平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

プロポーズ大作戦 第9話

2007年06月12日 | 恋愛ドラマ
 「結婚しよう」と言って礼(長澤まさみ)を後ろから抱きしめた健(山下智久)。
 しかし、礼は健の腕を振りほどき「健三は何もわかってないよ」と言う。
 健は何がわかっていないのか?
 何が足りないのか?
 これは作者からの謎の提示である。
 足りないものがわかって、健が礼の気持ちを満たしたら運命は変わるかもしれない。
 ドラマの展開としては『健と礼が結ばれる』、あるいは『礼の幸せを祝福して健が身を退く』というふたつの選択肢があるが、現状ではどちらに転んでもおかしくない。以前までは健が身を退く方がドラマとしてきれいだと思っていたが、今回の様に健がどん底まで落ち込むとラストはハッピーエンドにしたくなる。

 さて、今回礼から提起されたハッピーエンドにするための『健三がわかっていないこと』とは?
 ヒントは今回行われた鶴見尚(濱田岳)と榎戸幹雄(平岡祐太)のプロポーズにあるのではないか?
 鶴はエリ(榮倉奈々)にプロポーズの言葉を連発して、最後に「つき合おうよ」と言って「いいよ」と言われる。
 幹雄は「子供が出来た」と嘘を言った彼女も含め、結婚を了解した。

 これらから類推される『足りないもの』とはまず交際期間。
 健と礼の歴史は長いが、恋人として関わった時間はゼロ。
 一方、多田哲也(藤木直人)との時間は1年半。
 健には積もり積もった好きな気持ちがあるから「結婚しよう」という言葉が出てしまったのだろうけれど、いきなり「結婚しよう」って言われても、礼としては困るだろう。
 それに健は肝腎なことを忘れている。
 それは「好きだ」と礼に告白すること。
 礼は健に「好きだ」と言ってほしいのではないか?
 それが『健三はわかっていないこと』。

 以上は類推で、作者はもっと深い『わかっていないこと』を提示するかもしれないが、恋愛ドラマに推理ドラマのような『謎』の要素を入れ込むというのは素晴らしい。もっとも人の心自体がわからない謎なのだから、恋愛ドラマにもこの様な謎の部分があって当然なのだが……。
 果たして『健三がわかっていないこと』とは何か?
 健が『わかっていないこと』に気づいた時、一片のピースが入ってジグソーパズルが一枚の絵になるように、健太たちの運命は大きく変わるのかもしれない。

★追記
 今日、駅のホームを歩いていたら女性のふたり連れが「礼はウザいよね」と話していた。
 なるほど健を応援する女性の立場にしてみれば、返事を返さない礼は「ウザい」のだろう。
 ところが男の僕からすると、ウザいのは健。
 何でイジイジしているんだ? 早く好きと言えばいいのに、とヤキモキする。
 こうした点でも面白い作品だ。



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