エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

セリバオウレンの花へ

2011年03月03日 | ポエム
セリバオウレンは、スプリングエフェメラル (早春の妖精)の一つと言われている花である。
実に多様な貌を持った花である。



小平の薬用植物園で満開を迎えているのである。
枯葉を敷き詰めた雑木林に、かそけき姿を現しているのだ。

褥・・・そんな言葉を想起させるたたずまいである。






        スプリングエフェメラル


      鋭い棘が刺さって
      その白き肌の節理に
      ぼくは口づける
      たちまち
      その白き肌のうねりが朱に染まっていく
      うねりは
      たおやかに
      なだらかに
      あなたの息遣いに共鳴して蠢動する
      早春の妖精よ
      ニンフよ
      来たれ
      来たりて
      甘き口づけに陶酔せよ
      季節が逡巡しつつ
      あなたに
      そっと手をかざすのだ
      ぼくは
      荒ぶる愛撫を捧げよう





この花は雌花である。



この純白は雄花である。



この花は両性花である。

セリバオウレンは、雄、雌、両性の三種類の花が咲くのである。

葉がセリに似ているところから命名された。
だから「セリバ」と冠がつくのである。

花言葉は「揺れる心」である。
そのわりには、確然として存在し、季節を告げている。







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                     荒野人


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