『はだしのゲン』は広島の平和教育素材からはずされるらしい。
累計発行部数総発行部数は1000万部を超え、さまざまな言語に翻訳され、
2007年には、核拡散防止条約(NPT)の委員会で日本政府が英訳版を配布した作品なのにねえ。
市教育委員会が語るNGな理由は
「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」
「コイ盗みは誤解を与える恐れがある」
だとか。笑
子供をバカにするのもいい加減にしろ!
子供はもっと理解力があるぞ。
ゲンが鯉を盗んだから自分も何かを盗んでいいんだ、なんてことになるか?
浪曲が生活実態に合わない?
「浪曲って何だろう?」「じゃあ、実際に聴いてみよう」ってなるのが教育だろう?
大人が子供の世界を狭めるな!
この提言作成には大学教授も参加しているらしいが、
そんな知性なら大学教授なんかやめちまえ!
……………………………………………………………………
僕が『はだしのゲン』を読んでインパクトを受けたのは、
「原爆のシーン」はもちろんだが、「ファシズム社会の怖さ」だ。
たとえば、これ。

あるいは

これらのシーンを見て、子供の僕はファシズム社会だけは絶対にイヤだと思った。
引用したシーンは教師だが、他にも憲兵が殴るシーンがあって、子供心に「憲兵怖い!」と思った。
大人になって「ファシズム社会」について調べたり、考えたりしたのも、この体験があったからだ。
ファシズム社会とは違うが、『はだしのゲン』にはこんなシーンもある。

ゲンの父親が「戦争の本質」を語ってゲンの兄を殴るシーンだ。
父親は見事に戦争の本当の姿を語っている。
『はだしのゲン』は1973(昭和48)年から『少年ジャンプ』で連載された作品だが、
こんな内容を少年漫画誌で語っていたとは!
『はだしのゲン』は他にもさまざまなことを語っている。
保守論客で作家の古谷経衡氏はツイッターで、
「はだしのゲンを教材から除外するなどとんでもないことだ。
むしろ中学生までに必ず読ませる漫画として義務化せねばならない。
鬼畜米英を叫んでいながら戦後、空疎な平和論をぶつ軍国主義者。
戦後民主主義すらも欺瞞だと喝破する。
永久に読まれるべき不滅の金字塔である』
保守論客らしい視点だ。
今の時代、『はだしのゲン』は『毒』なのかもしれない。
広島教育委員会は『ゲン』の代わりに『被災者の方の体験談』を教材に入れるらしいが、おそらく『ゲン』の方が毒が強い。
だが、中世の医師ベラスケスは言った。
「適度な毒は薬になる」
広島教育委員会は子供をひ弱で薄っぺらな大人に育てたいのかね?
累計発行部数総発行部数は1000万部を超え、さまざまな言語に翻訳され、
2007年には、核拡散防止条約(NPT)の委員会で日本政府が英訳版を配布した作品なのにねえ。
市教育委員会が語るNGな理由は
「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」
「コイ盗みは誤解を与える恐れがある」
だとか。笑
子供をバカにするのもいい加減にしろ!
子供はもっと理解力があるぞ。
ゲンが鯉を盗んだから自分も何かを盗んでいいんだ、なんてことになるか?
浪曲が生活実態に合わない?
「浪曲って何だろう?」「じゃあ、実際に聴いてみよう」ってなるのが教育だろう?
大人が子供の世界を狭めるな!
この提言作成には大学教授も参加しているらしいが、
そんな知性なら大学教授なんかやめちまえ!
