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私が考える「プーチン氏の目指す日露関係」

2016年12月10日 | 社会、読書
2014年10月2日の記事(プーチンとソ連崩壊後のロシアのこと)で、

「1990年代の10年間、
ロシアでは経済の10数パーセントのマイナス成長、
途上国にしかない疫病が流行し、
厳寒の冬に餓死者が出るなど、社会と経済は大混乱を来した。
そこにアメリカのジェフリー・サックスを初めとする西欧新自由主義のエコノミスト達が
経済顧問として乗り込み、経済構造改革を押しつけた。
それらが全て失敗して1998年にはロシア経済はデフォルトに至った。」

と書いた。

西側諸国(メディア)からは強権的だ、独裁者だと非難されるプーチン氏が
ロシア国民から高い支持を得続けている理由は
メディアやTV解説者が言うような
単に「ロシア人は強い指導者が好きだから」ということではない。
僅か20年前、ロシア国民は疫病、餓死、デフォルトという地獄を見ていて
そこから国を立て直し救ったのが、プーチン氏だからだ。

もしプーチン氏が登場せず、あのままの流れが続いたとしたら
ロシアの富(資源)も政治も、外資と手を結んだ一部のオリガルヒに独占され
外国人と一部特権階級に支配された、植民地のような国にされていた可能性がある。

20年前といえば大半の国民にとって、まだ生々しい記憶だ。
若者も子供達も親から直接話を聞かされているだろう。
「二度とあんな目に遭うのはご免だ」とすれば
プーチン氏への支持率が下がるはずがない。

プーチン氏もまた
「ロシア国民を二度とあんな目に遭わせてはいけない。」
と強く思っているだろう。
自分が政権を去った後も
ロシアがロシアの国柄(伝統と文化)を基に安定した社会を維持し
ロシア国民が豊かになり幸福であり続けられるようにすること。
それがプーチン氏の基本目標だと、私は見ている。

その観点に立てば、プーチン氏が
「北方領土を餌に日本から金(経済・技術協力)を引き出すこと」
だけを目指しているとは思えない。
それではせいぜい数年で行き詰まることが目に見えているからだ。

プーチン氏は日本について良く研究している。
明治維新、日露戦争、大東亜戦争、焼け野原からの復興。
日本が日露戦争での借金(戦費)を1986年に完済したことは知られている。
こうした歴史的事実からも、日本ほど信頼できる国はないと
プーチン氏は分かっている。
少なくとも20年以上の長期的スパンで日露の友好関係を維持・発展させること。
それがプーチン氏の目標ではないだろうか。

同様に、安倍総理も自分が政権を去った後のことまでを考えていると思う。
真の意味で大東亜戦争の戦後を終わらせ
日本の国柄を取り戻し、和の精神で世界に貢献する。
そのためには国境を接するロシアと
少なくとも20年以上の長期的スパンで友好関係を維持・発展させる。

安倍総理とプーチン大統領の目指すところは一致している。
だからこそ二人はウマが合う。
もしも二人だけで全てを決められるなら、北方領土問題も速やかに解決するだろう。

幸か不幸か、日本もロシアも独裁国家ではなく
近視眼的な損得勘定に走りがちな官僚を排除することはできない。
メディアの誤情報や煽りもある。
時間を掛けて両国の国民の理解を得ながら
しかし二人がリーダーである間に、必ずこの問題は解決しなくてはならない。
それが両国の国益ばかりか世界の安定にも資するからだ。

いよいよ五日後に迫った日露首脳会談。

おそらく歴史が動く現場の空気を吸って
全力で野次馬をやってくる♪
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