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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

先に生まれただけの僕 第8話~子供の夢がダメだった時のセーフティネットを考えてあげるのが親の役割ではないでしょうか?

2017年12月03日 | 学園・青春ドラマ
 今回はプロ棋士になりたい生徒・大和田達也(伊能佑之介)の話。

 プロ棋士になるのって大変なんですね。
 21歳までに初段にならないと、それで終わり。
 おまけに初段になれても、そこからプロとしてやっていけるのはさらに遠く、確立は0.1%!
 プロ棋士を目指すライバルたちは達也が学校で勉強をしている間も、将棋の研鑽を積んでいる。
 だから達也にしてみれば、学校や大学に行っている時間などない。

 一方、達也の親は0.1%の夢に賭けるなんて愚かだ、大学に進学して一般的な人生を歩んでほしいと考える。

 難しい問題だなぁ。
 僕ならこの方程式をどう解くだろう?
 鳴海の答えはこうだ。

 鳴海は次のように切り出した。
「僕は今回初めて知りましたけど、将棋の世界の人間は優しいなって思いました。
 だって21歳というタイムリミットを作って、やり直せるチャンスを与えてくれているんですから」

 僕は21歳のタイムリミットを「シビアだな~。非情だな~」と考えていたから、これには驚いた。
 でも、素晴らしい逆転の発想だ。
 そして、これをもとに出した結論が、

<21歳まで将棋三昧でがんばり、それでダメだったら棋士になることをあきらめて、大学に進学して一般的な道を歩む>

 確かに21歳から大学に入ることは可能だし、他人より少し遅れてしまうが、まだ十分にやり直せる。
 なかなかの名裁き。
 現実的な対処方法ですね。

 それでも異を唱える父親には、鳴海は次のようなことを言う。
「子供の夢がダメだった時のセーフティネットを考えてあげるのが親の役割ではないでしょうか?」

 セーフティネットと来たか。
 この場合のセーフティネットとは、将棋で挫折した子供に大学に入るなどの新たな道をつくってあげること。

 これだよな~。
 セーフティネットの考え方は、達也の親だけにあてはまることではない。
 社会全般に言える。
 失敗してもやり直せて、新しい道に進めるようにすること。
 これを社会全体でバックアップする。

 でも現在の日本の社会は失敗したら、それで終わりだからな~。
 結果、皆が守りに入って新しいものが生まれず、社会が活性化されない。
 安倍ちゃんは『一億総活躍社会』で同じようなことを言ってたけど、口ばかりで何も実現していない。
 自民党の基本方針は〝自己責任〟だしね。
 でも、失敗しても立ち直れるセーフティネットのしっかりした社会なら、この国の未来は明るい思うよ。
 そう言えば鳴海は教師の役割として、
「現実にル-ルや厳しさを教えながら、生徒に希望を与えること」
 と言っていたっけ。
 そう、〝希望〟ってセーフティネットのしっかりした社会から生まれるんだよな~。

 うん、この作品はいいな。
 僕は福田靖さんの脚本を今まであまり評価していなかったんだけど、この作品はいい。

 今回の内容を、親の世代や現役の子供たちはどう考えたのだろう?

コメント
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