「北条を後ろ盾にして悲願を成就するためだ。
そのために政子殿に近づいたのだ。
私は挙兵する。
憎き清盛の首を取り、この世をただす。
そのために政子殿や北条が欠かせぬのだ」
頼朝(大泉洋)が義時(小栗旬)に腹の内を明かした。
一見頼りなさそうだが、頼朝の腹の中は「平家打倒」の思いで煮えくりかえっていた。
実は頼朝、怒りと憎悪の男だった。
このことは第1回で千鶴丸が殺されて「祐親を殺せ……!」と言ったことからもうかがえる。
ドライな戦略家でもある。
八重(新垣結衣)に近づいたのは伊東の後ろ盾を得るため。
政子(小池栄子)に近づいたのは北条の後ろ盾を得るため。
ここには愛情はない?
でも、八重に会わなかったのは、伊東の後ろ盾が不可能になって八重が役に立たなくなったからというより、八重を気遣ってという気がするなぁ。
いずれは伊東は敵になるのだから、八重が情を残していてはいけないという配慮。
もっとも八重はそんな頼朝の考えなど、お見通しのようだが。
政子も、自分が利用されていることに半ば気づいているが、それでもなお頼朝を追いかけている気がする。
女性たちは強く、たくましい。
一方、男たちはふらふらしている。
父・時政(坂東彌十郎)は新しい妻りく(宮沢りえ)のことで一所懸命。笑
長男・宗時(片岡愛之助)はいつも思い込みで行動して失敗し、弟・義時に「お前がやっておけ」と尻ぬぐいをさせる。笑
愛すべき男たち!
義時も未熟で、頼朝が八重を捨てて政子に乗り換えたと腹を立てている。
頼朝の「わしは兵など挙げん。いくさは苦手じゃ」という言葉を額面どおりに信じている。
男女の心の機微などわからない義朝義時。
人には裏があることを知らない義朝義時。
面白いのは妹・実衣(宮澤エマ)。
「姉上が化粧しております」
告げ口キャラ。笑
忍者キャラ。笑
ホームドラマですね。
こんな家庭内のことを描きながら、一方で今後絡んで来るさまざまな人物を登場させている。
・頼朝の乳母だった比企尼(草笛)。
・その息子・比企能員(佐藤二朗)とその妻・道(堀内敬子)←面白夫婦!
・大豪族・大庭景親(國村隼)←景親には伊東祐親(浅野和之)も頭があがらない様子。
・当面の敵、伊豆権守・堤信遠(吉見一豊)。
調べていないのでわからないが、
比企能員や大庭景親は『鎌倉殿の13人』のメンバーなのかな?
だとすると、
『里見八犬伝』のように『13人』が少しずつ登場して来て、ドラマがジワジワ盛り上がり、
13人が揃った時点で、視聴者が歓喜するという仕掛け。
ベタだけど、こういう展開見てみたい。
ホームドラマを描きながら、歴史を描いていくのは『真田丸』と同じ手法ですね。
そのために政子殿に近づいたのだ。
私は挙兵する。
憎き清盛の首を取り、この世をただす。
そのために政子殿や北条が欠かせぬのだ」
頼朝(大泉洋)が義時(小栗旬)に腹の内を明かした。
一見頼りなさそうだが、頼朝の腹の中は「平家打倒」の思いで煮えくりかえっていた。
実は頼朝、怒りと憎悪の男だった。
このことは第1回で千鶴丸が殺されて「祐親を殺せ……!」と言ったことからもうかがえる。
ドライな戦略家でもある。
八重(新垣結衣)に近づいたのは伊東の後ろ盾を得るため。
政子(小池栄子)に近づいたのは北条の後ろ盾を得るため。
ここには愛情はない?
でも、八重に会わなかったのは、伊東の後ろ盾が不可能になって八重が役に立たなくなったからというより、八重を気遣ってという気がするなぁ。
いずれは伊東は敵になるのだから、八重が情を残していてはいけないという配慮。
もっとも八重はそんな頼朝の考えなど、お見通しのようだが。
政子も、自分が利用されていることに半ば気づいているが、それでもなお頼朝を追いかけている気がする。
女性たちは強く、たくましい。
一方、男たちはふらふらしている。
父・時政(坂東彌十郎)は新しい妻りく(宮沢りえ)のことで一所懸命。笑
長男・宗時(片岡愛之助)はいつも思い込みで行動して失敗し、弟・義時に「お前がやっておけ」と尻ぬぐいをさせる。笑
愛すべき男たち!
