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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「べらぼう」 第10回「『青楼美人』の見る夢は」~瀬川、圧巻の花魁道中! ふたりの夢がかなった!

2025年03月10日 | 大河ドラマ・時代劇
 瀬川(小芝風花)、圧巻の花魁道中である。
「瀬川っ!」周囲から声がかかり、松の井(久保田紗友)、常磐木(椛島光)らが付き従う。

 道中をしながら瀬川は何を考えていたのか?

 蔦重(横浜流星)はふたりの夢としてこんなことを語った。
・吉原を楽しいことばかりの場所にしたい。
・女郎がいっぱい、いい思い出を持って出て行けるようにしたい。
・いい身請けをして年季明けまで働かなくていいようにしたい。
・吉原に来れば人生が変わる、という場所にしたい。

 実はこの蔦重の夢、瀬川は叶えていたんですね。
 今の瀬川の心の中にあるのは、楽しくていい思い出。
 蔦重からは本をもらった。
 本を読んでいる姿が瀬川だと言ってくれて絵まで残してくれた。
 いい身請けをして年季明けまで働かなくて済んだ。
 吉原で人生が変わった。

 この夢の叶った自分の姿を吉原の人間に見せることで、
 お手本になり、夢を与えようとした。

 大門の前では蔦重が待っていた。
 微笑む瀬川。すれ違う瀬川。
 この時、瀬川は何を思ったのか? 蔦重に何を語りかけたのか?
「重三、あとは頼んだよ」
 だと思う。

 ドラマを盛り込んだ花魁道中、見事でしたね。
『べらぼう』を見て来てよかったと思える回だった。
 ………………………………………………

 蔦重と瀬川のすべての会話が心を通じ合っていることを物語っている。

「あんたが物をくれる時はいつも本だねえ」
「わっちも載せてくれたのかい?」
「わっちはいつも本を読んでたんだねえ」
「それが一番おまえらしいと思ってよ」
「楽しかったことばかり思い出しちまうよ」

「馬鹿みてえな昼の夢みてえな話だ。
 けど、おまえも同じだったんじゃねえの? これがふたりの夢じゃねえの?」
「俺はこの夢から醒めるつもりは毛筋ほどもねえよ。
 俺とおまえを繋ぐものはこれしかねえからよ。俺はずっとこの夢を見続けるよ」
「べらぼうだねえ」

 すごい会話だ。
 何て素敵なふたりだ。
 最後の「べらぼうだねえ」が素晴しい。
 …………………………………………………

 江戸城パートでは田安賢丸(寺田心)が田安の種まき。
 妹を将軍・家治(眞島秀和)の娘にして、家治の嫡男・家基(奥智哉)と娶せることに成功した。
 反・田沼意次(渡辺謙)の布石が着々と。

 蔦重が『青楼美人合姿鏡』を売る戦略は──
・将軍の献上本~これで箔がつく。
・瀬川が載っている唯一の本~稀少本・イベントで本を売るという手法。
 鶴屋喜右衛門(風間俊介)がラストで「これは売れない」と言ったのはどうしてだろう?
 女郎の日常を描いた絵ではイマイチだからだろうか?

 次郎兵衛さん(中村蒼)がついに働いた!笑
「希なる? どこが希なる?」
 と叫んで『青楼美人合姿鏡』を売ることに貢献!
 次郎兵衛さん、いつも遊んでばかりだから、さすが江戸人って思ってたんだけど、
 ついに働いた!

