エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

えごの花

2015年05月13日 | ポエム
エゴの花・・・鮮やかでありつつ小さな釣鐘を無数にぶら下げているのである。



間もなく、エゴの花が街路に散り敷き始める。
白い花弁と、黄色の蕊が夫々くっきりとしているのだ。







「エゴの花散り敷く音の湿りけり」







エゴの花は、水でクチャクチャするとシャボン液になる。
かつて、子どもの遊びであった。
植物でシャボン液になるのは、もう一つある。
ムクロジの実の皮である。



えごの花がしらじらと咲く頃、暑さが増してくる。
けれど、目には軽やかである。

すっと見ながら、自転車を濃いで通り過ぎていける。
花は多いけれど、それほど目には重くないのである。



エゴの果皮には、催眠効果がある。
果皮を潰して、浅瀬に流し込み小魚を捕ったりしたのだ。
これも又、子の遊びの一つであった。



エゴの花。
軽らかに、横に見ながら通り過ぎて良いのだ。
けれど、咲いているといった自覚はしっかりと持ってあげて欲しいものである。



       荒 野人


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