……………………………………………………………………
僕が『はだしのゲン』を読んでインパクトを受けたのは、
「原爆のシーン」はもちろんだが、「ファシズム社会の怖さ」だ。
たとえば、これ。

あるいは

これらのシーンを見て、子供の僕はファシズム社会だけは絶対にイヤだと思った。
引用したシーンは教師だが、他にも憲兵が殴るシーンがあって、子供心に「憲兵怖い!」と思った。
大人になって「ファシズム社会」について調べたり、考えたりしたのも、この体験があったからだ。
ファシズム社会とは違うが、『はだしのゲン』にはこんなシーンもある。

ゲンの父親が「戦争の本質」を語ってゲンの兄を殴るシーンだ。
父親は見事に戦争の本当の姿を語っている。
『はだしのゲン』は1973(昭和48)年から『少年ジャンプ』で連載された作品だが、
こんな内容を少年漫画誌で語っていたとは!
『はだしのゲン』は他にもさまざまなことを語っている。
保守論客で作家の古谷経衡氏はツイッターで、
「はだしのゲンを教材から除外するなどとんでもないことだ。
むしろ中学生までに必ず読ませる漫画として義務化せねばならない。
鬼畜米英を叫んでいながら戦後、空疎な平和論をぶつ軍国主義者。
戦後民主主義すらも欺瞞だと喝破する。
永久に読まれるべき不滅の金字塔である』
保守論客らしい視点だ。
今の時代、『はだしのゲン』は『毒』なのかもしれない。
広島教育委員会は『ゲン』の代わりに『被災者の方の体験談』を教材に入れるらしいが、おそらく『ゲン』の方が毒が強い。
だが、中世の医師ベラスケスは言った。
「適度な毒は薬になる」
広島教育委員会は子供をひ弱で薄っぺらな大人に育てたいのかね?
やっと同意点が見つかってよかったです。
この人間観・権力者観に立って、これからも社会問題をウォッチしていきましょう!
多分、わたしの認識は、コウジさんとそれほど変わらないと思います。
・権力者は情況が許せば何でもする。
・長く権力を持てば権力者はおかしくなる。
おっしゃることは確かです、同意です。
そして、長く権力を持つ「究極の形」が世襲的な権力継承なんですね。
その害を今のうちから防ごうとしているのが、意外にも「専制的な中国」かもしれません。
今の日本のマスコミではあまり指摘がないのですが…
中国の共産党トップに今のところ世襲はいないようです。
太子党と呼ばれる「幹部政治家の二世」は数多くいますが、ある段階までは順調に出世できても、それを越えると「たたき上げの庶民たち」と激烈な競争をするらしいです。
むしろ、世襲的な政治家が多いのに「西側民主主義を自称する日本」が怖いんです。
中国史を少し見れば分かりますが、三国志の少しあとの時代から、中国社会には「袁紹」のような貴族が次々に発生して、急激に勢力を伸ばして、皇帝よりも強大な権力を握るようになります。
王朝がどんなに交代しても、皇帝が何人クーデターで殺されても、貴族だけは絶対に無事という時代が、700年も800年も続きました。
それを打開したのが、皇帝に絶対服従を誓う官僚を学力試験で選ぶ「科挙」でした。
これはとんでもない受験地獄になったわけですが、試験に受かれば平民でも高級官僚になれる、というシステムができたわけです。寒門が堂々とふるまえる世の中になったわけです。
もっとも、受験勉強ができる余裕のある階級は金持ちばかりだったので、現実の合格者は金持ちばかりという弊害はあったわけですが、それでも「もっとたちの悪いシステム」である「世襲」を防ぐことができたので、この科挙の時代も長く続いたわけです。
今の日本にだんだんと伸長している、政財官界の「世襲的な雰囲気」を見ていると、かなり危険と思っています。
わたしの人間観です…
教えていただきありがとうございます。
僕が視点にしているのは「軍事力」というより「人間観」の問題です。
ずっとこの主張をしているのに理解してもらえないから落ち込んでいるんです。
・権力者は情況が許せば何でもする。
・長く権力を持てば権力者はおかしくなる。
このことだけを理解しようとしていただけるとうれしいです。
とはいえ、こういった一連の試行錯誤で、中国の兵器開発能力は上がるでしょうし、その方面でのメリットはあるでしょう。
4隻目の空母の建造目的は、案外それかもしれません。
>ここですよね、相違点は。
>プーチンのウクライナ侵攻もそうですが、習近平が香港でしたことを考えると、僕は可能性がないとは言い切れません。
なるほど…
このあたりに関しては、ほとんど説明していませんでしたね…
そもそも、中国の「海を隔てた圧力」って、意外に弱いんですよ。
陸続きの香港に対する「圧」のかかり方と、海を隔てた200キロ先の台湾島に対する「圧」のかかり方って、全然違うんです。
だから、台湾政府もある程度強気で、中国本土に対して駆け引きができるんです。
でも、マスコミ報道によれば、中国海軍も増強されていると言われていますよね?
