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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

プロフェッショナル 仕事の流儀 人の中で人は育つ

2007年04月04日 | バラエティ・報道
 中学教師・鹿嶋真弓さんの話。
 鹿嶋さんの中にあるひとつの信念。
 それは『人の絆は人を支える』ということ。
 鹿嶋さんのほとんどの教育指導は、この『絆』を作ることに費やされる。
 鹿嶋さんに拠れば、「最近の生徒達は、コミュニケーションの力が落ちているというのだ。人付き合いが苦手で、ほっておくと、なかなかクラスメートと関わろうとしない生徒もいる。核家族化が進み、地域社会の結びつきが薄れている昨今、他人と関わる場として、学校の役割はますます大きくなっている」と言う。
 今の生徒はコミュニケーション力が落ち、人と交わろうとしない。
          〃        、自分を表現できずイライラする。
          〃        、いじめという歪んだコミュニケーションをとろうとする。
 鹿嶋さんに拠れば、絆のある所にいじめはないと言う。
 生徒たちの間に絆があれば、逆に互いを助けようとする。

 鹿嶋さんは様々な手段を使って、生徒たちの間に絆、ネットワークを作ろうとする。
 例えば、「エンカウンター」(構成的グループエンカウンター)と呼ばれる授業。これはこんな授業。
 「愛し、愛される権利」「きれいな空気を吸う権利」「遊べる・休養できる時間を持つ権利」など鹿嶋が提示した10の権利のうち、何が一番大事かを生徒達に話し合わせる。6人ほどのグループに分かれ、それまで話をする機会の少なかった生徒同士も意見を交わす。大事にする権利も、その理由もそれぞれ違う。話し合うことで、互いの価値観を知り、関係が深まっていく」
 これにより他人は自分と違うんだと生徒たちは考える様になる。
 あるいは、こんなテーマで話し合うこともある。
 「今、自分が不安に思っていて友達にどうしたらいいか、聞きたいこと」
 これにより他人も自分と同じように不安を持っているんだと考える様になる。
 あるいは受験で不安な生徒たちどうしの手を繋がせる授業。
 思春期の子供たち。気恥ずかしいが、人の手の温かさを知る。心が通じ合っている感じがする。体で他人を感じる。
 あの手この手で絆を作ろうとする鹿嶋さんは、やはり「教師のプロ」だ。
 鹿嶋さんは生徒の愚痴を聞くなど出来る限り、コミュニケーションをとろうとする。
 しかし、時に突き放す時も。
 その時、鹿嶋さんは何を待っているか?
 それは生徒どうしで解決しようとする動き。そこに絆が生まれる。何も教師の手によって絆を作ってあげるだけが指導ではない。自主的に生徒たちが作った絆こそ強い。生徒たちは大人である教師には甘えられるもの。しかし同じ年代どうしではなかなか甘えられない。だが鹿嶋さんは同じ年代どうしで甘えてもいいんだということを教えようとする。
 実に深い。

 最後に鹿嶋さんが言うプロフェッショナルとか?
『情熱がまず第一条件。だが情熱だけではだめな時もあり、技が必要になってくる。それで立ち止まることなく、いつもいつも技を研究し続ける人』


コメント
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