平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

正義の味方 第4話

2008年07月31日 | 恋愛ドラマ
★いやぁお見事!
 このドラマは必ず槙子(山田優)が『正義の味方』になって終わる。
 今回はどうやるのかと思っていたら、ミュールの音。
 前半、槙子が職場でミュールの音を注意するシーンがあるが、これがネタフリ。
 これが最後の最後で爆発する。
 新商品オトセンヌの開発、大ヒット!(「姉からぼた餅」)→リストラ解除→槙子は正義の味方。
 テレビドラマは1時間のうちに何らかの解決をしなければならないが、リストラ問題がこんな形で解決するとは!
 同時に槙子もしっかり『正義の味方』になっている。

 この強引とも言える予想外な解決。
 通常の発想なら、五郎(佐野史郎)の情熱で他の会社が受け入れてくれたり、槙子が五郎の会社の上司に啖呵を切ったりして解決する所だが、何と「姉からぼた餅」!
 涙や感動的な言葉など関係ない所での解決。
 このベタベタしていなくてクールな所がいい。
 今は猛暑でもあるしね。

★容子と槙子の恋愛
 クールという点では容子(志田未来)と槙子の恋愛もそう。

 陸(本郷奏多)の気持ちは明らかに容子に行っているのに、容子は姉のことで精一杯。おまけに知佳(西内まりや)には平手打ちされるし。
 容子は恋愛のことなど考えている余裕がない。
 それが陸の男心をかき立てる。「自分を相手にしないこの女は何なんだ?」と関心を持たずにはいられない。
 今までに見たことのない男女の関係描写だ。
 恋愛物と言えば男女が正面から向き合うのが王道ですからね。

 槙子と良村(向井理)の恋愛もクール。
 良村は見事に槙子の術中にはまっている。
 男性視聴者は「騙されてバカなやつだ」と思いながら、自分の現実も良村と少し似ていると共感する。
 女性視聴者は「あんな女に騙されて」と思いながら、槙子ほどではないが男を捕まえるために装っている自分を感じている。多分!
 この少しの共感というのがいい。
 難病物などは100%感情移入することが必要だが、このドラマは30%ぐらいの感情移入で楽しませてくれる。
 冷房のきいた部屋で寝転がりながら、走りまわる容子を見て「がんばれ」「ご苦労様」「可愛い」「かわいそう」と上から目線で見ることが出来る。

 こういう猛暑の時は、こういうコメディがいいな。
 「太陽と海の教室」では熱すぎる。 


コメント (2)
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