 平沢常富(尾美としのり)がついに本格的に登場!笑
 ネットでは、平沢常富が通行人みたいな感じでしか登場しないのに
 OPのテロップでは『平沢常富 尾美としのり』が一枚看板で出ていることが話題に!
 平沢常富がどこに出ているかを探すマニアもいた。


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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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二人とも苦戦 (TEPO)
2025-03-10 22:43:10
>夢の叶った自分の姿を吉原の人間に見せることで、お手本になり、夢を与えようとした。

瀬川の身請け、取り敢えずは幸せな落着ということで、今回の焦点は市中の本屋との闘争。
市中の本屋は蔦重の「細見」を拒否した上に、西村屋は一部の忘八の同情を求めて吉原の切り崩しにかかる。
吉原の(親蔦重派の)旦那衆が味方になってくれてもまだ苦しいところ、強力な味方が現れる。
その一人、須原屋市兵衛は公式HPの人物紹介では、「漢籍や学術書、辞典などを扱う大手本屋の商人でありながら、平賀源内や杉田玄白などが書いた“新しい本”を数多く出版する個性的で革新的な板元」とのこと。
里見浩太朗さんが演じるだけあって頼もしい重厚感―現代で言えばI波書店社長といった感じでしょうか。
そして、源内を通じてついに「田沼様」にまで繋ぎができました。
意次も「お前、ありがた山か?」と重三郎のことを覚えていてくれた。
こうして、『青楼美人合姿鏡』が成立しましたが
>鶴屋喜右衛門がラストで「これは売れない」と言ったのはどうしてだろう?
「大奥」では「杉下」という好人物を演じた風間俊介さん、本作では憎々しげに胸に一物ある様子で重三郎も楽観できません。

重三郎は源内・意次の人脈に連なることができましたが、重三郎が鶴屋たち市中の本屋たち相手に悪戦苦闘しているように、意次も反対勢力相手に結構苦戦していて、徳川家基も明確な反田沼の旗手となっている模様。
この家基が2~3年後に遂げる「謎の突然死」―当然暗殺が疑われる―現代の歴史家の間でも意次を黒幕とする説と一橋治済を黒幕とする説とに別れているようです。
本作では家基の死をどう解釈するのでしょうね。
「大奥」では一橋治済は悪魔のような女性で、松平定信(女)と組んで田沼意次(善玉の女性)を追い落としていました。
本作では治済が当初は意次の味方として家基暗殺に及ぶのではないかとも予想しています。
意次は文書の偽造まではするものの、暗殺にまでは手を染めないのではないかと思いますので。
返信する
ふたりのべらぼう (コウジ)
2025-03-11 08:46:13
TEPOさん

いつもありがとうございます。

須原屋市兵衛はそういう人物なのですね。
幕末は蘭学の書物、漢籍、和籍を読んた知識人が活躍しましたが、書物が社会や政治を動かすんですよね。

江戸城パートはこれから面白くなっていくんでしょうね。
意次の力は盤石ではない。
蔦重の『青楼美人合姿鏡』は献上されましたが、家治は本をとって読むことはしなかった。
これが意次の現状を物語っていますよね。
同時に意次は暗殺を企てるほど腹黒ではない。
世の中は概ね腹黒の方が勝ちますから、意次の運命やいかに。

蔦重と意次に生じた対立勢力。
意次は「ありがた山」を面白がる人物ですが、ふたりの大きな夢を見る「べらぼう」が既存勢力とどう戦っていくのか、見て行きたいと思います。
返信する
Unknown (megumi)
2025-03-12 08:00:36
コウジさん おはようございます。

白無垢での花魁道中、初めて見ました。
小芝さんの清純さを残す瀬川に相応しく素晴らしかったですね。
私も「このドラマを見続けて来て良かった!」と思いました。
蔦重との両想いが実りはしなかったけれど
お互いの宝物として一生、残るでしょうね。
瀬川の後半生は、よく分かっていないそうですが
それだからこそ脚本家には好都合ですね。


徳川家基は爪噛みの癖が命取りになるようですが
爪を噛む癖って、指しゃぶりの次に品が良くないですよね。
返信する
皆さん、本当に歴史にお詳しい (コウジ)
2025-03-12 10:00:34
megumiさん

いつもありがとうございます。

見続けていてよかったですよね。
僕は当初は「吉原もの」「大奥もの」でどうかな、と思っていたんですけど。
次回は浄瑠璃。
まったく知らない世界なので楽しみです。

>徳川家基は爪噛みの癖が命取りになるようですが
これがTEPOさんがおっしゃってた毒殺説に繋がるんでしょうね。

megumiさんといい、TEPOさんといい、皆さん、本当に歴史にお詳しい。

ネット情報ですが、鳥山検校は数年後不正が発覚して捕まるみたいですね。
果たして瀬川はこの後どうなるのか?