ただ、その実態を見る必要があります…
少し前に書き込んだと思いますが…
中国が最初に空母を持ったとき、日本のマスコミは大騒ぎして、冷戦時代の「ソ連の脅威」をそのままなぞって「中国の脅威」的に言っていました。
でも、中国が現在保有する3隻の空母のうち、最初の2隻はスキージャンプ台方式で、カタパルトがありません。これは、旧ソ連の旧式空母をそのまま購入したのが1隻目、そのコピーとしてつくったのが2隻目だったからです。
この方式の空母の欠点は、カタパルトがないことによる「艦載機の機体の重量に限りがある」ことです。
戦闘機自体が最新鋭の高性能だとしても、母艦の性能がボトルネックになるんです。爆弾もミサイルも、積める量に制限があるんです。
この欠点を克服しようと、中国は3隻目の空母で、カタパルトを搭載しました。
それも最新鋭の「リニアモーターカタパルト」です。
ですが、リニアモーターは電力をバカ食いするために、この空母も実戦に投入しても役に立たないのではないかとも言われています。
しかし、あえて「当て馬」として、役に立たないものをわざわざ作った可能性もあります。
この当て馬のデータを「次」につなげる可能性もあります。
日本人の感覚からすれば、そんな無駄遣いは考えられませんが、中国の今の経済力ならば、できるのかもしれません。
普通に考えれば、原子力空母でもないのに「リニアモーターカタパルト」を積むというのは、ちょっと考えづらいです。
わたしの考えでは、かえってその「無駄遣い」が不気味で、本当に怖いのは「3隻目」のデータを反映してできた「4隻目」でしょう。
その頃になれば「海を隔てた圧力」も、グンと強くなっているかもしれません。
その「4隻目を作らせないためのひみつの作戦」を、日本が主体的にやっているのならいいんですが、アメリカに言われるがままに、トマホークを買うだけかもしれません。
…と思わせておいて、しっかり対策していることを願います、いえ、マジで。
>「台湾有事はほぼないだろう」
ここですよね、相違点は。
プーチンのウクライナ侵攻もそうですが、習近平が香港でしたことを考えると、僕は可能性がないとは言い切れません。
情況が許せば何でもやって来るのが権力者だと思っていますし、どんな清廉潔白な人物でも権力を長く握ればおかしくなる、というのが僕の人間観です。
僕は権力者というものを信じていないんです。
僕は「右と左」ではなく、「上と下」で物事を考えていきたいと考えています。
「大きなものと小さなもの」「強い者と弱い者」。
自分もそうですから、僕は「小さなもの」「弱い者」の立場で主張します。
だから右派の人でも弱い者の立場に立って主張している人の話には耳を傾けます。
同意する点と相違点を明らかにすること。
議論では、これを心掛けていきたいですね。
ありがとうございます。
わたしの考えは「台湾有事はほぼないだろう」以外は、コウジさんのおっしゃることと、さほど変わらないと思います。
ただ「台湾有事の可能性」を低いと考えていることは、わたしにとってはこだわりのポイントだったので、ついアツくなったわけです。
というのも、台湾有事を主張している人たちには「だから日米同盟で悪の中国に対抗するのだ!防衛費増大なのだ!」と短絡的に言いたがる人が結構多いので。
まあ、コウジさんはそういうタイプではなさそうなので、あまりここで強調する必要もなかったのかもしれません。
ご迷惑をおかけしました。
いや、僕はおっしゃることを僕なりに理解して受け入れています。
おそらく、2020-08-15 21:07:49さんのおっしゃっていることを否定していません。
違うな、と思うことはスルーしています。
