青山美智子「赤と青とエスキース」読了。
何となく「線は、僕を描く」みたいな画家の話だと思っていました。でも1枚の絵をめぐる連作短編でほぼ画家は主人公でなく。あれ、最後になるほどと。
引っ込み思案でせっかくメルボルンに留学に来たものの友達のいないまま日本に帰ることになりそうなレイ。バイト先の日本人の人に誘われていったBBQで、ブーという現地の子と期間限定で付き合うこととなりました。最後にブーの友人の画家の卵の絵のモデルになることに。そこで画家が描いた絵が赤と青を使ったエスキース(下絵)。そこでその章は終わりますが、各章でその絵が出て来ます。その絵の額を作った青年の話。その絵が飾られた喫茶店の話etc。漫画家の話になった時はさすがに関係がないだろうと思いましたが。そうなのか。ぐるーっと綺麗にまとまっています。いい話や。