エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

小さな社

2014年12月09日 | ポエム
小さな社が、東京の練馬区にある。



「白山神社」である。
祭神は「伊邪那美命」である。







「大けやき空ろの落葉のやわらかし」








樹齢は推定900年。1083年、源義家が「後三年の役」で奥州へ向かう際、戦勝を祈願して奉納したものと伝えられている。
かつては神社を取り囲んでいたケヤキも、明治初期には6本、今は2本のみが残るのだ。

石段上のケヤキは樹高14メートル、幹周り7.2メートル。
昭和15年に国の天然記念物に指定された当時は、幹周りが10メートルだったとある。
石段下のケヤキは樹高19メートル、幹周り8メートルで都内最大のケヤキ。
平成8年に国の天然記念物に指定された。



この大欅、瘤があり空ろ(うろ)がある。
欅のあるいてきた、歴史を偲ばせるのである。



境内には、幾つかの建物が再建されている。



三社稲荷もその一つである。

ただし、この神社の歴史は定かではない。
前述したように、鎌倉幕府を開いた源頼朝、室町幕府を開いた足利尊氏、さらに江戸幕府を開いた徳川家康の祖先であり、優秀な遺伝子を持つ武将として今日英雄視されている源義家が、「後三年の役」で奥州へ向かう際に戦勝祈願をしたことは明らかである。

白山神社の創建は平安時代。
しかし、明治初年に火災の被害に遭い、由緒書や記録等を消失したため、詳細は不明だとある。

残念な事である。



     荒 野人



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