エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

おっぺ川の白鳥

2012年02月19日 | ポエム
おっぺ川の白鳥に会いに出かけた。
寒い日であった。

越辺川と書いて「おっぺがわ」と読む。
ここに飛来しているのは、シベリアで子育てをし、冬になると南に渡る「コハクチョウ」である。



白鳥は冬の季語である。
冬に飛来するワタリの鳥だからであろう。





      白鳥という一巨花を水に置く       中村草田男

      心忘れ来しが白鳥千羽凍つ        岸田 稚魚




などといった、名句が残されている。
敵わない!




      白鳥はシベリア偲び羽ばたきぬ      野 人

      この雨は川も白鳥も濡らしおり       野 人






ところで、おっぺ川と言う呼称はアイヌ語から出ているという説がある。
「お」は「持つ」という意味で「豊か」とか「たくさん」という意味も持っている。
「ぺ」は「川」を意味する。これからすると「豊かな川」というのが越辺川の本来の意味である。



もうひとつの説はハングル語説だ。
古代朝鮮語では「おっぺ」は「布」を意味している。
「布のような川」になる。



近くの高麗はまさに朝鮮半島の人々が移り住んだ土地として知られているのである。

去年の暮、殆ど飛来していなかった。
川と土手の様子を見まわしたところ、飛来する土手の片方は工事をしていなかった。
多少の配慮はしたのだろうか?



去年とほぼ同じほどの白鳥が羽を休めていたのである。
とても嬉しかった。



とまれ、おっぺ川に飛来するコハクチョウがいつまでも来られる環境を大切にしたいものである。



のびのびと羽を休められんことを祈念したいのである。





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     荒 野人


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2 コメント

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Bunbunbunさんへ! (荒野人)
2012-02-19 18:57:44
越辺川のコハクチョウは、ほぼ例年の数が飛来しているようです。
土手の工事も、穏やかに向こう側で進めていました。
多少は環境を考えたのでしょうか?
そうだとすれば嬉しいですね。
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Unknown (Bunbunbun)
2012-02-19 17:57:14
四匹、きれいに並びましたね。
”白鳥の湖のようです”。
返信する

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