平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ザ・マジックアワー 名セリフ

2009年10月04日 | 邦画
 昨日、仕事を終えて戻ってきたら「ザ・マジックアワー」をやっていた。
 ちょうど主人公の俳優・村田大樹(佐藤浩市)が憧れの老映画俳優に「役者をやめる」と語っているシーン。

 そこで老俳優はこう言う。
「マジックアワーをのがしたらどうすればいいか知ってるか。
 簡単なことさ、次の日まで待てばいいのさ。
 やめるのは早過ぎる。
 わたしだって待っているのさ、次のマジックアワーを。
 このままくたばってたまるか」

 マジックアワーになぞらえて「<夢>を簡単に捨てるな」と語っている脚本の三谷幸喜さん。
 ここまでではメッセージはありきたりだが、次のせりふはとても大切なこと。

 老俳優は言う。
「君は私のことをスクリーンで堂々としてると言ったね。
 私がスクリーンで堂々としているのはスタッフのおかげさ。
 いいスタッフを見つけることさ」

 そうなんですね。
 夢の実現は、自分の技量を高めるとともに<人探し>でもあるんですね。
 人に応援してもらうことで夢は実現する。
 たとえば、役者だったらいい演出家やプロデューサーに出会うこと。
 作家だったらいい編集者に出会うこと。

 ただし、演出家やプロデューサー、編集者もさまざま。
 サラリーマンもいるし、お金や視聴率のことしか考えない人もいる。
 自分と感性や考え方が合わない人がいる。新人など見下す人もいる。
 そういう人達にしか会えないことは夢の実現にはつらいことだが、これは仕方がない。
 「いいスタッフを見つけることさ」と老俳優が言ったように、ひたすら出会う努力をするしかない。
 それは恋愛でも同じ。

 人生は信頼できる人探し。
 知り合いが百人いるよりも信頼できる人がひとりいればいい。

 この老俳優のせりふは「いいスタッフを見つけることさ」とつけ加えたことで深くなった。
 あらためてこの作品を見直してみようと思う。

 「ザ・マジックアワー」前レビューはこちら



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ブラタモリ 早稲田 | トップ | 天地人 第40回「上杉転落」 »

コメントを投稿

邦画」カテゴリの最新記事