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事務次官のセクハラ騒動

2018年04月23日 | 社会、読書
財務事務次官のセクハラ問題が週刊新潮で報じられ
音声テープの内容を知ったときは
今時こんな色情狂みたいな人が霞ヶ関の中心にいたのかと驚いた。
しかし財務省による事務次官への聞き取り調査結果をみると
必ずしも色情狂というわけでも無さそうに思えてきた。

音声データには事務次官の発言だけがあり
相手の声は伏せられていてテロップだけ。
本当にそう言っているのかも相手が誰かも不明である。

財務省が被害者の女性記者に調査協力を呼びかけたことに対して
4月17日朝のワイドショーでは
「セクハラ被害を全く理解していない。名乗り出られるはずがない。」
と一致して財務省側の対応を非難していた。
しかし一人の人間が社会的生命を絶たれるか否かという問題なのだから
告発をする側にも責任と覚悟が求められるのは当然だ。
まして記者であればなおさら。
名乗り出て対決すれば、「あの財務省に敢然と立ち向かった英雄」として名を上げ、
各方面からも重用されるだろうから、
デメリットよりもメリットの方が大きいのではないかと思った。

4月18日、週刊新潮の続報を前に
事務次官は
「セクハラなどしていないが騒ぎで仕事にならないから。」
と辞任する意向を表明した。

するとその日の真夜中にテレビ朝日が記者会見を開き
被害を受けたのはテレビ朝日の女性記者だと発表した。
事務次官が主計局長の時から一年半も担当していた女性記者が
隠し取りした音声データを元に
「テレビ朝日で事務次官のセクハラを報道したい」と上司に希望したが入れられず
週刊新潮に持ち込んだのだという。

それを聞いて「ああ、ハニトラね~」と思った。
相手の猥談が耐えられないのなら断固として配置換えを主張すればよかったのだ。
それをせずに1年半も担当を続けたということは
一年半掛けて相手をその気にさせてから、
隠し録音して特ダネを狙ったのではないだろうか。
そうでないならテレビ朝日という職場の問題である。

そもそも初対面からセクハラ的な発言をする男性は極めて特異(異常)だ。
だんだん打ち解けて間合いを詰めていく過程で
この相手にはどのくらいのことを言ってもいいのかを判断する。
一年半の間、女性記者が情報を得る対価として猥談を容認してきたのなら
今になって隠し取りした音声データで告発するのは卑怯だとさえ思う。

報道機関は情報を取るために、
重要人物に対して見栄えのよい若い異性の記者を配置するという。
そういった「業界」の体質が根本的な問題であり
特別に異常なことをしたわけでもない事務次官が血祭りに上げられたのは
「脇が甘い」「不徳の致すところ」ではあろうが
オールドメディアによる安倍政権への攻撃の一環と思われ
個人的にはお気の毒でならない。

業界の体質は改善されるべきだ。
しかし一朝一夕でできることではないだろう。
与えられた環境の中で、身を守りつつ記者としての力を発揮されている女性記者も多いはず。
おじさんの猥談にさえ耐えられないなら、
あるいは猥談抜きで情報を取るだけの力量がないなら
その方は記者には向かないのであって他の仕事をされた方がいい。

これが国会を空転させてまで最優先で解決するべき問題とはとても思えない。
自分が環境に合わせる、自分に合う環境を見つける、
周囲と折り合いを付けていくことが短期的な対策で、
制度や環境を変えていくのは長期的対策である。
「自分はとても傷ついた、だから自分に合わせて制度や環境をすぐに変えろ。」
という主張は弱者を装った思い上がりだと思う。


昔職場で同僚だった女性から聞いた話を思い出した。
彼女が以前に勤めていた職場では休憩時間の会話が猥談ばかりで
それが絶えられなくて辞めたという。
ただし猥談に興じていたのは中年の女性達。
女ばかりの職場だったのだ。
「初心だったんですね。」と彼女は笑っていた。

世の中からセクハラを完全に無くすことは無理だ。
であれば自分に合う環境を見つけるか
環境に自分を合わせるかしかないだろう。
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