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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

東北大震災を詠む

2016年03月14日 | ポエム
ようやく、3.11を詠もうと思った。
マスコミは、潮が引くように特番を終えた。
テレビは、以前のようにお笑いを中心とした番組に戻った。
誠に陳腐である。

ぼくは、昨日従兄の連れ合いの葬儀に出かけた。
高速をひたすら、千葉に向かった。



「そうか、もうそういう年なんだな!」
そう思うと、哀しみが深い場所で芽吹いた。

齢を重ねると云うことは、永劫のわかれに遭遇することでもあるのだ。
あの3.11は、齢を重ねていない善男善女を襲った。
筆舌に尽くし難い、とはこの事である。
中野重治の詩に、花の別れというのがあった。







「東北大震災祈りのかたち紫木蓮」







花に別れのたとえもあるさ
さよならだけが人生だ



云い得て妙である。
従兄もこれから寂しくなるだろう。

その寂しさは、間もなく自分にも降りかかって来る。
そう言った種の、寂しさであって哀しみである。



だがしかし、人はその永劫の別れを詠う。
永訣こそが詩情を膨らませる・・・。
そう云う事もある、のだ。

今日は朝から氷雨が降っている。
寒の戻り、である。



      荒 野人


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