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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

半分、青い。最終回~鈴愛の人生は僕たちに近い。行き当たりばったりで、迷走して、同じ所をぐるぐるまわっている

2018年09月29日 | その他ドラマ
 最終回。
 僕たちの実人生に近いリアルなドラマでしたね。

 鈴愛(永野芽郁)は特に何かを成し遂げたわけではない。
・漫画家は挫折。
・五平餅の店は他人にまかせて中途半端。
・そよ風ファンは成功するのかどうかわからない。
 その生き方は、行き当たりばったりで、思いつきで、迷走し、一貫していない。
 せっかく身につけたマンガの技術も、その後に活かされることはほとんどない。
 ふつう主人公は、苦難を通してさまざまなことを学び、経験を蓄積して少しずつ成熟していくものだが、鈴愛の場合は、途中でぶった切ってしまうので、それがない。
 同じ所を行ったり来たり。

 恋愛面でも〝失恋×3〟〝離婚〟

 でも、これがリアルな人生なんですよね。
 自分を振り返って、つくづくそう思う。
 行き当たりばったり、迷走、失敗の繰り返し。
 それでも何となく生きている。
 律(佐藤健)だって、ノーベル賞をとれず、ロボットを極められなかったし、花野(山崎莉里那)のスケートもどこかに行ってしまった。
 一貫しているという点では、思いを実現して新聞記者になった、こばやん偉いよ(笑)

 とはいえ、
 ドラマというのは実人生に近いだけではつまらなくて、主人公が階段をのぼって成功したりする、ある程度の〝ファンタジー〟が必要。
 鈴愛は現実にはいそうもないファンタジー要素のある子だが、何と言っても究極のファンタジーは〝秋風羽織(豊川悦司)〟先生!
 秋風先生がいなかったら、このドラマはボロボロになっていたに違いない。
 はっきり言って、秋風塾を出てからの鈴愛のドラマはイマイチ。
 涼ちゃん(間宮祥太朗)、光江(キムラ緑子)、麦(麻生祐未)、めあり(須藤理彩)らはムダキャラ。
 逆にキャラとして最後まで存在意義を見せたのは、秋風塾で苦楽を共にした裕子(清野菜名)であり、ボクテ(志尊淳)。
 脚本の北川悦吏子先生、後半は締め切りに追われて〝書き飛ばしてた〟だろう。
 書き散らかして後半はすべてが雑。
 前半の財産で、ラストまで視聴者を引っ張っていた。

 鈴愛の40年は、行き当たりばったり、迷走、失敗、同じ所をぐるぐるまわっていた人生だった。
 だが唯一、一貫していたものがある。
〝律への想い〟だ。
 紆余曲折はあったが、一貫していたのは律。

 僕は、この作品を最終回でどうまとめるんだろう? と思って見ていたが、なるほどねえ。
 手を広げすぎたドラマをまとめるには、これしかない。

コメント
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