エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

雲が湧く

2014年09月03日 | ポエム
雲が湧くと云うのは、本当だ。



雲は間違いなく、地平線や水平線から湧き出るのだ。
雲の誕生は季節ごとに、様相を帰る。

モクモクは夏。
ポッポッは秋。
静かに音も無く、フッと湧くのは春である。
冬は、黙り込んだまま雲を輩出する。



雲は湧き上がると、泳ぐのだ。
その泳ぎは、風によって千切られたり、寄せつけられたり、あるいはまた吹き飛ばされる。







「秋澄めり雲湧き流れ涯もなく」







雲を見続けて、もうそろそろ・・・。
しかし、見飽きる事は無い。

雲に寄せる感慨は、誰もが持つ心象風景の原点であって個々人の宇宙の中心だ。



雲は曼荼羅であるのだ。
日常生活の中で宗教を感じる事は無いけれど、輪廻転生は信じていたい。

不思議な感覚である。



       荒 野人


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