と書いてしまうから話がエスカレートしてしまうんですよね……。
う~ん、こういうときって不思議なもので、こちらも「やっぱりどうも伝わってない感じだな~、うまく説明する方法ってないのかな~」と思っているもんなんです(苦笑)。
難しいもんです。
了解しました。
すべて2020-08-15 21:07:49さんの説として承っておきます。
ツッ込むと、すごく虚しい議論になりそうなので……・
僕は一応、文筆で生計を立てている者なのですが、推敲せずに書き流している文章とはいえ、「どうしてこんなに伝わらないんだろう」とがく然としている日々を過ごしております。
う~ん、別に安保を破棄する必要はないんです。なし崩しにしていけばいいだけの話です。
わたしが考えている「結構怖い未来」の話をしましょうか…
2030年代になると、沖縄本島近海や佐渡島の沖まで、中国の空母が近づいてくるわけです。
中国の戦闘機が、東京上空までくるわけです。
ところが、日米安保体制の中で、自衛隊の指揮命令系統が米軍と一体化している日本は、中国からの侵犯があっても、米軍の「排除しろ」という命令がなければ動けず、ぼうっと見守るしかない…
けっこうありそうで、怖い未来と思います。
う~ん…
現在の中国の政権幹部の養成方法を考えると、論理的思考ができない人がトップに上がるなんて、あり得ないと思います。
わたしだって悔しいんですが、それが残酷な現実なんですよ。
むしろ、日本の政治や選挙の制度の方が「先祖代々の世襲的な政治家」に有利で、志村けん的な「アイ~ンのお殿様」に有利になっているのかもしれませんよ。
これを申し上げると、もしかして、コウジさんも「おまえは反日の親中勢力か!」と、叫ぶかもしれませんけどね。
この視点で考えている人って、おそらくアカデミックな世界にはポツポツ出てきていると思います。ただ、ネットやテレビやマスコミにはまだいないようです。
そもそもローマ帝国が東西に分裂したのは「領土が広くなり過ぎたから、ひとりの皇帝が治めるのはしんどいから、役割分担しよう」といった程度のことだったわけです。
西ローマ帝国も東ローマ帝国も、意識の中では「ひとつのローマ帝国の東西」だったわけです。
ところが、このPさんの戦争によってもたらされたものは「東ローマ帝国的なロシア」が、カトリックやプロテスタント的な「西ローマ帝国的な価値観」とは相容れないという感じになりかけていることなんですね。
あくまでわたしの私見ですが、この状況って、ちょっとヤバいように思います。ヨーロッパ社会の「宗教的な東西分裂」になるかもしれません。
キリスト教国ではない日本としては、少し距離を置いた方がいいように思います。
「西側社会の一員として」とか、そういう「冷戦時代の思考法」とはちょっと違う、別のレベルになりかけているかもしれません。
ですから、
・論理的思考のできない人間が中国の指導者になったら台湾有事は起こりうる。
・その際、日本は参戦してはいけない。
・日本は有事のシュミレーションをしておかなくてはならない。
というのが僕の考え方です。
ロシアとの同盟の件
別に右派、左派、冷戦構造で言っているわけではありません。
おっしゃるような状況になるには、まず「日米安保を破棄」しなければならない。
そんなことをするのは現状では左派政党だと言っているんです。
あるいは民族独立派の右派の可能性もありますが、現状はそれを主張している政党はありません。
自民党を始めとする保守政党は皆、日米安保万歳ですから。
この件はほとんどあり得ないので、スルーしようかとかと思ったのですが、思考のゲームとしては面白いので遊んでみただけです。
なのでマジレスはちょっときついです……!