義時も未熟で、頼朝が八重を捨てて政子に乗り換えたと腹を立てている。
頼朝の「わしは兵など挙げん。いくさは苦手じゃ」という言葉を額面どおりに信じている。
男女の心の機微などわからない
人には裏があることを知らない
面白いのは妹・実衣(宮澤エマ)。
「姉上が化粧しております」
告げ口キャラ。笑
忍者キャラ。笑
ホームドラマですね。
こんな家庭内のことを描きながら、一方で今後絡んで来るさまざまな人物を登場させている。
・頼朝の乳母だった比企尼(草笛)。
・その息子・比企能員(佐藤二朗)とその妻・道(堀内敬子)←面白夫婦!
・大豪族・大庭景親(國村隼)←景親には伊東祐親(浅野和之)も頭があがらない様子。
・当面の敵、伊豆権守・堤信遠(吉見一豊)。
調べていないのでわからないが、
比企能員や大庭景親は『鎌倉殿の13人』のメンバーなのかな?
だとすると、
『里見八犬伝』のように『13人』が少しずつ登場して来て、ドラマがジワジワ盛り上がり、
13人が揃った時点で、視聴者が歓喜するという仕掛け。
ベタだけど、こういう展開見てみたい。
ホームドラマを描きながら、歴史を描いていくのは『真田丸』と同じ手法ですね。
いつもありがとうございます。
そうですね。
・「仕事か愛情か」の二者択一。
・「政略結婚」は悪。
・「次から次へと女性を乗り換える」は悪。
は現代人の発想ですよね。
この点で頼朝を批判した義時は「現代人」なんでしょうね。
作家は義時に「現代人」の視点を持たせている。
>「正直さ」に頼朝は信を置いたのでしょう。
なるほどです!
宗時は思慮が足りないようですし、時政は少し頼りないですし。
こんな「ポンコツ」がいざという時、とんでもない力を発揮する。
これで彼らが輝くでしょうし、彼らの存在が「陰惨さ」を中和する仕掛けにもなる。
いろいろな仕掛けを施していますね。
「真田丸」の幸村もそうでしたが、義時もニュートラルなんですよね。
主人公は常識人で、まわりにおかしな人が多い。
表記のご指摘ありがとうございます。
修正しておきます。
>八重を気遣ってという気がするなぁ。
「戦略」を超える、つまり命を捨ててでも献身することが「愛情」であると考えられがちですが、この時代・状況での感覚からすれば「ドライな戦略家」ということと「愛情」とは矛盾しないのでしょう。
「戦略的に」動くことは当然で、その上でどこまで相手に「気遣うか」というところで「愛情」が示されるという前提の上に、頼朝も、八重も、そしておそらく政子も立っています。
この三人に比べれば、確かに義時は「未熟」かもしれません。
しかしながら、「北条から出て行って下さい」という言葉は、北条家の利害(本音)としてはunderstandableであり、そのことを率直に口にした「正直さ」に頼朝は信を置いたのでしょう。
「兄にも言うな」という言葉が示すとおり、頼朝は、後先考えず自分を担ごうとする宗時や、行きがかりで自分の保護者となった時政以上に義時を信頼しており、義時は次男坊に過ぎないにもかかわらず、頼朝との同盟関係締結に際しての実質的北条家代表となっています。
他方、「ふらふらして」いる「愛すべき男たち」をことさらに「ポンコツ」に描いていることには理由があるように思います。
この先描かれるであろう世界は、実は「策謀」と「殺人」が連続する場となることが予想されます。
コミカルな人物造形はそうした「陰惨さ」を中和するための仕掛けであるように思います。
まだ「戦」はありませんが、千鶴丸殺害はありました。
本作ではこの「殺人」を直接的に描写はせず、暗示的な表現に留めていました。
今後も、こんな形で行くのではないかと思います。
p.s. 私が拝読した時点では、途中「義時」が「義朝」になっていました。