐ側まで、山水を引いてくれてある】竹のひしゃくが真新しい


【薬王寺山門】


【薬王寺】


2月27日(水)
《歩行》きよ美旅館06:14~鯖太師~JR海部駅~JR宍喰駅・えびす旅館16:30
(泊)=行動時間10時間16分(34.4キロ)
 










国道55号を延々歩く。
交通量があまりに少ないので、道を間違えたかなと心配になる。
開店している釣具屋に入り、55号線であることを確認する。

昼近く、足の速い人が追い抜いていく。
『四国遍路は3巡目、毎回通しでやる。荷物を軽くするため、着替えは無し、毎日洗濯する。朝、乾いてなくても、かまわず着る。午後からは疲れるので、早めに切り上げて宿に入る』
この日も14時頃、海陽町の宿に入られた。

一昨日、 坂口屋で夕食を一緒に食べた女性がスタスタ追い抜いていく。若いだけあって健脚だ。
彼女も通しで周っている。
途中の薬局で別れたが、その後会うことはなかった。

通しで88ヶ所回る人は体力温存する必要上、無理をしない。
少なくても40日間は、毎日歩き続けなければならないのだ。

民宿えびすは建て替えたばかり、ピカピカの設備が居心地よい。
食事にも大満足する。
宅急便を送るため、コンビニまで送迎してもらう。
明日の大一番に備え、荷物を減らした。

【ヨシガモのカップル】


【ここで太平洋と初対面】


【いかにも南国へきたという風景】


【太平洋♪~~】


第2回 20番鶴林寺~26番金剛頂寺:その2
トップに戻る