今中国が台湾を武力で制圧しても、双方の犠牲が大きすぎて、戦後統治ができません。ドンパチやって力づくで押さえつけても、向こう数百年はギクシャクした関係が続くでしょう。
それより、気に入った台湾のハイテク産業の株を買えばいいんです。それで実質的な支配ができます。
おっしゃるように、可能性を考えておくことは必要ですが、実際の有事はほぼないでしょう。
>日本で極端な左派政党が政権をとって「日米同盟を破棄」し、中国と手を結び「東アジア共栄圏」を作ろうとする。
う~ん、それもちょっと違うと思いますね。
左派政党が政権を取ることと、中国と結ぶことを同一視するのは、冷戦型思考だと思います。
たとえば、今のアメリカは、政治的には中国と対立しながら、経済的には固く結びついています。共和党政権でも民主党政権でも、その関係性は一貫して変わらないわけですよね。
冷戦時代には、アメリカとソ連の間には、経済的な関係はほとんどなかったわけで、それが大きな違いなんです。
今のアメリカが、中国と経済的に結びついているからと言って「親中」とか「共産主義の傀儡政権」とは言わないわけですね。
また銀英伝の話になりますが、フェザーンの政治体制が「親帝国」なのか「親同盟」なのか、それを考えることは無意味ですが、似たようなことが現実に起きているのかもしれません。
右派と左派、親中と反中、愛国と反日、そういった単純な対立構造で理解しようとする方がラクですが、そういう枠から外れたところにも、現実社会は存在しているわけです。
プーチンの思想的なバックグラウンドを教えていただきありがとうございます。
おそらくこの侵攻にはさまざまな動機が絡み合っているのでしょう。
そして、いずれにしても「理に合わない戦争」をしてしまったことは事実。
歴史的な動機がありますし、中国が台湾に対して同じことをしないという保証はありません。
なので、台湾有事の際に日本はどう行動するのか、その経済的ダメージはどれくらいか、中国で働いている邦人をどう保護するのか、など、さまざまなシミュレーションをしておく必要はあると思います。
>「日本無視」「日本外し」「ロシアとの同盟」。
面白い!
「台湾有事」よりは可能性が低いと思いますが、おっしゃるとおり何が起こるかわからないのが、国際政治。
・日本で極端な左派政党が政権をとって「日米同盟を破棄」し、中国と手を結び「東アジア共栄圏」を作ろうとする。
・当然アメリカは面白くない。
・中国にとってはアメリカの方がメリットがあるのでアメリカと組んで「日本外し」をおこなう。
・孤立した日本は同じく孤立しているロシアと手を結ぶ。
みたいな流れでしょうか。
こうなるまでには、とんでもない国内の混乱と膨大な政治的なエネルギーを使うと思いますが、50年後くらいにはこうなっているかもしれませんね。
僕は生きていないと思いますが、面白そうなので見てみたい気がします。
>その背景には2014年のクリミア併合の成功体験があったからでしょうが、そういう判断をする政治指導者が出て来てしまったのも事実。
この部分に関しては、わたしはコウジさんとは少し考えが違います。
Pさんは、KGBのスパイのようなことをしていたらしいのですが、信じていた共産主義体制が崩壊したことがきっかけになったのか「不滅の価値観」を求めたそうです。
そこで出会ったのが、旧ソ連時代以前からある「ロシア正教会」や「偉大なるロシア帝国」だったのかもしれません。
日本スゴい的な価値観が、今日本の愛国的な人たちの中では支持されていますが、同じようなものが、ソ連崩壊のときのロシアにあったかもしれないわけです。
「東ローマ帝国(ビザンチン帝国)以来の歴史を持つ偉大なるロシアが、西側からの侵略の危機に瀕しているのだ。国家と教会の栄光を守るために、今こそ戦うのだ!」
今のウクライナは、もうソ連の一部でもないし、ロシア帝国の一部でもないという21世紀の正論なんて、どこかにすっ飛んでいるんですね。