それと──
「最後から2番目の恋」の続編が4月から月9で放送されるようですね。
何と、シニア向けの作品が月9!
中井貴一さん、小泉今日子さんが楽しみです。
返信する
楽しみですね (megumi)
2025-03-12 19:59:38
コウジさん こんばんは。

「最後から2番目の恋」
二人の掛け合いが、本当に面白かったですよね。
アレが再び見られると思うとワクワクします。

でも、コメディは字幕で見ると面白さが半減してしまうのが悩ましいところです。
加齢のために台詞が聴き取りにくくなって字幕視聴が多くなりました。
肩掛け式のイヤホン(?)を使うと字幕無しでもギリギリ聴きとれるのでそれを使って見ることにします。

余談ですが
「梨泰院クラス」を興味本位で見始めたら
昔から贔屓のソン・ヒョンジュさんが出て来たのでヨシ!!!と思ったのですが、1話で退場。
がっくりしながらも見続けたら、ハマッってしまいました。
正統派の復讐劇って好き!
返信する
チョ・イソ派 (コウジ)
2025-03-13 07:50:25
megumiさん

「最後から二番目の恋」
楽しみですよね。
あれを見ていると、鎌倉に行きたくなります。

テレビの音。
僕もいずれ使おうかと思っていますが、テレビの音声を効果的に聞かせてくれる機器としては、よく通販などで紹介している「ミライスピーカー」というのがいいようです。

「梨泰院クラス」
ソン・ヒョンジュさん、セロイのお父さんですね。
僕は知らない方だったのですが、さすがです!

この作品、いけ好かない子だったチョ・イソが話の進行と共に、どんどん魅力的になっていくのが面白い所。
僕は当初、幼なじみのオ・ソア派だったのですが、チョ・イソ派に変わりました。笑

それと昨年、韓国に行った時、「梨泰院クラス」の聖地巡礼をして来ました。
ブログ記事はこちらです。
https://blog.goo.ne.jp/entertainment_2005/e/38deae2fb47a9057d50b7b92cd6b9bb7
返信する
私もイソ派♪ (megumi)
2025-03-13 16:56:04
コウジさん こんにちは。

私も、イソちゃんが好きです。
ソワは事情を抱えているとは言え、イソは真っすぐですからね。

まだ、9話あたりを視聴中なので、聖地巡礼の記事は終了後に読ませてもらいます。

ソン・ヒョンジュさん、カバみたいな容貌ですが
演技は上手いし味わい深い俳優で、彼の名前が有るだけで好んで見ていました。
あと、男優ではキム・ミョンミンも好きでした。

女優の推しはなんと言ってもユン・ヨジョンさん!
アカデミー助演女優賞も伊達ではありません。
声も好きです。
彼女が出ている作品は数えきれないくらい、見ました。

私の持っている肩掛け式はソニーの製品でなかなか優秀です。
食器洗いしながらでも大丈夫です。
でも、自分の耳が健全なのがいちばんですよねぇ。
返信する
イッキ見の楽しさ! (コウジ)
2025-03-14 07:51:15
megumiさん

すでに9話! はやいですね!
まあ、イッキ見をできる所が配信の良さ。
CMもありませんし、一週間待たなくてはならない地上波のドラマは負けてしまいますよね。

キム・ミョンミンさん、ユン・ヨジョンさん、
また知らない名前が出て来ました。勉強しなければ!
僕は「ウ・ヨンウは天才肌」「ストーブリーグ」のパク・ウンビンさんが好きで、新大久保に生写真を買いに行ったり、韓国に行った時はグッズを買いました!

セロイ役のパク・ソジュンさんは「キム秘書はいったい、なぜ?」にも出ていて、ロマンティックコメディの女王、パク・ミニョンさんとの共演は実に楽しいものでした!
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