平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「逃げるは恥だが役に立つ」SP ガンバレ人類!~新型コロナを扱ったはじめての作品!

2021年01月03日 | 恋愛ドラマ
「館山の実家に疎開することを提案します」
 平匡さん(星野源)とみくり(新垣結衣)はこんなふうに夫婦生活を送っているんですね。

 問題に直面すると、
 まず考え、ふたりで話し合い、違いを理解、結論を共有し合って物事を進めていく。

 それはコロナだけでなく、夫婦の姓、家事、出産、育休、子育てのあり方などあらゆることで。
 理屈っぽくて面倒くさいけど、これがふたりのライフスタイル。
 愚直だよなあ。
 フツーは立ち止まって深く考えることをせず、なあなあ、で進んでいく。

 でも、これはふたりが生活の一瞬一瞬を大切にしてるってことじゃないかな?
 料理にしても必ず感想を言い合うし、すごく密度の濃い生活を送っている。
 トイレットペーパーの品目とかも、おそらくふたりで話し合って決めたに違いない。

 しかし、こんなふたりがコロナによって、離れて生活することになった。
 失われる理解と共有の生活。
 メールや電話、遠くからしか、お互いを感じられない生活。
 そこで、ふたりが実感したのは、今までの生活がいかにかけがえのないものだったかということ。
 ラスト、平匡とみくりは近くにいられる生活をより大切にしたいと心に決める。
 みくりがつわりで苦しんでいる時もディスコミュニケーションだったが、平匡さんは「もう一度やり直して、もっと楽しめばよかった」と述懐する。

 一瞬一瞬を大切にして楽しむ密度の濃い生活。
 立ち止まって深く考える生活。
 僕も心がけたい。
 ……………

 新型コロナを題材にした作品は今作が初めてだろう。
 ちなみに東日本大震災を初めて扱った作品は『あまちゃん』。
『MIU』とかを見てて思うけど、脚本・野木亜希子さんは社会派だねえ。
 今作では他にも「選択的夫婦別姓」「少子化・育休」「同性婚」「独り身」「男らしさ」のテーマを扱っていた。
「夫婦同性」が明治からのもので歴史が浅いこともよくぞ言ってくれた。
 保守系議員や日本会議の連中が言っている「夫婦同姓は日本の伝統」というのは間違いだ。
 作品でのそれぞれのテーマに対する掘り下げは浅い感じがしたが、
 花村伊吹役の西田尚美さんのツィッターに拠ると、「同性愛」「同性婚」の物語は脚本にはしっかりあって撮影もされたが、尺の都合でカットされたらしい。
 僕は西田尚美さんのファンなので実に残念……。

 さて、新型コロナを扱った作品は今後どんな形で出て来るのだろう?
 作家にとって、3.11と新型コロナは重要なテーマだと思うが。
 

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2 コメント

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思ってたんと違う感じ (megumi)
2021-01-04 20:19:09
コウジさん
あけましておめでとうございます。

お久しぶりですね。
「逃げ恥」ファンとしては待望の続編でしたが
ちょっと違っていました。

事実婚の2人なので もはやムズキュンなんてするはずも無いのですが
お互いを「さん付け」で呼び合うあたりは彼ららしいなと思いました。

女性が妊娠すると 男も大変な目に遭います。
身体に異物が寄生する形の女性にとは比べものになりませんが
それ相応の覚悟が必要です。
本当に疲弊します。
このことは 息子の嫁の妊娠で痛感しました。
これほどまでに配偶者を巻き込むものかと・・・。

平匡がサポートすると言っただけで 
文句を言うみくりは やはり面倒くさいですね。
新垣結衣さんが演じたから許せましたが。


西田尚美さん 私も大好きです。
「凪のお暇」での母親役ですら好きでした。
彼女が出てくると 期待値が上がります。
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面倒くさいふたり (コウジ)
2021-01-05 09:37:02
megumiさん

明けましておめでとうございます。
お久しぶりです。

みくりの妊娠・出産。
その苦労を今作はしっかり描いていましたね。
この間、平匡とみくりのムズキュンや心の交流はなく、ケンカやすれ違いばかり。
それだから妊娠・出産の大変さが伝わりましたし、最後の「もっと楽しめばよかった」のせりふが活きてくるんですよね。

みくりは本人も自覚していますが、ほんと面倒くさいですよね。
一方、平匡もかなり面倒くさい。
ただ、この面倒くささがふたりには合っているんでしょうね。

西田尚美さん、役の幅が広くなりましたよね。
お母さん役はもちろん、悪女(「相棒」)や銀行の部長(「半沢直樹」)まで演じられるようになった。
今後の活躍が楽しみです。
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