悪いことに、正教会的な価値観だと、政教分離の概念が薄いので、国家と教会がごっちゃになりがちということもあります。
こう考えると、日本の愛国的な人たちの「日本スゴい、2600年の歴史と伝統だ!」という価値観と、愛国的ロシア人の「ロシアスゴい、東ローマ帝国以来1600年の歴史と伝統だ!」という価値観って、意外に似ているんです。
一方、現在の中国指導部ですが…
漢詩や論語ばかりを重んじて、政治実務や科学的な思考力を問わなかった科挙への反省から、指導者の候補には幅広い能力が求められ、トップを目指そうと思うと、理系な学問も本気で修めなくてはいけないと聞いたこともあります。
つまり、同じような専制主義的な体制で、同じように「帝国の歴史」があっても、中国の場合、カルト的な要素が入らないように制度設計されつつあるのかもしれません。中露は意外に似ていないと思います。
わたしが心配しているのは、経済的な結びつきを深めている米中の二大国が、徐々に「日本無視」「日本外し」の方向に行くことです。
そして、孤立した日本が、石油や天然ガスを求め、精神的な価値観が似ているロシアに親しみを覚え、ロシアと同盟することです。
まあ、ロシアと同盟して日本人が幸せになれるならいいんですけど、それはあまり望めないような気がします。
そんなバカなと思うかもしれませんが、1990年代には、社民党と自民党の連立政権もできたくらいですし、銀河帝国正当政府は、自由惑星同盟に亡命政権をつくっていたワケですし(苦笑)。
こういう政治的なねじれって、意外にあるんです。
>受験と「平和教育」
そうなんですよね。
以前、話題にした月9ドラマ『女神の教室』もまさに同じテーマを描いていました。
ロースクールの学生たちにとって司法試験に受かることが大事だが、裁判官、検事、弁護士なるには「人して学ぶことがあるのではないか」というのがこの作品のテーマでした(というか、まだ放送中ですが)。
こういう基本を今の大人たちは忘れてしまったんでしょうね……。
>台湾有事も尖閣有事も起きないでしょうね。
僕もウクライナ戦争まではそう思っていました。
・21世紀では戦争を仕掛けた方が大きなダメージを得るので「理に合わない戦争」はしない。
・戦争するより親中国政権をつくって平和的に併合する方がはるかに有効。
ただプーチンは「理に合わない戦争」をやってしまったんですよね。
その背景には2014年のクリミア併合の成功体験があったからでしょうが、そういう判断をする政治指導者が出て来てしまったのも事実。
習近平がプーチンのように愚かでないことを願うばかりです。
あるいは習近平が交代したら、過激な指導者が出て来るかもしれません。
というわけで僕は一応、思考をヴァージョンアップしておきました。
>悪の勢力から狙われているのだ!
これ、ありますよね。
・政権に批判的な言動をする人間は中共のスパイ。
・マスコミはすでに乗っ取られている。
こういう言動を見ると、めまいがします。
これも空疎な教育の結果なんですかね……。
断片的な知識しかない空っぽな頭の中に、たまたまネトウヨ的な考え方が入って来て、それが思考の中心になってしまったみたいな……。
「日本は素晴らしい」も情けない……。
「日本は素晴らしい=日本人である俺もすごい」という短絡思考。
国とか関係なく、個人として「俺はすごい」と言える人間になってほしいですね。
台湾有事も尖閣有事も起きないでしょうね。
中国の政府要人ならどうするか、それを考えればいいんです、すぐに答えは出ます。
尖閣諸島には天然ガスがあるようですし、台湾のハイテク産業は魅力的ですが、どちらも軍事力で手に入れるものではありません。無理矢理力尽くで奪っても、反発を買ってあとが面倒になるだけです。
今の中国要人って、そういう計算はできる人たちだと思いますよ。
日本の愛国的な人たちって「日本は素晴らしいんだ」と、ことあるごとに言います。
日本が素晴らしいことを否定はしませんが、そこから「こんなに素晴らしい国だから、悪の勢力から狙われているのだ!」と思考が飛躍すると「おいおい、大丈夫か?」なんです。
そんな「正義の味方のお面ダイダーと悪の秘密結社のジョッカー」的な原理で、現実の世の中が回っているわけはないんですが…
今回やや皮肉っぽく言いましたが、昭和時代の戦後から一貫して続いてきた「平和が一番」的な教育が、時代の変遷につれて、徐々に成立しなくなっているのは、事実だと思います。
そして、平和教育が成立しなくなっている社会的背景にあるものは、どうも「受験」らしいんです。
わたしのような昭和戦後時代の庶民にとっては、中学受験は全く無縁だったわけですが、平成令和時代の都会育ちのエリート階層の子弟になると、中学受験がある意味当たり前らしいです。
なので、こういった受験突破のために、本人だけではなくて、バックアップする家族も一丸となって、あれこれ心を砕くらしいです。
ところが「受験勉強に集中すべき大切な時期」に「ヒロシマ的平和教育」の影響を受けると、メンタルが少なからずダメージを受けて、受験どころではなくなる子どもたちが、一定数発生するそうです。
そうなると…
「あんなワケ分からん原爆教育で、ウチの子が受験勉強に集中できなくなって、中学に落ちたんだ、どうしてくれる、訴えてやる!」
ということも、あるらしいです。
となれば、こんなめんどくさい「原爆教育」なんて廃止してやれwww
となってもおかしくありません。
いつもありがとうございます。
おっしゃるとおり絵柄は古いですが、広島教育委員会が平和教材からはずしたのは絵柄の問題ではないと思います。
問題は内容。
戦時下の日本がひどく描かれていて、自称愛国者の方にとっては気にくわないのでしょう。
怖いと感じるのは、絵に中沢啓治先生の怒りや怨念が込められているからかもしれませんね。
あるいは、この絵でなければやはりこの内容は伝わらない気もします。
作家の思想と文体・画風は表裏一体なんですよね。
いつもありがとうございます。
タモリさんは「新しい戦前」が始まるかもしれない、と語りましたが、このまま戦時下に突き進みそうですね。
今回の場合は日本が起因にはならないと思いますが。
そして戦時下になった時、日本社会はどう変貌するのでしょう。
戦後78年、現行憲法の恩恵を享受してきたとはいえ人間の本質はそんなに変わりませんから「新しい戦時下」が始まるのかもしれませんね。
特に台湾有事のどさくさで尖閣を取られでもしたら日本のナショナリズムは大きく沸騰すると思います。
くわばらくわばら……。
コウジさま
>何か怖いイメージですね。
半沢さまがおっしゃること、わかります。
絵柄が怖いんです。
1970年代くらいまでのマンガって、とにかく「輪郭線が太くて迫力がある」んですね。
今のようなCG主体の繊細なマンガ表現からすれば、当時のジャンプやマガジンって「信じられないくらいぶっとい線でゴリゴリ描く」連載がたくさんありました。
なので、あのころのはだしのゲンは、その中に入ってもあまり違和感がなかったのかもしれません。
ただ、そういった「ゴリゴリのマンガ」は今はほとんどありません。
もはや時代に取り残された「気味の悪い表現」なのでご用済み…
もしそれであれば、悲しすぎます。
そんなに昔の絵柄がイヤならば、はだしのゲンの輪郭線を全部、桂正和先生に書き直してもらえばいいと思います。
ZETMAN的なはだしのゲン、たちまち大人気かもしれません(苦笑)。
記事の作成お疲れ様です
本と軍国教育とは怖ろしい物です。富国強兵、言論統制等 国民を戦時体制
一色にする酷な事。ま、はだしのゲンは私も子供時代に見た記憶がありますが
何か怖いイメージですね。此れを平和教育から外しちゃ駄目です。戦争の悲惨さを
画いている数少ない漫画ですから。
そう軍国主義者から敗戦後 民主主義者にコロりと変貌する人々…
国に脅かされる日本人、今尚